堀井愼一の発言 (中小企業対策特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(堀井愼一君) 投資だけじゃなくて、ハンズオン、育業ということでございますが、従来、我々の会社は十七年と申し上げましたが、平均的な日本のベンチャーキャピタルというのはここ四、五年が非常に多い、設立されてから。多いと思います。
 どうしてもでき上がった最初のころは、いわゆるステージによって違うわけですが、レーターステージといって、いわゆるほぼ公開が確実と思われる、二、三年後には確実というレーターステージに多くの金をつぎ込む。ちょっとその前になるとミドルステージ、もう会社の概要はしっかりしている。それで、いわゆるスタートアップとかアーリーステージにはどうしたってリスクが大きいわけです。そういった意味で、なかなかそれに二の足を踏んだというのが過去の状況でございます。
 しかし、だんだんベンチャーキャピタルもパワーアップしてきたということが一つと、それと、昨今は情報通信という、非常に若い人たちが創業するケースが多い。これはもうアーリーステージそのものです。したがって、そこに対する投資が非常にふえてきている。ふえてきたということは反面リスクがある。リスクがあるということは、非常勤取締役を派遣するとか、あるいは年じゅうそこへ投資部員が行ってチェックするとか、こういうことをやって事前に手伝っていかなきゃいけないのが自然発生的にできたハンズオンじゃないかと思います。
 それからアメリカの場合は、ベンチャーキャピタルといっても大体二、三人でやっている会社、それで十人ぐらいが多い方です。三、四人、五人でそれこそもう何百億というファンドを運用し、やっているんですが、彼らはまさに、そんなに年間にたくさんの件数をやるわけじゃない。やはり決めたところにアーリーステージから入っていって、それで資金にしても第一次、第二次、第三次、第四次、シリーズワン、シリーズBというようにずっと分かれていますけれども、それで公開までずっと投資してくる。事業計画に沿って資金もずっと計画を立ててやっていくというスタイルになって、常時ウオッチングしています。ですから、我々も今後はそういうふうにやっていかなきゃいけないというふうに思っています。
 それから、公的資金のベンチャーキャピタルへの投資ということで、投資というか出資ということでございますが、アメリカは、公的資金と言えるかどうかはわかりませんが、年金という部分がやはりアメリカのベンチャーキャピタルの投資事業組合のかなりの数字を占めているということですが、今、日本には、年金は検討中でございますが、ベンチャーキャピタルに出資したという例はまだないわけです。有限責任法が昨年できましたけれども、今回のいわゆる産業基盤整備基金から出てくるとか、こういったこともありますが、しかしその産業基盤整備基金から出るお金も、それから中小企業事業団から出るお金も、これは国民の大切な税金というものがバックにありますが、しかしお金に色がついているわけじゃないですから、国として出資していただくということで、私どもはそれに対していかに運用していくかということを考えています。
 それからエンジェル、エンジェルというのは日本語で訳すと篤志家というそうですけれども、日本の場合は篤志家でしょうね。大もうけして、そして少し後進のためにお金を出そうかと。いわゆる億円以上の人が日本の篤志家じゃないでしょうか。アメリカのエンジェルというのは、二百万、三百万、百万円のお金がずっと集まって、投資チャンスを求めてやっているわけですから、やっぱりカルチャーの違いも相当あると思います。
 先ほど申し上げました税制の問題も、アメリカのエンジェルは、夫婦合算ですけれども年間十万ドルまで投資して、その会社が不幸にしてばたんといったときには総合所得からこれは相殺されるそうですから、やはり税制面での特典もアメリカのエンジェルにはあるわけです。これから日本のエンジェルも、たくさん興味を持っていらっしゃる方は多いです。ただ、彼らなかなか投資チャンスがないわけです、エンジェルが金を出すという。エンジェルだけが入るようなファンドとか、そういった制度改正も僕は必要だと思うし、税制の後ろ押しがあれば非常にありがたいなというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 114614778X00919991214_019

発言者: 堀井愼一

speaker_id: 30342

日付: 1999-12-14

院: 参議院

会議名: 中小企業対策特別委員会