小渕恵三の発言 (本会議)

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○国務大臣(小渕恵三君) 立木洋議員にお答え申し上げます。
 まず、西村前政務次官の更迭問題についてお尋ねがありました。
 先般、西村前防衛政務次官から不適切な発言がなされたため、その辞表を受理し、直ちに更迭いたしました。この発言につきましては、たとえ個人的見解と断ったものとはいえ、政務次官という政府の要職にあることを深く自覚して適切に対応すべきであったと、まことに遺憾であります。
 このたびの組閣では、国会審議活性化法の趣旨を踏まえ、政務次官人事にも意を用いたつもりでありましたが、このような事態になりましてまことに残念であり、任命権者として国民の皆様に心からおわびを申し上げております。また、議員の防衛問題についての個人的意見についてもある程度承知はいたしておりましたが、結果として国民の不信を招き、今回の事態に至りましたことはまことに申しわけなく、責任を深く痛感いたしております。
 企業・団体献金についてお尋ねがありましたが、企業・団体献金の取り扱いにつきましては、先般の三党派の合意を受けまして、自民党におきまして企業・団体献金の問題を初め、政党助成、政治資金制度の改革について総合的な検討を行い、政党助成・政治資金制度等改革の基本方針を取りまとめ、自由、公明両党に提示されたところと承知をいたしております。いずれにしても、これらの問題につきましては、各党各会派において十分御論議を深めていただきたいと考えております。
 介護保険制度におけるサービスの基盤整備と保険料等の減免についてお尋ねがありましたが、今般の与党三党の合意におきまして、新しい介護制度の円滑な実施のため、基盤整備の推進や低所得者対策に関する内容も盛り込まれているものと承知をいたしており、その具体的な対応につきましては早急に政府内で検討してまいります。
 介護保険制度の発足に当たって暫定措置等についてお尋ねがありましたが、今般の与党三党の合意は、制度の円滑な実施を図る観点から、保険料の取り扱い等について取りまとめられたものであり、その具体的な対応につきましても早急に検討し、来年四月からの実施に向けて万全を期してまいります。
 介護保険の財源についてお尋ねがありましたが、三党合意の申し入れ事項に対する具体的な対応につきましては、財源の手当ても含め、早急に政府内で検討いたしておるところであります。いずれにしても、今後とも財政運営に当たりまして、常に変化している国民のニーズに的確に対応し、貴重な財源をより効率的、効果的に配分するよう努めてまいる所存であります。
 次に、東海村事故についてでございますが、今回の事故を踏まえ、安全確保についてお尋ねがございました。
 当該施設の安全審査におきましては、適切な臨界防止策が講じられていることから臨界事故が発生するおそれがないものと判断がなされたものであります。しかしながら、認められた条件を著しく逸脱した操作により今回の事故が起こってしまったことについて厳しく受けとめており、このような事故が二度と起こらないよう安全確保の抜本的強化を図り、国民の信頼を求めてまいりたいと考えます。
 原子力発電に関し、設計で考えられた以上の過酷な事故の可能性についてのお尋ねでありました。
 我が国では、さまざまな安全対策により、そのような事故が起こる可能性は非常に低いと評価されております。念のため、リスクをより一層低減すべく、原子炉設置者において、おおむね二〇〇〇年を目途に過酷事故に関する対策が進められているところであります。
 また、原子力安全対策への新しい知見の取り入れについてでありますが、耐震を含め、常に新しい知見を収集、評価し、安全対策に組み込むよう努めているところであります。
 次に、雇用問題でありますが、リストラや解雇規制についてお尋ねがありました。
 リストラにつきましては、企業や経営者団体に対し、雇用の安定に向けて最大限努力を求めるとともに、雇用の安定等の面から必要な指導、援助を行うなど、雇用対策に万全を期してまいります。
 また、解雇につきまして、判例の考え方も踏まえ、具体的事情に応じ労使間で十分話し合われるべきものであり、一律に規制をするような立法措置は適切でないと考えます。
 サービス残業の解消についてでありますが、これまでも、法の趣旨の徹底を図るとともに、経済団体に対し、サービス残業をなくし適正な労働時間管理を行うよう指導等を行ってきたところであります。今後におきましても、法定労働時間や時間外労働の限度基準の遵守、割り増し賃金の適正な支払い等について的確な監督指導を実施し、労働基準法違反の是正に努めてまいります。
 雇用保険についてお尋ねでありましたが、雇用保険の失業給付については、年齢別所定給付日数を設定することに加え、地域における雇用失業の状況や職業訓練を受講する必要性等に応じまして、給付日数を延長できる制度を設けており、その的確な制度運営に努めてまいります。
 また、緊急地域雇用特別交付金についてでありますが、既にすべての都道府県に対し交付決定を行ったところであり、その交付金を活用した雇用就業機会の創出を積極的に推進してまいります。
 さらに、離職者に対する職業訓練につきましては、民間の専修学校等の活用を図りつつ、大幅な拡充を図っているところであり、その積極的な推進を図ってまいります。
 雇用の担い手としての中小企業についてのお尋ねがございました。
 物づくりを支える基盤的技術の維持、活性化は、我が国経済の発展や雇用の創出にとりまして今後とも重要と考えております。物づくり人材の育成を初めとして、産業と雇用を生み出す中小企業政策を積極的に推進してまいります。
 下請取引の検査に関してお尋ねがありました。
 下請企業に対する不公正な取引につきましては、下請代金支払遅延等防止法に基づきまして厳正かつ迅速に対処してきております。今後とも効果的な検査の実施に努力をいたします。自治体との関係では必要な協力を進めてまいります。
 大規模リストラと自治体との関係についてお尋ねがありました。
 リストラが地域の経済や雇用に大きな影響を及ぼす場合には、企業と自治体との協議がなされることは重要と考えますが、リストラは企業の経営にかかわるものであり、法制化することは適当でないと考えます。
 なお、日産のリストラ計画に対しては、関係都府県に地元自治体、日産等の関係者から成る連絡協議会を設置し、協議を行うことといたしております。
 次に、商工ローン等の問題に対してのお尋ねでありました。
 銀行の融資について、商工ローンへの融資を規制し、または地域企業への融資義務を課すべきではないかということであります。各金融機関は、それぞれの地域において中小企業への融資を初め、地域経済の発展のためさまざまな貢献をしているものと考えております。しかしながら、金融機関の個々の融資につきましては、民間当事者間の私的契約上の取引であり、基本的には各金融機関の自主的経営判断により行われるものであることから、法律で義務づけたり政府が介入したりすべきものではないと考えます。
 出資法における貸金業者に対する上限金利の規制に関するお尋ねでありますが、政府としては、貸金業者への適切な監督と金融全体における貸金業の位置づけ等に関する幅広い議論を踏まえ、適切に対処すべきものと考えているところであり、このような観点から、国会における御論議を注視してまいりたいと考えております。
 高金利をむさぼる金融業者に対する対策につきましては、刑罰に触れる行為があれば捜査当局において厳正に対処するものと承知をいたしております。
 中小企業向け官公需についてお尋ねがありました。
 これまで発注情報の提供の充実等を通じて中小企業の受注機会の増大に努めており、国及び公団等においては、昨年度の中小企業向け比率は過去最高の四一・五%となりました。今後とも受注機会の増大に努めるとともに、地方公共団体にも努力を要請してまいります。
 次に、農業予算についてのお尋ねでありました。
 農業関係予算全体につきましては、事業の効果や地域のニーズ等も勘案しつつ必要な見直しを行い、新たな基本法の考えに沿った予算編成としていくこととしており、このような見直しの中で、市場原理を重視した価格形成の実現、価格政策の見直しに伴う経営安定対策の実施等に関する政策の推進につきましても所要の予算措置を講じてまいります。
 WTO農業交渉に関するお尋ねでありましたが、農業協定はすべての農産物を対象としておりまして、米のみを協定の対象から外すことはできません。しかしながら、次期農業交渉におきましては、農業の多面的機能や食糧安全保障の重要性への配慮等、我が国の立場が十分反映されるよう対処してまいります。
 最後に、核軍縮等についてのお尋ねでありました。
 米国に対しては、私からクリントン大統領への親書等によりまして包括的核実験禁止条約批准への努力を求め、努力を約束するオルブライト国務長官の河野外務大臣あて書簡が届いております。未臨界実験は、包括的核実験禁止条約により禁止をされる核爆発に該当せず、既存の核兵器の安全性、信頼性を確保するためのものと承知をいたしております。
 期限つき核廃絶の主張は、核兵器国と非核兵器国との対立を助長しかねず、核軍縮に関する話し合いの進展を妨げるおそれもあります。我が国は、核兵器のない世界の実現に向け、国連総会への核軍縮決議案提出等、引き続き積極的な役割を果たす考えでございます。
 以上、お答えとさせていただきます。(拍手)
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発言情報

speech_id: 114615254X00219991104_021

発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1999-11-04

院: 参議院

会議名: 本会議