松崎俊久の発言 (国民福祉委員会)

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○松崎俊久君 経過という質問に対しまして、与党三党の間で出てきたという御回答でありますが、もうこれはだれが見てもわかりますように、与党の政調会長が名前に反して騒がれて、もう少し静かになさっていればいいものを、家族介護慰労金だけではなくて、とにかく保険料まで手をつけられて介護保険の根幹を崩すような発言をなさったために、それをきっかけに表に噴出してきたことは衆目の一致するところであります。確かに、一般の方に自分の家族を介護してお金がもらえたらいいだろうと聞けば、それはいいと言うに決まっております、そういう心理につけ込んだのかどうか知りませんが。
 この介護保険の基本的な精神というのは、先ほど午前中に今井委員の質問に答えて大臣が最後に言われましたように、家族に過重な負担のかかっている介護を社会化し、同時に女性にだけ負担のかかってきた現状をかんがみて、こういうものからも解放して、要するに主として家族によって負担されてきたものを社会が肩がわりして、社会全体で負担していこうという精神だというような意味のことをおっしゃったわけであります。
 しかし、この家族介護慰労金という問題は、この方向とは全く正反対の方向をつくり出すものと思われます。中には、お金がもらえるということから、患者さんの入院を抑え込んだりする可能性すらある。そして、家族の介護は美風であるなどと。衆議院の厚生委員会のとき厚生大臣の御答弁を伺っていましたら、私は美風という表現は使わないというお言葉を述べられていたようでありますが、その言葉の中に込められたいろいろ大臣の表情その他から見ていて、この美風というものが必ずしも政府全体がそういう感覚を持ってこの問題をとらえてはいないなということを感じたわけであります。
 核家族化する中で、女性が過重な負担を受けているというこの現在の事実は隠すことができません。あえて介護を家族に押しつけようとする、そして慰労金をもってそれでごまかすといいましょうか、そういうような態度というのは、前に成立しました男女共同参画社会基本法などにも明らかに反する行為であります。あの参議院の附帯決議並びに法律の条文の中にも「家族の介護」という言葉がはっきり入っております。そして、家族が当該介護活動以外の活動を行うことができるように、要するに女性の解放の問題をここでうたっているわけであります。
 厚生省がつくられている国民生活基礎調査を見ましても、一番新しい平成七年の介護の実態を拝見いたしますと、同居別居を問わず介護を担当している者の八割は女性であります。それが子供であろうと配偶者であろうと、あるいは子供の配偶者であろうとを問わず、八割前後が女性が負担しています。こういうような、女性を介護に縛りつける方向に家族介護慰労金というものが明らかに結びついていることは、多くの自治体の長、町村長会あるいは市長会あるいは各種団体がこの介護保険の家族慰労金反対という声を上げて叫んでいます。
 このことに対して厚生大臣、どのように思われますか、御意見をいただきたいと思うんです。

発言情報

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発言者: 松崎俊久

speaker_id: 6278

日付: 1999-11-18

院: 参議院

会議名: 国民福祉委員会