小渕恵三の発言 (本会議)

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○国務大臣(小渕恵三君) 岡野裕議員にお答え申し上げます。
 冒頭、議員から三党派の連立に至るまでの参議院側の認識や状況にお触れになられつつ、この連立内閣の使命等についてお尋ねがございました。
 これまでも繰り返し申し述べておりますが、私は、安定した政局のもとで、政策を共有できる政党が互いに切磋琢磨し、よりよい政策を練り上げ、相協力して実行に移していくことが国民や国家のためだと確信し、三党派の広範な政策合意をもととして連立内閣を樹立いたしたところでございます。
 今後の国政運営に当たりましては、議員御指摘のとおり、現下の歴史的な転換期に当たり、必要な政策を適時適切に実行し、国民の負託と信頼にこたえていくことこそが、この内閣の使命であると改めて肝に銘ずるとともに、その際、対話と実行の基本方針のもと、広く国民各界各層との対話を積み重ね、政策に反映させるべく全力を挙げてまいる覚悟であります。
 議員から多くの基本的課題について御指摘をいただいた上で、二十一世紀の我が国の展望についてのお尋ねもありました。御指摘のように、「二十一世紀日本の構想」懇談会におきまして、二十一世紀のあるべき国の姿について、外交や経済、教育、文化、社会福祉など幅広い視点から有識者の方々に検討を進めていただいております。私自身も一泊二日の合宿へも参加するなど積極的に取り組んでおるところでありますが、今後の懇談会の検討の成果を踏まえつつ、富国有徳の理念のもと、物と心のバランスがとれ、品格や徳を有する国づくり、これを目指してまいりたいと考えております。
 とりわけ、資源の少ない我が国にとりまして、御指摘のように、人づくり、教育の問題は、国家百年の計の礎を築くものであり、新しい世紀の到来を前に取り組むべき最重要課題であると考えます。このため、教育をめぐる諸課題について鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 天皇陛下御在位十年記念式典についてのお尋ねでありました。
 政府といたしましては、来る十一月十二日に天皇皇后両陛下御臨席のもと、天皇陛下御在位十年記念式典を挙行することといたしており、式典では国旗を掲げ、国歌を斉唱するなど、国民こぞってお祝い申し上げたいと考えております。
 経済新生対策の効果と景気の自力反転の可能性についてのお尋ねがありました。
 本対策には、二十一世紀型社会インフラの整備などの公共投資を、景気の腰折れを招かないよう適切な規模で盛り込むとともに、公共需要から民間需要へのバトンタッチを円滑に行うべく個人消費や設備投資を喚起し、将来の発展基盤を確保するための構造改革を一層推進する内容といたしてまいりたいと思います。
 このような内容を経済新生対策に盛り込むことにより、我が国経済を本格的な回復軌道につなげていくとともに、二十一世紀の新たな発展基盤を築いてまいります。
 次に、中小企業、地場産業の活性化及びベンチャー企業の育成のための対策についての御質問がありました。
 私は、総理就任以降、改めて各地の中小企業の現場をお訪ねし、また、多くの中小企業関係者と懇談し、その実情を自分の目と耳でしっかりとつかまえるよう努力してまいりました。私は、数多くの中小企業の努力こそが日本経済の原動力の一つとなっていると考えております。
 こうした考え方に立ち、経営の向上に懸命に努力されている中小企業や地場産業にきめ細やかな支援策を講じていく一方で、自助努力の支援という原則に立って創業、すなわち業を興すこと、そしてまたベンチャー企業の振興を進めていくつもりでありまして、そのため今後法律改正や予算等を含めた総合的な対策を進めてまいります。
 次に、ミレニアム・プロジェクトについてお尋ねがありました。
 新たな千年紀の始まりを目前に控え、新しい産業を生み出す大胆な技術革新に取り組む産学官共同のプロジェクトを情報化、高齢化、環境対応の三つの分野で進めてまいります。今後、省庁横断的な取り組みと官民の十分な連携を図り、平成十二年度予算の総理特別枠、すなわち、情報通信・科学技術・環境等経済新生特別枠におきまして特段の予算配分を行うなど、強力な推進体制を構築し、明るい未来を切り開く核をつくり上げてまいりたいと考えます。
 雇用情勢の認識と補正予算についてのお尋ねでありました。
 雇用情勢は、勤め先や事業の都合による失業者、いわゆる非自発的失業者が九十八万人と依然多く、厳しい状況にあると認識いたしております。政府としては、第二次補正予算の編成に当たりまして、中小企業の雇用の創出・安定対策や産業構造の変化に対応した人材の育成のための施策等の雇用対策に重点的に予算措置を行うことにより、雇用の創出、安定に万全を尽くしてまいります。
 明年の九州・沖縄サミットへの決意と取り組みについてお尋ねがありました。
 我が国が議長国を務めます九州・沖縄サミットは、岡野議員が述べられましたとおり、我が国にとって大きな意義を持つものとして、最重要の外交日程と考えており、全力で取り組んでまいる考えであります。二〇〇〇年という節目の年にアジアで行われることを踏まえ、急速な高齢化、高度情報化やグローバル化等により生じる諸問題を乗り越えて、二十一世紀がよりよく明るいものとなるよう、また、アジアの視点を取り入れつつ、議員御指摘をされましたように、力強いメッセージを沖縄から発出いたしたいと考えております。
 国連平和維持隊への参加を含めた国連の多様な平和活動への積極的な参加について御質問がありました。
 我が国が国際社会への応分の貢献を行うべきことは至極当然であり、PKF本体業務の凍結解除を含む国連の平和活動への一層の協力について、国会はもとより国民各位の御理解をいただきつつ、積極的に進めてまいりたいと考えております。
 なお、いわゆる参加五原則については、我が国が国連平和維持隊に参加するに当たりまして、憲法で禁じられた武力の行使をするとの評価を受けることがないことを担保する意味で策定された国際平和協力法の重要な骨格でありますので、仮に凍結が解除されるとしても、五原則を変更することは政府としては考えておりません。他方、この問題については種々御議論があるところでありますので、今後、各党各会派において十分御議論いただきたいと考えております。
 最後に、我が国の安全保障に関する御質問でありましたが、我が国の防衛にすきを見せてはならないとの岡野議員の御認識を私としても共有するところであり、国の安全と繁栄を維持し、国民の生命、財産を守ることは政府の最も重要な責務であり、我が国の安全保障体制を一層強固なものとするための努力を今後とも引き続き責任を持って行ってまいる考えであります。
 御指摘の安全保障の基本方針の策定について、三党合意や今後の国会での御議論を踏まえつつ検討してまいりたいと考えます。また、有事法制につきましても、政府としては重要な問題と認識しており、先般の三党合意を踏まえるとともに、国会における議論や国民世論の動向などを注視しながら適切に対処してまいる考えであります。
 議員御指摘のように、実は今国会から、いわゆる国会活性化法によりまして政府委員の廃止等、従来国会で行われてまいりました制度、慣行等が新たになるわけであります。国会活性化に対しまして、議会としてもいろいろの新しい方策がとられることだろうと思いますけれども、政府といたしましても、その法制定の趣旨を踏まえ、政府として全力を挙げて、政治優位といいますか、そうした形の政治を目指して懸命の努力をし、誠実に対処いたしていきますことを最後に申し上げまして、答弁といたしたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 114615254X00219991104_013

発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1999-11-04

院: 参議院

会議名: 本会議