久間章生の発言 (平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会)
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○久間章生君 衆議院における平成十一年度一般会計予算外二案の議決の趣旨につきまして御説明申し上げます。
平成十一年度予算は、平成十年度第三次補正予算と一体的、連続的にとらえたいわゆる十五カ月予算という考え方に立ち編成され、切れ目なく施策を実施することにより、一日も早い景気回復をと願う国民の期待にこたえようとしているものであり、現状において最良、最善の予算であると確信するものであります。
以下、政府原案を可決した主な理由について申し述べます。
その第一の理由は、本予算が喫緊の最重要課題である景気対策に最大限配慮したものとなっている点であります。
すなわち、速やかな景気回復を図るため、歳出において、公共事業や中小企業対策、雇用対策に万全の措置が講じられているのであります。一般歳出の規模は前年度当初予算に対して五・三%の大幅な増加となっており、特に公共事業については、公共事業等予備費を含め、前年度に比べ予算ベース、支出ベースとも一〇%を上回る伸びを確保するなど、積極的な財政運営の姿勢が示されております。
また、歳入の基幹たる税制についても、現下の極めて厳しい経済情勢等を踏まえ、景気回復に資するため、恒久的な減税を初め、国、地方を合わせ平年度九兆円を超える減税が実施されることとなっております。
まず、個人所得課税については、最高税率の引き下げとともに、定率減税の実施、扶養控除額の加算が行われることとなっております。次に、法人課税については、我が国企業が国際社会の中で十分競争力を発揮できるよう基本税率の引き下げとともに、中小法人等に対する軽減税率の引き下げが行われることとなっております。また、経済波及効果の大きい住宅取得についてローン減税が実施されるほか、情報通信機器の即時償却制度の創設、さらに、有価証券取引税の廃止等、経済・金融情勢等の変化に対応して、適切な措置が講じられております。
賛成の第二の理由は、二十一世紀を見据え、真に必要な財政需要に対して、財源の適切、有効な配分が行われていることであります。
例えば、まず、社会保障関係費については、急速な人口の高齢化に伴いその増大が見込まれる中、経済の発展、社会の活力を損なわないよう、制度の効率化、合理化により、将来にわたり安定的に運営できる社会保障制度の整備が図られております。
文教及び科学振興費については、創造的で活力に富んだ国家を目指して、教育環境の整備、高等教育、学術研究の充実、創造的・基礎的研究に重点を置いた科学技術の振興等の施策の推進が図られております。
公共事業については、その配分に当たって、物流効率化による経済構造改革に資する分野、二十一世紀を展望した経済発展基盤となる分野、生活関連社会資本への重点化が図られております。
地方財政については、国と地方がバランスのとれた財政運営を行う必要があるという基本的な考え方に沿って、地方財政の運営に支障が生ずることのないよう所要の措置が講じられております。
賛成の理由の第三は、本予算においては、財政構造改革の基本的考え方が維持され、限られた財源の中で経費の一層の合理化、効率化が図られたものとなっていることであります。
例えば、公共事業の実施に当たっては、再評価システムの実施、事業採択段階における費用対効果分析の積極的活用等を通じて事業の効率化、透明化に努めることとされております。
賛成の理由の第四は、消費税の福祉目的化が予算総則に盛り込まれていることであります。これは、少子高齢化が進む中、老後の生活や病気、若い世代の保険料負担の増加等に対する国民の不安を払拭し、生涯を通じて国民生活の安定を図るものであり、また、消費税に対する国民の理解を一層深めるものと評価するものであります。
賛成の理由の第五は、今日の金融不安の一掃を図るための金融システム安定化措置が十分に講じられていることであります。
二〇〇一年四月よりのペイオフ実施に備えるためには、昨年成立した早期健全化法を積極的に活用して、不良債権の処理、金融機関の再編合理化を促さなければなりません。本予算においては、金融システム安定化のための預金保険機構の借入金に対する政府保証や交付国債の償還財源が十分に確保されております。
以上、政府原案を可決した主な理由について申し述べました。
平成十一年度予算は、我が国経済の早期回復に必要不可欠なものとして、その一日も早い成立が強く望まれているところであります。
両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ますよう、御賛同をいただきたくお願い申し上げる次第であります。
以上であります。