河野洋平の発言 (外交・防衛委員会)
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○国務大臣(河野洋平君) 海賊事件といいますか、海賊の出没について大変心配を我々もいたしております。
今、参考人から御報告を申し上げましたように、事件は、事案といいますか、毎年激増しているわけでございます。ただ、今もお話がありましたように、海賊という言葉の響きは、どうも我々は海の上でよそから船に乗って襲いかかってきて持っていってしまうということをすぐイメージするわけですけれども、今お話がありました何十件あるいは百何件という事案の中には、港に停泊中の船に乗り込んで船員の私物を持っていってしまうという、いわゆるこそ泥と言うのにはもう少し大きい事件かもしれませんが、そういうものも含まれているわけでございます。
そういう事件であれば、これは港がはっきりしているわけですから、つまり国がはっきりしているわけですから、その国と話し合うということが割合とできると思うんですが、先般のアロンドラ・レインボー号のように、出たときの港はインドネシアで、はっきりしませんが恐らくインドネシアの沖合で海賊が乗り込んできて、そして乗組員がおろされたのはたしかインド沖かどこかで、そのおろされた人間が助けられたのはタイ沖で、しかも船の船籍はパナマでしたか、パナマ船籍で、乗組員の中に日本の乗組員が二人、それ以外にはフィリピン人が乗っているということで、これはどういうふうに事件の主体といいますか、問題のポイントをどこにするかということはなかなか難しいと思うんです。それからまた、船荷がどこのものであるかということもございます。
したがって、これまでも、問題はあっても具体的になかなか、その問題についてこれはこうやるんだよという、各省で話し合って決まったということがどうも余りはっきりしていない。しかし、これだけ事件が激発いたしますとそんなこと言っておられませんで、しかもこれはいろいろな機関がないわけではございません。IMOでございましたか、その他の機関でいろいろ相談もするし、どういう扱いにするかということについても今説明会がどんどん進んでいるという状況であります。
外務省としては、やはりそれぞれの地域の大使館を通じてこの問題についてきちんとフォローをして、当該の領海、問題が起こった領海の国に対してこうした事件の処理について協力を求めるという作業を一生懸命やっているわけでございます。
例えば、先般日本に来られましたインドネシアのワヒド大統領に対しましても、私は会談の中で、大統領、海賊の問題についてもひとつ十分協力を、我々も連絡をいたしますので、ぜひこれが再発防止のために御努力願いますということを申し上げました。大統領は、ええ、海賊ですかというふうな話でございましたけれども、ああいう島のたくさんある国でございますから、なるほどそういうこともあるだろうとすぐ御理解をいただけたようでございますが、それぞれの国に対して注意を喚起する、あるいは協力を要請する、そういう迅速な連絡というものをやっていくということが何より大事だというふうに思っておりまして、これは外務省、運輸省それぞれ十分連絡をとって対応しなければならぬと考えております。