足立良平の発言 (中小企業対策特別委員会)

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○足立良平君 職業能力の教育というのは、私は大変大切だと思っております。ただ実際的に、日本の場合にその能力というのは、例えば労働省も社外資格取得の能力開発とかいろんなことを試みられているけれども、いわゆる日本の企業の求める能力というのは企業の内部の仕事の仕方によって大分違うということで、それが本当に機能するかどうか。流動化することによって新しくまた企業に今度再就職していくことができるかというと、実はミスマッチというのが大変出てきている。ということは、やっぱりこれは労働省として考えてもらわぬと大変な問題だと。
 それで、あとは関連質問にゆだねたいと思いますが、私は総理に一つお聞きをしておきたいと思うんです。
 振り返ってみますと、石油ショックが昭和四十八年でしょうか、長官が「油断」を書かれた年ですね。たしか十月二十日ごろだったと思います。そして、五年後の中東のあの戦争で第二次石油ショックが起きた。日本の企業というのは実は大変な状態に陥りました。そしてその中で、日本の企業の労働組合と企業経営者というのは、そういうエネルギーコストが物すごく上がった中で、リストラというよりもそれを切り抜けるために大変な努力をした。
 それは何かというと、日本の雇用というのはアメリカなりヨーロッパと違って包括契約をしているわけです、職種契約でない。だから、世の中が変わり、経済が変わり、そして消費者ニーズが変化してくると、その企業というのは実質的にはがっと業容といいますか内部が変化してくる。そうすると、それに伴って、これは職種契約していないからどんどん労働組合も協力をして、そして新しい企業の体制に順応してきたという歴史を持っているわけです。そこには企業別労働組合のよさもあったでしょうし、あるいはまた経営者の革新性もあったでしょうし、いろんなそういう要素があったと私は思います。
 そうすると、この基本法で今政府の方が考えられているのは、創業なりベンチャー企業をこれから五年後に十万社ふやそうとされている、五年後ですよ。そうしたら、ちょっと計算的に言うと、このとおりきちんとはならないとしても、今廃業は三・八%であるとお聞きしている、そしていわゆる開業が三・七%とお聞きしている。〇・一ポイント違う。五百七万社の〇・一ポイントといいますと何ぼですか、大体五千社くらい毎年どんどん日本の企業数は減ってきている。平均して中小企業の就業人員というのは八・八人くらい、約十人。そうすると、現実的に四万人から五万人はずっと失業がふえてきている。
 そして、政府の出されている基本法の物の考え方は、五年後に十万社くらいふえるようなベンチャービジネスなり創業をやろうとしたら、この五年間一体どうするんだよと。この五年間、先ほど言ったように、どんどん大企業もリストラをやりましょう、中小企業もどんどん廃業して減ってくる。今三百十七万人おる失業者がさらにふえてくるじゃないですか。
 その点で、私はここで総理にお聞きしたいんです。確かにそれは、労働の流動化あるいは国際的な競争の条件というのは、これは当然考えていかなきゃいけない。けれども、同時に、日本の企業というのは柔構造を持っている。その中で私は、奥田日経連会長が言われるように、企業の社会的責任として労働者あるいは従業員を生かしていくという発想がないと、これからの日本のいわゆる構造転換をしていくに当たってはまずいのではないか。そういう面で、経済というのは経国済民というふうに言われているわけでありますが、まさに本当の意味でこの日本の国民が安心をしてこれから将来に希望を持てるような条件をどうつくるかというのが、私はこの基本法なり中小企業問題をめぐっての一番のポイントだと思うんですが、そういう面でこの失業問題、今言いましたような点も含めて、ちょっと総理の考え方をお聞きをしておきたい。

発言情報

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発言者: 足立良平

speaker_id: 7146

日付: 1999-11-18

院: 参議院

会議名: 中小企業対策特別委員会