鹿熊安正の発言 (本会議)
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○鹿熊安正君 私は、自由民主党及び自由党を代表して、ただいま提案のありました中央庁省等改革関連法案につきまして、総理並びに関係大臣に質問いたします。
我が国の構造改革が待ったなしとなっていることは申すまでもなく、その先導役を担うのが中央省庁再編や地方分権等の行政改革であり、いよいよ本院において関連法案の審議を迎えたことに大変意を強くするものであります。
総理の発案、主導のもとに設置された経済戦略会議は、「日本経済再生への戦略」と題する答申を提出し、新たな社会実現に向けての課題の一つとして、小さく効率的な政府の実現や地方主権の確立など、行政改革についても提言がなされ、これを受けた政府の検討結果が公表されたところであります。
総理は、既に富国有徳という国家理念を掲げられ、そのもとに、五つの安心、五つのかけ橋を提唱し、行政改革を繁栄へのかけ橋として位置づけております。
総理のこのようなお考えと、経済戦略会議で提言する自己責任と自助努力、選択の自由の保障、健全で創造的な競争社会などを目指す日本独自の第三の道との関係はいかようにあるのか、基本的に同じような方向を目指していると考えてよいのかどうか、改めて、総理御自身の言葉で、目指すべき我が国の姿についてどのようなビジョンを描いておられるのか、伺いたいのであります。
さて、中央省庁等改革の眼目の一つは、政治の主導性発揮のため、総理の基本方針発議権の明確化、内閣府の創設を初めとする一連の内閣機能強化策であり、機動的な政策決定の促進が図られ、総合的、戦略的な内閣機能の確立に大きな期待を寄せるものであります。
新たな制度を真に生かし切れるかどうかは総理のリーダーシップいかんにかかっているとの指摘もありますが、これも踏まえ、内閣機能強化方策により政と官のありようにどのような変化がもたらされるとお考えか、総理に御所見を伺います。
また、これと同様に、政治主導の明確化のための柱として副大臣制が導入されれば、新体制において、政務官も含め多くの人材が行政に配置されることとなります。
これは、行政に対する政治の主導という趣旨はもとより、政府委員制度廃止とあわせて、議員同士による活発な討議を促す点で国会の活性化にも大変効果的であります。
ただ、一方で、このように多くの政治家が行政府に入ることに伴い、国会の各委員会運営に支障が出ないように、その調和が課題となってまいります。
また、副大臣がしっかりと機能するために、例えば副大臣会議に十分権能を与えるなど、いろいろと工夫が必要でありますが、この点もあわせ、副大臣制についての政府の基本的な御見解を総理に伺います。
明治以来続いてきた中央集権的な省庁体制を今回抜本的に改編するに伴い、規制緩和や地方分権と一体的に進め、官から民へ、国から地方へとその事務事業を必要性に応じ移しかえつつ、国の組織、定員を減量・効率化していくことにより、行革所期の目標を達成するものと考えます。
しかしながら、再編に伴う大きな特徴として巨大官庁化があり、論議を呼んでおります。確かに、国土交通省や総務省の規模等を見れば、いろいろな見方が出るのもゆえなしとはいたしません。
ただ、新体制は、新たな国の行政が担うべき任務を基軸とした編成の結果であり、所管大臣、副大臣等が新たな省内の縦割りの弊害が生じないようしっかりと行政をコントロールしていき、新たに設けられる政策評価システムを十分機能させるなど、工夫していくことが肝要に存じますが、総務庁長官に方針を伺います。
また、再編への改革過程である二〇〇〇年度予算編成がこの夏から始まりますが、これは、再編前の九カ月分予算と再編後三カ月分予算という二段階分割編成で行われると伺っております。
ただ、九カ月分予算については、各省庁の熾烈な予算分捕り合戦により統合後の体制に影響を及ぼそうとする動きが懸念されますので、十二年度予算の概算要求については、全体を通じて、中央省庁再編後の姿を目指した調整がぜひとも必要であります。新たな省庁においてしっかりと柱を立て、来年度の予算面からも姿、形が見えるようにしていただくことを望むものであります。
また、あわせて、再編による予算の効率的執行、すなわち予算面からの再編による経費節減効果も期待いたしますが、大蔵大臣の御所見を伺います。
さて、種々の行革テーマの中で最も国民的関心が高いと思われる国家公務員の定数削減については、基本法での十年間一〇%から、自民党と自由党との合意を受けて二五%と、さらに大きな目標が設定されております。
その削減目標を純減として実効あらしめるために、経済の構造改革のために強く要請されている規制の廃止、撤廃による中央省庁の業務縮小はもちろんのこと、民営化といったアウトソーシングを積極的に推進し、新規採用の大幅抑制を初め、考えられる限りのあらゆるスリム化に向けた手だてを講じていかねばなりません。
そこで、この点どのように具体化していくのか、総務庁長官にお伺いいたします。
特に、行政スリム化の切り札としてその導入が期待されている独立行政法人については、各法人の自主的、自律的運用を基本とし、評価委員会がその業績評価を行い、これを受け主務大臣が業務、組織の見直しを行う仕組みが工夫されております。見直しは、各法人の存続、改廃、さらに民営化やその職員身分、定員のあり方も含め、総合的になされるべきと存じます。
また、独立行政法人の運営について自主的に行うこととの関連で、その責任者の選任の仕方、責任の所在を明らかにする必要がありますが、民間人の登用の可能性や成績不振の場合の対処方策について、総務庁長官のお考えを伺います。
さらに、行政改革というと霞が関改革に矮小化してとらえられがちでありますが、スリム化を実行する上で、行政機関の職員の約六割を占める地方支分部局の整理合理化も重要な課題であります。
今回の減量・効率化計画において、地方建設局と港湾建設局の統合等が示されておりますものの、その大半は二〇〇一年以降の課題として先送りされております。これは、定数削減の正否のかぎを握ることはもとより、地方分権とも密接に絡んだ課題でもあることを考えますと、この改革を進めないことには行革の実効性も期待できません。
そこで、地方支分部局の整理合理化について、今後の取り組み方針を総理に伺います。
以上、本法案につきまして伺ってまいりましたが、二十一世紀に向け、我が国経済社会の繁栄へのかけ橋を築くための作業は、まだ緒についたばかりであります。この改革が、単なる組織の統合、改編だけにとどまらず、我が国の構造改革をリードし、簡素で効果的な行政推進の実を上げるためにも、総理がなお一層のリーダーシップを発揮されんことを願って、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣小渕恵三君登壇、拍手〕