前原誠司の発言 (建設委員会)

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○前原委員 京都の例まで取り出していただきましてありがとうございました。
 確かに、ちょっと余談なんですけれども、さっき行政投資額と申し上げました。一人当たりの行政投資額、四十七都道府県並べると京都は下から四番目なんです。平均を一〇〇としますと大体八割ぐらい。それは、今おっしゃった何とか川時代の比率がなかなか変わっていないというところがありまして、京都の事情は確かにそうなんですけれども。
 話をもとに戻しますと、おっしゃるとおり、社会資本整備というのは将来に役に立つものであって今だけで判断できるものではないということは、大臣のおっしゃるとおりだと思います。しかも、ある経済学者に言わせると、今金利が非常に低い、金利の低いときにやっておくべきだ、特に高齢化は進むんだから、逆に今やっておくべきだ、こういう言い方をされる方もおられます。
 しかし、私は、そういういろいろな意見があったとしても、今の公共投資額あるいは公共事業費というのは余りにも大き過ぎるんじゃないか、こういう気がいたしております。
 大体一年間の本予算が八十兆円前後、八十兆円を今超えておりますけれども、税収は、私が申し上げるまでもなく、五十兆を割り込んでいる。ことしも見込みでは一兆円足りないのではないかというふうに言われている中で、構造的ないわゆる財政赤字になって、六百兆を超える国、地方を合わせての長期債務というものを抱えるに至っていて、この状況というのはどう考えてもおかしいというふうに私は思っております。
 EUはマーストリヒト条約という条約を結んで、ここでEUに入るための条件というものを一つ課しています。どういう条件かといいますと、GDPの大体六割までぐらいの借金に抑えなさい、こういうことなんですね。そうでないと、簡単に言えばEUに入れてあげませんよと。つまり、ヨーロッパの各国は、経済規模の約六割までがせめてもの借金だろう、それを超えた国については借金のし過ぎで、国の行き先というものが非常に心配だから、EUに入れるのはまかりならぬ、こういう話であります。
 そういう物差しからしますと、日本は約五百兆円のGDPで、六百兆を超えるということになると、六割どころかその倍以上、一二〇%を超えているということで、財政的にはもう破綻を来しているような状況だと私は思います。
 これは建設省さんがまとめられているものでありますけれども、建設産業再生プログラムというのをつくっておられますね。平成十一年七月一日にまとめられたもので、これをいただいて私も読ませていただきました。
 この中に、言ってみれば、量的なことはもちろん書いていないわけであります、つまり公共事業が多過ぎるとか少ないとか適正だということは書いてませんが、基本的に、いろいろな言葉が出てくるのですね。つまり、五十五、六万と言われている業者、それから七百万人を超えているという建設業に携わる就業者数、これについては、このプログラムの中身を見ておりますと、供給過剰とか、リストラの促進をしなければいけないとか、不良不適格業者の排除、こういう言葉が出てきます。
 先ほど申し上げました量的なものを、言い方をかえて申し上げますと、建設業就業者の国ごとのパーセンテージ、ちょっとお耳をかしていただいて申し上げたいと思うのです。全労働者数に占めるいわゆる建設業労働者の比率、これは日本は一九九六年の統計でございますが、一〇・六%。アメリカが五・六%、カナダが五・三%、イギリスが七%、フランスが六・四%、イタリアが七%、ドイツが八・四%。
 もちろん国による事情というものはあると思いますけれども、例えばアメリカ、カナダという低いところと比べますと、大体全就業者数に占める建設業の割合というものが倍近くになっている。それだけサービス化がおくれているという部分もあるのかもしれませんけれども。建設省さんが出されている建設産業再生プログラムを見ましても、その量を支える業者の数というようなものが、もちろんそれが全くイコールではございませんけれども、一つの目安として見るならば、やはり多過ぎるというような判断を下されているし、不適格業者の排除ということも書かれているということは、それなりに有用でないところもあるのじゃないかという見方をされているわけですね。
 そういう観点からすると、さっき大臣がおっしゃったように、次世代を考えた場合の今からの備えというのは確かに必要で、必要な公共事業の整備、社会資本の整備というのはやっていかなきゃいけない。しかし、単年度ごとに見た場合、私が申し上げたのは、財政の問題、今非常に財政情勢が厳しいですねという話と、それから、これは建設省も出しているように、それを支える業者の数あるいは建設業労働者の数、こういったものはやはり少し多過ぎるではないかという見方から考えると、もちろん一挙に社会資本整備をやるということになりませんので、単年度ごとに計画を立てながらやっていくということにならざるを得ませんし、そういう意味では、私は単年度ごとの公共投資額というのが国、地方合わせてGDPの一〇%というのはやはり多過ぎるというふうに思いますし、ぜひ、先ほどの大臣のおっしゃった考え方に私は賛成いたしますけれども、一年一年の使う量というものをもうちょっと制約する中で、財政再建とかそういうものに資するというような見方をやはりしていただかなければいけない。
 中山先生は、建設大臣だけじゃなくて、これは国務大臣で、つまり日本の財政全体にもやはり責任を持って考えていただかなければいけない立場でありますので、そういう点を含めてもう一度、公共事業のあり方、額のあり方、財政とのかかわりのあり方について御答弁をいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 114604149X00219991110_018

発言者: 前原誠司

speaker_id: 10284

日付: 1999-11-10

院: 衆議院

会議名: 建設委員会