小渕恵三の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(小渕恵三君) 谷本巍議員にお答え申し上げます。
三党派の連立の理念と方向性についてお尋ねがありました。
繰り返して申し上げますが、私は、安定した政局のもとで政策を共有できる政党が互いに切磋琢磨し、よりよい政策を練り上げ、相協力して実行に移していくことが国民と国家のためだと確信し、三党派の広範な政策合意をもととして連立内閣を樹立いたしたところであります。したがいまして、この内閣の使命は、経済、社会保障、安全保障、政治・行政改革、教育、環境等の課題について三党派の合意を誠実に実現していくことであり、これにより国民の皆様の信頼と負託にこたえてまいる所存であります。
特にこの内閣が取り組む当面の最重要課題として、第一に、経済新生に向けた総合的な取り組み、第二に、原子力の安全・防災対策やいわゆるオウム対策関連法による安全な社会の実現、第三に、年金や介護など、安心で活力のある社会の整備を考えており、今国会で関連法案等をぜひ御審議願いたいと考えております。同時に、教育など、富国有徳の理念のもと、長い視野で考え、先見性を持って手を打たなければならない課題についても果敢に取り組んでまいる所存であります。
次に、西村前政務次官の更迭問題についてお尋ねがありました。
先般、西村前防衛政務次官から不適切な発言がなされたため、その辞表を受理し、直ちに更迭をいたしました。この発言につきましては、たとえ個人的見解と断った上でのものとはいえ、政務次官という政府の要職にあることを深く自覚して適切に対応すべきであったと。まことに遺憾であります。このたびの組閣では、国会審議活性化法の趣旨を踏まえ、政務次官人事にも十分意を用いたつもりではありましたが、このような事態になってまことに残念であり、任命権者として国民の皆様に心からおわびを申し上げます。今後、内閣が一致結束して山積する重要課題に取り組み、国民の負託にこたえていくことこそが私としてなすべきことだと強く念じているところであります。
次に、期限つき核廃絶についてお尋ねがありました。
あらかじめ期限を付して核廃絶を実現しようとの考え方は、実際には、これを主張する人々の意思に反し核兵器国と非核兵器国の対立を助長しかねず、結局は核兵器にかかわる話し合いの進展を妨げるおそれがあります。我が国は、核兵器のない世界を一日も早く実現すべく、国連総会への核軍縮決議案提出等、引き続き積極的な役割を果たしてまいる考えであります。
次に、第二次補正予算の基本的考え方についてのお尋ねがございました。
私は、就任以来、内閣の命運をかけて財政、金融のあらゆる手段を講じて経済再生に取り組んできたところであり、これらの施策の効果の浸透などにより、景気は厳しい状況をなお脱していないものの、緩やかな改善を続けておると認識しております。
今ここで重要なことは、手を緩めることなく経済を本格的な回復軌道につなげていくとともに、二十一世紀の新たな発展基盤を築き、未来に向け経済を新生させることであると考えております。こうした観点から、理念ある経済新生対策を早急に取りまとめ、あわせて第二次補正予算を編成し、今国会に提出いたします。
具体的には、二十一世紀型社会インフラの整備などの公共投資につきまして三兆五千億円の予算措置を行うほか、信用保証の追加など中小企業向け等の金融対策、住宅金融対策、雇用対策について重点的に予算措置を行うこととしたいと考えており、先月までに各省庁より御提出いただいた要望について現在全力を挙げて精査しているところであり、今月末までには取りまとめ、国会に提出したいと考えております。
市場原理との関係で今後の経済運営についてお尋ねがありました。
これからの我が国の経済社会におきましては、個人の自由と自己責任が基本的行動原理となり、多くの人々が夢に挑戦し、その中から新しい創造性が生まれるべきものと考えております。
そこでは、すべての人に対して公正な機会が与えられているほか、失敗した場合の最低限の安全ネットと再挑戦の可能性が確保されていることが前提となります。また、環境との調和も今後の重要な課題であると認識いたしております。
次に、中小企業政策についてでありますが、この見直しにつきましては、中小企業を我が国経済の発展と活力の源泉であると位置づけをいたしまして、小規模企業からベンチャー企業まで、その特性に応じて支援していくことを内容とするものであります。また、自助努力のみでは対応し切れない環境の激変に対しては、セーフティーネットを提供し、万全を期することといたしております。中小企業対策につきましては、今後とも必要な予算を講じてまいりたいと考えております。
中小企業政策について重ねてお尋ねがありましたが、中小企業基本法の改正法案におきましては、国は中小企業が経済的、社会的環境の著しい変化に適応していく上でその円滑化を図るために必要な施策を講ずることといたしており、その場合には中小企業の従事者の就職について考慮すべきことといたしております。今後とも、産業と雇用を生み出す中小企業対策を積極的に推進してまいります。
次に、企業・団体献金についてお尋ねでありましたが、これもしばしばお答え申し上げておりますように、企業・団体献金の取り扱いにつきましては、先般の三党派の合意を受けまして、自民党において企業・団体献金の問題を初め政党助成、政治資金制度等の改革について総合的な検討を行い、政党助成・政治資金制度等改革の基本方針を取りまとめ、自由、公明の二党に提示されたところと承知をいたしております。
いずれにしても、これらの問題につきましても各党各会派において十分論議を深めていただきたいと考えております
次に、衆議院比例代表選出議員の定数削減についてお尋ねがありました。
この問題につきましては、先般、自民、自由、公明三党間で合意がなされたところであります。また、御指摘の与野党間の協議会につきましては、本日開催をされ、選挙制度等について議論されたものと聞いております。
国会議員の定数のあり方につきましては、議会制度の根幹にかかわる問題でありますので、各党各会派において十分議論を深めていただきたいと存じます。
政府に対して申し入れのありました介護保険制度にかかわる三党合意についてお尋ねがありましたが、今般の与党三党の合意は制度の円滑な実施という観点から取りまとめられたものと認識をしており、その中には、保険料に関する取り扱いのほか、基盤整備の推進に関する内容も盛り込まれているものと承知をいたしております。
いずれにいたしましても、申し入れ事項に対する具体的な対応につきましては、早急に政府部内で検討してまいります。
基礎年金の国庫負担についてでありますが、国庫負担率の引き上げについては、前回改正時におきまして財源を確保しつつ検討を加えることとされておりますが、莫大な財源を必要とすることから、現下の厳しい財政状況等にかんがみ、今回の年金改正で実施することは困難であると考えております。
前国会に提出し継続審議となっております年金改正法案におきましては、「基礎年金については、財政方式を含めてその在り方を幅広く検討し、当面平成十六年までの間に、安定した財源を確保し、国庫負担の割合の二分の一への引上げを図るもの」との附則が設けられているところであり、安定した財源確保のための具体的な方法と一体として検討する必要があると考えております。
次に、東海村の臨界事故についてでございますが、事故の背景と安全審査体制についてお尋ねがありました。
事故の背景につきましては、原子力安全委員会の事故調査委員会において、御指摘の点も含め原因の徹底究明に取り組んでいるところであります。
審査体制につきましては、科学技術庁または通商産業省が安全審査等を行い、さらに行政庁と独立した原子力安全委員会がみずからの擁する二百名に及ぶ専門家を動員して厳正にダブルチェックする仕組みとなっております。
しかしながら、今回の事故が起こってしまったことにつきましては、これを厳しく受けとめており、安全確保の抜本的強化を図ってまいらなければならないと考えております。
なお、省庁再編後は内閣府に原子力安全委員会を、経済産業省に原子力安全・保安院を設置するなど、一層の体制整備、規制部局の充実強化を図ってまいります。
次に、農業問題についてお尋ねがございました。
まず、WTOの次期交渉についてお尋ねがありました。
我が国としては、農業は極めて重要であると認識し、交渉においては我が国の考え方が十分反映されるよう積極的に主張してまいりたいと考えております。遺伝子組みかえ作物については、我が国農業の発展に資する研究開発に取り組むほか、WTO次期交渉においても、問題点の洗い出し等を多角的に検討するための場の設置を提案しており、EUを初めとする各国と連携しつつ、積極的に取り組んでまいります。
次に、WTOのサービス分野交渉に関してお尋ねがありました。
WTOのサービス貿易一般協定におきましては、政府の権限の行使として提供されるサービスは対象から除外されているため、次期WTO交渉においていわゆる公共サービス事業の民営化、営利化が迫られるわけではないものと考えております。いずれにせよ、国民各層の御意見を伺いながら次期WTO交渉に当たってまいります。
最後に、林業基本法についてお尋ねがありました。
森林の公益的機能の発揮に対する国民の要請はますます高まっている一方、林業採算性の悪化等により森林の管理水準の低下が危惧されていることから、現在、森林・林業・木材産業に関する基本政策の検討を急いでおるところであります。
林業基本法につきましては、これらの検討を踏まえた上でそのあり方について検討することといたしております。
以上、お答えとさせていただきます。(拍手)
─────────────