渡辺孝至の発言 (決算行政監視委員会第三分科会)

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○渡辺会計検査院当局者 平成八年度農林水産省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項二十二件、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項六件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号一九九号は、広域営農団地農道整備事業において、設計が適切でなかったため、ボックスカルバートが不安定な状態になっているものであります。
 検査報告番号二〇〇号は、ため池等整備事業において、事業の施行が適切でなかったため、事業費が不経済となっているものであります。
 検査報告番号二〇一号は、ため池等整備事業において、設計が適切でなかったため、余水吐の流入部等が不安定な状態になっているものであります。
 検査報告番号二〇二号は、農作物共済事業の共済掛金国庫負担金の交付が不当と認められるものであります。
 検査報告番号二〇三号から二〇五号までの三件は、地すべり防止事業等において、アンカー工費の積算を誤ったため、工事費が割高となっているものであります。
 検査報告番号二〇六号は、農業集落排水事業において、動力制御設備の製作価格の積算を誤ったため、工事費が割高となっているものであります。
 検査報告番号二〇七号は、海岸高潮対策事業において、消波ブロックの設計数量が過大となっていたため、工事費が不経済になっているものであります。
 検査報告番号二〇八号から二一一号までの四件は、林業改善資金の貸し付けにおいて、借り受け者が、貸し付け決定前に既に設置していた機械を対象として貸し付けを受けていたりなどしているものであります。
 検査報告番号二一二号から二二〇号までの九件は、農業改良資金の貸し付けにおいて、借り受け者が、施設等を貸付対象事業費より低額で設置したりなどしているものであります。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
 これは、漁業共済事業の運営に関するものであります。
 漁業協同組合等が本来負担すべき漁業者にかわって共済掛金を負担するとともに、共済金を他の用途に使用するなどしていて、保険の仕組みを採用して漁業経営の安定等に資するという本制度の趣旨から見て適切とは認められない事態が見受けられましたので、水産庁に対して、事業の運営が適切に行われるよう改善の処置を要求したものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項六件について御説明いたします。
 その一は、新生産調整推進助成補助金等の交付に係る生産調整実施面積の算定に関するもので、壊廃カウント等の計上方法等が明確でなかったことなどのため、補助金等が過大に交付されておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その二は、家畜導入事業資金供給事業に係る市町村、農協等における基金の造成及び運営に関するもので、農協有等導入事業において、基金の造成額算定を誤っていて補助金が過大に交付されるなどしていたり、特別導入事業において、基金間で資金が偏在していたりしておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その三は、治山ダム工事における岩盤掘削面整形工費等の積算に関するもので、岩盤掘削面整形工等が積算基準よりも良好な作業条件等で施工されていて、工費の積算額が過大になっておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その四は、輸入飼料の売り渡しに係る保管料の支払いに関するもので、保管料の負担期間を決定する荷渡し指図書の交付を適時に行ったとすれば、保管料を節減できました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その五は、牛に係る家畜共済事業の運営に関するもので、共済対象の牛の頭数確認が十分でなかったため、共済の引受頭数が実際の飼養頭数と乖離していて、共済金が過大または過小に支払われておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その六は、国有農地等の管理等に関する業務に係る事務取扱交付金に関するもので、当該業務に専従しているとは認められない職員を、その業務割合を考慮せずに交付対象職員数に含めるなどしていて、交付金が過大に交付されておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 続きまして、平成九年度農林水産省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項三十六件、意見を表示しまたは処置を要求した事項二件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項四件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号一九四号は、家畜導入事業資金供給事業において、補助の対象とならない牛を事業の対象とするなどしているものであります。
 検査報告番号一九五号は、松くい虫防除事業において、完了検査が適切でなかったため、事業量が不足しているものであります。
 検査報告番号一九六号は、山村振興等農林漁業特別対策事業において、建物の屋根部分の施工が設計と著しく相違していたため、工事の目的を達していないものであります。
 検査報告番号一九七号は、林道開設事業において、設計が適切でなかったため、橋台等の所要の安全度が確保されていない状態になっているものであります。
 検査報告番号一九八号は、農業用施設災害復旧事業において、ため池堤体のグラウト工の注入費の積算を誤ったため、工事費が割高となっているものであります。
 検査報告番号一九九号は、草地畜産基盤整備事業において、ロックボルトの設計が適切でなかったため、のり面の所要の安全度が確保されていない状態になっているものであります。
 検査報告番号二〇〇号は、農業集落排水事業において、道路の舗装面積の設計数量が過大となっていたため、工事費が割高となっているものであります。
 検査報告番号二〇一号は、自動制御製茶機械の設置工事において、工事費の値引きを受けていたため、国庫補助対象事業費の精算が過大となっているものであります。
 検査報告番号二〇二号は、県営農地保全整備事業において、設計が適切でなかったため、ボックスカルバートの所要の安全度が確保されていない状態になっているものであります。
 検査報告番号二〇三号及び二〇四号の二件は、芋でん粉工場再編整備対策事業において製造設備等の廃棄・撤去の工事費を過大に計上したため、製造業者に対する助成金が過大に交付されているものであります。
 検査報告番号二〇五号から二二〇号までの十六件は、林業改善資金の貸し付けにおいて、借り受け者が、機械を貸付対象事業費より低額で購入したりなどしているものであります。
 検査報告番号二二一号から二二九号までの九件は、農業改良資金の貸し付けにおいて、借り受け者が、貸し付けの対象とならない事業について貸し付けを受けたりなどしているものであります。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項二件について御説明いたします。
 その一は、先進的農業生産総合推進対策事業等による農産物処理加工施設等の設置及び運営に関するものであります。
 これは、施設の運営を中止していたり、利用率が著しく低くなっていたりなどしていて、補助事業の効果が十分発現していないと認められる事態が見受けられましたので、農林水産省に対して、事業の効果が十分発現するよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。
 その二は、林業構造改善事業等による施設の設置及び運営に関するものであります。
 これは、施設の運営に係る損失額が多額に上っていることにより、遊休したままで事業の継続が困難な状況となっていたり、健全な経営が困難な状況となっていたりしていて、事業の効果が十分発現していないと認められる事態が見受けられましたので、林野庁に対して、事業の効果が発現するよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項四件について御説明いたします。
 その一は、漁港整備事業等における消波工の設計に関するもので、消波工の天端幅の設計については、施工の実態を反映させ、開発メーカーのカタログ値を用いることなどとして、経済的な設計を行う要があると認められました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その二は、政府米の運送業務におけるトラック運賃の算定に関するもので、実際の使用車両のトン数にかかわりなく全国一律で十トン車を基準車両としたトラック運賃に基づいて契約単価を算定していたため、一部の地区においてトラック運賃の支払い額が過大になっておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その三は、農業改良資金の青年農業者等育成確保資金に係る貸付事業に関するもので、借り受け者が、他に転職するなどし、貸付対象である農業経営を中止していて、貸付目的が達成されていなかったりなどしていて、貸し付けの効果が十分発現していない事態が見受けられました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 その四は、国営かんがい排水事業の施行に関するもので、国営事業と都道府県等が実施する附帯事業とが連携して施行されることにより事業全体の効果が発現されるのに、国営事業が完了またはほぼ完了しているにもかかわらず、附帯事業の整備面積の一部が整備されておらず、かんがい排水事業全体について所期の事業効果が発現していない事態が見受けられました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 以上をもちまして概要の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成八年度農林漁業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項三件であります。
 検査報告番号二九三号から二九五号までの三件は、総合施設資金等の貸し付けが不当と認められるものであります。
 これらの資金の貸付事業は、農林漁業者等に対し、農林漁業の生産力の維持増進等に必要な長期かつ低利の資金で、一般の金融機関から融通を受けることが困難な資金を直接または金融機関に委託して貸し付けるものでありますが、貸し付けに当たり、借入者から事実と相違した内容の借り入れ申し込みや事業完成報告がされていたにもかかわらず、これに対する審査及び確認が適切でなかったなどのため、貸付金額を過大に算定していたものであります。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
 続きまして、平成九年度農林漁業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項四件であります。
 検査報告番号二八二号から二八五号までの四件は、農業経営基盤強化資金等の貸し付けが不当と認められるものであります。
 これらの資金の貸付事業は、農林漁業者に対し、農林漁業の生産力の維持増進に必要な長期かつ低利の資金で、一般の金融機関から融通を受けることが困難な資金を直接または金融機関に委託して貸し付けるものでありますが、貸し付けに当たり、借入者から事実と相違した内容の借り入れ申し込みや事業完成報告がされていたにもかかわらず、これに対する公庫及び受託金融機関の審査及び確認が適切でなかったことなどのため、貸付金額を過大に算定していたものであります。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。

発言情報

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発言者: 渡辺孝至

speaker_id: 3001

日付: 2000-04-21

院: 衆議院

会議名: 決算行政監視委員会第三分科会