小渕恵三の発言 (本会議)

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○国務大臣(小渕恵三君) 西山登紀子議員にお答え申し上げます。
 まず、本法案が労働者に不安を与えるという懸念と、経済の自律的回復方策についてお尋ねがありました。
 現下の我が国経済は、各種の政策効果が浸透し、このところやや改善しておりますが、本格的な経済再生には民間設備投資や個人消費を初めとする民需の回復が不可欠であると考えております。
 政府といたしましては、十一年度予算におきまして、当面の景気回復に全力を尽くすとの観点から、個人所得課税の恒久的減税を実施するほか、公共事業や中小企業対策、雇用対策に最大限配慮するとともに、住宅ローン減税を行うこととするなど、人々の生活基盤の安定化につながる施策を積極的に講じているところであります。加えて、雇用対策について、先般成立いたしました補正予算の迅速かつ適正な執行に努めてまいります。
 また、本法案は、事業再構築のための環境整備や雇用創出効果の高い創業等への支援策を講ずることを通じて経済の自律的発展を図るとともに、良好な雇用機会の創出を実現するものであり、御指摘の点には当たらないと考えております。
 本格的な経済の回復に向けては今まさに正念場であり、今年度のプラス成長を確実にすることに向け、引き続き不退転の決意で臨む考えであります。
 リストラ計画と人減らしについてお尋ねですが、企業の事業再構築は、合弁や事業提携、子会社の設立等による新分野進出など多種多様な内容を含み、一概に雇用の縮小を伴うとは言い切れないと考えます。御指摘の産業競争力会議参加企業もグループベースで見ますと全社合計で雇用は増加の傾向にあります。
 また、我が国企業は、これまでもリストラ計画が雇用調整を行う場合にあっても、自然減や配置転換、出向等を行うことにより雇用の安定を図ってきており、今後ともこうした責務を果たすよう求めてまいります。
 事業再構築計画の認定の要件中、従業員の地位を不当に害するものでないことに関するお尋ねでありますが、本要件は計画の認定時点におきまして、事業者が事業再構築を行う際に雇用の安定に配慮しつつ行っているか否か、労使間で十分な話し合いを行ったかどうか等を確認するものであります。したがって、本要件は従業員の全員承継、労働条件の継続等を意味するものではありません。
 労使間の事前協議で合意を前提にするのは当然ではないかとのお尋ねでありますが、事業再構築には経営権に属する事項も含まれることなどから一律に合意を義務づけていないものであります。
 また、人減らしのためのリストラ推進法案ではないかとの御指摘ではありますが、本法案は事業再構築のための環境整備や雇用創出効果の高い創業への支援策を講ずることを通じて経済の自律的発展を図るとともに、良好な雇用機会の創出を実現するものであり、御指摘の点は当たらないと考えております。
 リストラで失業した人々の実態についてのお尋ねでありますが、六月の完全失業率四・九%と過去最高を更新するなど雇用情勢が厳しさを増す中で、非自発的失業者数も過去最高水準となっているものと認識しております。今後とも、今回の緊急雇用対策の着実な実施に努めることなどにより、国民の雇用不安の払拭に向け全力で取り組んでまいります。
 人権侵害につながりかねないリストラや雇用削減についてお尋ねがありました。
 人権侵害はあってはならないものであると考えておりますが、出向、転籍、退職勧奨などの問題については基本的には労使間の十分な話し合いによって解決されることが重要と考えており、政府としては、裁判例等の情報提供に努めるほか、労使当事者からの申し出などに応じ適切な指導を行ってまいりたいと考えております。
 労働者保護のルールについてのお尋ねでありました。
 EU諸国と我が国では、企業における労使関係の実情、雇用・労働市場の状況等が異なることから、EUの労働者保護のルールを我が国に導入することについては適当でないと考えます。
 企業の経営責任及びモラルハザードに関するお尋ねでありますが、今回の事業再構築計画に係る認定事業者への措置は、生産性の向上に向けて、既存の中核的事業の拡大や新たな商品や生産方式の導入など、将来へ向けた経営上の努力を行う事業者に対して行うものであり、本法案において経営責任を問うことは適当でなく、また本法案によりモラルハザードを推進することもないと考えます。
 最後に、産業競争力会議に参加している企業からの自由民主党への献金についてのお尋ねでありますが、御指摘の事例についてこの場でお答えすることは差し控えますが、一般論としてお答えをいたしますれば、政治資金規正法に定められたところに従って、それぞれの企業や団体が政党の理念等を支持し支援するため政党に対する寄附が行われているものであり、問題はないと考えます。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 114515254X04119990802_025

発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1999-08-02

院: 参議院

会議名: 本会議