矢島恒夫の発言 (本会議)

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○矢島恒夫君 私は、日本共産党を代表して、九九年度第二次補正予算案に対して、反対の討論を行います。
 今、我が国経済と国民生活は、雇用不安や年金カットなど将来不安、中小企業のかつてない倒産、廃業に直面しています。景気回復にとって最大の柱となるべき個人消費は依然として低迷したままで、回復する状況には至っていません。今国民が切実に求めているのは、生活の安定であり、個人消費の拡大を通じた景気の回復であります。
 ところが、自自公三党連立政権によって初めて編成された本補正予算案には、この最も肝心かなめの個人消費を刺激し拡大する対策がほとんどないのであります。この連立政権による経済財政のかじ取りが、大多数の国民の願いに逆行する道へと向かわざるを得ないのであります。
 補正予算案に反対する第一の理由は、ゼネコン型公共事業と大銀行支援関係費が経済新生対策の六八%を占めているように、ゼネコンと大銀行への大盤振る舞いの予算となっていることであります。空港、港湾、高速道路、整備新幹線など、ゼネコン型公共事業が相変わらず大幅の積み増しとなっています。
 ずさんな経営が明らかになった長銀、日債銀などの破綻処理の穴埋めに、赤字国債以外に、九八年度剰余金、NTT株式売却益を加えて、合計一兆八千六百十九億円も充てられています。これによって七兆円の枠すべてを使い切ることになり、今後、交付国債枠そのものの拡大と、とめどない銀行支援への税金投入という泥沼に陥る危険性が懸念されると言わなければなりません。
 反対の第二の理由は、介護保険対策、中小企業対策、雇用対策など、国民生活に深くかかわるどの問題も国民の利益にかなっていないからであります。
 介護保険対策は、肝心かなめの介護基盤整備が極めて貧弱で、特別養護老人ホームで五千人分にしかすぎません。待機者総数は我が党国会議員団調査で十万四千人、在宅の待機者に限定しても厚生省調査で四万七千人という状況に対して、全く不十分そのものであります。
 その上、高齢者、低所得者への保険料、利用料引き下げや、減免制度、認定制度の根本的な改善策は全くありません。今回の政府見直し対策は中身なしの一時しのぎの対策であり、しかも、財源は赤字国債で賄うものであり、一層国民の将来不安をあおるものとなっています。
 今政府が最低限進めるべきことは、介護サービスの基盤整備に直ちに取り組み、保険料徴収凍結に必要な財源は、国民に負担を求めるのではなく、現在の予算の枠内でゼネコン型公共事業を圧縮し、財政支出を社会保障中心に転換することであります。
 中小企業対策は、融資と債務保証が中心を占め、融資以外では、技術開発、情報化支援などがわずかに組まれている程度です。この三十年間、中小企業予算の割合は減少し続け、九九年度当初予算では〇・四一%までに落ち込みました。日本経済や社会を支える重要な役割を担っている中小企業に対し、その役割にふさわしい対策の強化や予算措置とはなっていません。
 さらに、雇用対策の問題でも、大企業のリストラに対する応急的な受け皿づくりにすぎません。今求められるのは、大企業の身勝手なリストラ、解雇を抑え、サービス残業を根絶し、労働時間の短縮によって雇用を拡大することであります。
 反対する第三の理由は、本補正予算案が最悪の借金依存型予算だということであります。
 政府は、九二年のバブル崩壊以降、八回にわたり、景気対策と称して総額約百七兆円も支出し、そのうち六十四兆円をゼネコン中心の公共事業の積み増しに充ててきました。ところが、その結果は、景気回復どころか、財政危機を年々悪化させてきたことは周知の事実であります。
 本補正予算案は、その反省も全くなく、新たに七・五兆円の国債を増発し、国、地方合わせた借金を六百八兆円にまで膨らませるものであります。

発言情報

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発言者: 矢島恒夫

speaker_id: 27563

日付: 1999-12-07

院: 衆議院

会議名: 本会議