1999-12-14
衆議院
平沼赳夫
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
平沼赳夫の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○平沼議員 ただいま議題となりました自由民主党、自由党並びに公明党・改革クラブの三党派共同提案の政治資金規正法等の一部を改正する法律案につきまして、提案理由とその内容の概略を御説明申し上げます。
今日、世界の情勢は変転著しく、ひとときも平穏であることはありません。翻って、我が国経済社会の動きを見ましても、これまでの通念ではとらえ切ることができないほどの流動化が進んでいます。このときにおいて、政治の果たす役割はますます大きく、我々は確固たる将来の見通しのもと、誠心誠意、国民に責任を負い、的確な政策を遂行していかなければなりません。
新たなミレニアムの到来を目前に控え、今切迫する問題が山積しております。これを瑕疵なく解決し、国民の信頼と負託にこたえることなくして、来るべき時代に曙光を見出すことはできません。
さて、議会制民主主義のもとにおいては、政党、政治団体や政治家の活動を通じて国民の政治的意思が形成され政治が遂行されており、この政治活動を財政的に支えるのが政治資金であります。その意味で、我々は、政治資金の規制のあり方は議会制民主主義の健全な発展にかかわる重要な問題であると認識しております。
我々三党派は、このような認識に立ち、我が国議会政治にとって政治資金のあり方はどうあるべきかを議論の基本に据え、個人寄附と会社、労働組合等の団体寄附と政党交付金のあり方を一体として、総合的な検討を真摯に進めてきたところであります。
検討の結果、我々は共通の認識を得ることができました。主な内容は次のとおりであります。
一つは、長年にわたる政治改革の論議を踏まえ、現在の政治資金制度が政党中心の資金調達への転換を目的としたものであることを再認識するとともに、会社等の団体が政党への寄附を通じて政治に参加することの意義の重要性を正しく評価すること。
二つ目は、政治活動の本来の目的にそぐわない政治資金の支出は徹底的に抑制すること。
三つ目は、政党交付金の使途は明朗であるべきであり、いやしくも国民の疑惑を招くことがあってはならないこと。
四つ目は、我が国の深刻な経済状況にかんがみ、国民負担の軽減の観点、個人寄附の拠出の状況等を総合的に勘案し、個人寄附に係る現行の税制上の優遇措置制度を維持し、引き続き自助努力により個人寄附の促進に努めることが適当であること。
以上の共通認識を持って、我々三党派は、政治資金規正法等の改正法律案をまとめ、提出する必要があるとの結論に達したものであります。
今回、政治家の資金管理団体に対する会社等の団体寄附を禁止するわけでありますが、これはあくまで真の政党中心の政治の確立を図るための諸改革の一つであり、不必要な政治資金の支出の削減と公正な選挙の実現、個人寄附の増加、政党助成制度に対する国民の信頼確保のための諸改革と一体として、すなわち同一の法律において行う必要があると考えております。
例えば、催し物に対する協賛広告、花輪等の寄附等の形で、選挙区の内外から政治家の支出が求められるということが間々あります。このような支出の削減と公正な選挙の実現のため、このような形で金を出すことは禁止すべきものと考えます。
また、政党交付金を用いて多額の寄附をした政党があり、その先の使途が報告、公開されないことから、こうした寄附は政党交付金の使用方法として不適当であるとの世論の批判を浴びたところであります。政党交付金に対する国民の信頼を確保する観点から、このような行為は今後できなくすべきものと考えます。
以上、我々三党派が法律案をまとめ、提出するに至った理由について申し上げました。
次に、この法律案の内容の概略につきまして御説明申し上げます。
まず第一は、政治資金規正法の一部改正に関する事項であります。
この法律案は、会社、労働組合その他の団体の資金管理団体に対してする寄附を平成十二年四月から禁止することといたしております。また、平成十二年一月から三月の間は、いわゆる駆け込み寄附を防止するため、寄附の量的制限(総枠、個別制限)の限度額を現行の年間限度額の四分の一を超えてはならないこととしております。
第二に、公職選挙法の一部改正に関する事項であります。
その一は、あいさつを目的とする有料広告及び協賛の広告の禁止についてであります。公職の候補者等及び後援団体は、選挙区の内外を問わず、主としてあいさつを目的とする広告または催し物に対する協賛の広告を有料で掲載させ、または放送させることができないことといたしております。
その二は、花輪等の寄附の禁止に関する事項であります。公職の候補者等及び後援団体は、選挙区の内外を問わず、花輪等の寄附すなわち花輪、供花その他の祝意または弔意をあらわすために陳列される物としてされる寄附をしてはならないことといたしております。あわせて、公職の候補者等がその役職員等である団体等(国、地方公共団体を含む)は、公職の候補者等の氏名もしくは役職を表示しまたは氏名が類推されるような方法で、選挙区の内外を問わず、花輪等を寄附してはならないこととしております。
その三は、罰則に関する事項でありますが、以上の点につきましては罰則規定を整備することといたしております。
第三に、政党助成法の一部改正に関する事項であります。
その一は、政党または政党支部のする寄附は、一定の公職の候補者の選挙運動に関するものを除き、政党助成法上、政党交付金による支出または支部政党交付金による支出に含まれないことといたしております。この結果、仮に政党交付金または支部政党交付金を寄附に充てた場合は、当該支出は政党交付金による支出または支部政党交付金による支出とならず、その分の金額は、貸付金の貸し付けに使用した場合と同様、返還の対象となります。
その二は、政党交付金の総額の見直しを定めた附則第六条を削除することといたしております。
第四に、施行期日等に関する事項であります。
その一は、この法律は、平成十二年四月一日から施行するものといたしております。ただし、第一、第三に係る規定の一部は、同年一月一日から施行するものといたしております。
その二は、租税特別措置法の一部改正に関するものであり、個人のする政治活動に関する寄附に対する税制上の優遇措置の適用期限を平成十六年十二月三十一日まで五年単純延長することといたしております。
その三は、政治資金規正法の平成六年改正法附則第九条及び第十条は削除することとしております。
その四は、その他所要の規定を整備することとしております。
以上が、政治資金規正法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概略であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
以上であります。