中川昭一の発言 (本会議)
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○国務大臣(中川昭一君) お答え申し上げます。
まず、次期WTO交渉における新たなルールづくりにつきましてのお尋ねですが、先ほど総理よりお答えした基本的な認識のもと、次期交渉では次のような論点を強力に主張し、最終合意内容に我が国の考え方を十分反映させてまいりたいと考えております。
第一に、農業の多面的機能、食糧安全保障の重要性、さらに、国内の農業政策の円滑な実施や農業生産の文化への十分な配慮がなされること、第二に、真に公正な農産物貿易ルールを確立するため、輸出入国間の権利義務のバランスを確保すること、第三に、各国の農業が共存できるような国際規律とすることであります。
私といたしましては、このような基本的な姿勢のもと、関係者一体となって国民的共通認識を得ながら、揺るぎない交渉方針を築き、後世に悔いのない交渉結果を獲得すべく全力を挙げて取り組んでまいる決意でございます。
次に、WTO交渉において主体性のある農政を示すべきだとのお尋ねですが、二十一世紀に向け農業者が明るい展望を持って農業に取り組むことができるような交渉結果を得るためには、食料・農業・農村基本法案に掲げられた考え方や、これに基づく施策が国際規律の中で正当に位置づけられることが必要と考えております。
このような観点から、次期交渉においては、新たな基本法案の基本理念である国内農業を基本とした食糧の安定供給の確保、農業農村の有する多面的機能の発揮等が十分反映された内容の合意が得られるよう、我が国の立場、考え方を積極的に主張していきたいと考えております。
次に、次期農業交渉で具体的な提案を行うべきとのお尋ねでありますが、次期交渉においては、二十一世紀に向け農業者が明るい展望を持って農業に取り組めるような交渉結果を獲得することが必要であると考えております。
このためには、先ほど申し上げた次期交渉に向けての基本的考え方のもと、国民的な共通認識を得ながら、早急に交渉方針を構築した上で、関係国とも連携をとりながら、それを強力に主張していくことが必要であると考えており、これを通じて最終合意に我が国の考え方が反映されるものであると考えております。
次に、土地利用型農業の位置づけについてのお尋ねでありますが、稲作を中心とした土地利用型農業につきましては、食料・農業・農村基本法案におきましても個別作目について特記はしておりませんが、安定的な食糧供給と我が国農業の持続的発展の上から、重要な部門として位置づけられるものであることは言うまでもありません。このため、土地利用型農業の振興を念頭に置いて、食糧自給率目標の設定、農地の確保及び有効利用、農業生産基盤の整備、人づくり、技術開発等、基本的施策として明示しているところであります。
最後に、直接支払いについてのお尋ねでありますが、直接支払いについては、我が国農政史上初めてのことであり、その制度内容は国民の理解を得られるものであることが必要であります。このため、WTO協定上削減対象外の緑の政策として導入することを前提に、公益的機能の確保を特に図る必要がある中山間地域等に対する直接支払いの具体化について検討を進め、これにより国民の理解を得ていくことが最重要課題であると考えております。
なお、平場における直接支払いについては、環境に着目した制度とするとしても、汚染者負担原則との関係あるいは環境に対する負荷軽減義務の取り扱いをどうするか、さらには直接支払いを広範囲に適用することには、農業構造の改善をおくらせる面があるのではないか等の懸念があります。このため、今後十分な時間をかけて検討していく必要があると考えております。(拍手)
〔国務大臣与謝野馨君登壇、拍手〕