生田長人の発言 (災害対策特別委員会)
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○生田政府参考人 有珠山の火山活動対策につきまして、お手元に配付しております資料に基づきまして御報告を申し上げたいと思います。
有珠山は、御承知のとおり、三月二十七日午前から火山性地震が発生し始めまして、四日後の三月三十一日十三時十分ごろ、西山山ろくで噴火をいたしました。
政府は、噴火前の三月二十九日十一時三十分、頻発する地震が噴火につながる可能性を考慮いたしまして、有珠山関係省庁局長級会議を開催して対応を検討し、十三時三十分、ハザードマップに従いまして、地元市町が避難勧告を行いました。
その後、事態の変化に対応いたしまして、十八時三十分、避難勧告は避難指示に切りかえられ、十八時五十五分には、既に現地に入っておりました国の関係省庁と北海道庁、地元市町から成る現地連絡調整会議を開催いたしまして、対応の検討を開始いたしました。
避難は三十日にほぼ完了いたしましたけれども、この日、現地の指揮をとるために、国土庁総括政務次官を現地に派遣しております。
三月三十一日に噴火が生じたわけでございますが、噴火の五十分後、関係閣僚会議が開催されまして、その場で、総理から非常災害対策本部を設置するように指示がなされました。これを受けまして、十四時三十分に、中山国土庁長官を本部長とする平成十二年有珠山噴火非常災害対策本部を設置するとともに、現地の伊達市に現地対策本部を設置いたしました。
その後、直ちに第一回の非常災害対策本部会議が開催されまして、応急対策の基本方針を決定するとともに、十六時には国土庁長官を団長とする政府調査団を現地に派遣いたしました。
一方、現地では、今日に至るまで連日、現地対策本部会議が開かれまして、地元地方公共団体との間で被災者対策を中心に具体的な方針を協議するとともに、住民に対する情報提供を頻繁に実施しております。
その後、四月の十二日でございますが、火山噴火予知連絡会が、現状の観測データでは山頂部での大規模噴火に移行することを示す現象は見られない、その前には地殻変動等に変化が観測されると考えられ、当面は北西山ろくでの噴火活動に対する警戒が最も重要であるという新見解を発表いたしました。これに伴いまして、十三日から避難指示対象区域の一部を一時的に解除することにいたしました。
次に、避難の状況、現状について申し上げます。
一部地域の避難指示の解除の結果、避難指示の対象者は、表にございますように、それまでの一万三千三十九人から八千二百九十人に減少しております。避難所に避難中の者は、現在、四千百四十五人となっております。
現在のところ、人的被害は報告されておりませんけれども、橋の流出、道路の破損、詳しくは確認できておりませんが、家屋の全壊も見られるに至っております。
次に、現地における主な対応状況について報告をいたします。
現地対策本部は、国側の二十一省庁と、道庁、伊達市長、虻田町長、壮瞥町長が出席いたしまして、連日、医療、保健などの避難者対策から短時間帰宅まで、現場で実施するすべての対策につきまして綿密な打ち合わせを行い、避難住民の要望にきめ細かくこたえているところでございます。
以下、具体的に実施に移している対策について、主なものを説明いたします。
まず、避難者の不安を少しでも軽減するために、現時点における火山の状況、それから、行政側がとっている、あるいはとろうとしている具体的な対策、自分の家の状況がわかるような空撮ビデオの配信など、可能な限りの情報の提供に努めております。
なお、北海道警察では、すべての避難所に女性警察官七十人を含む警察官を派遣して、各種の困り事相談に応じているところでございます。
次に、長期に及んでおります避難生活に対応いたしまして、各避難所に救急隊、救護班、保健婦、心のケア担当の精神保健医二班を派遣いたしますとともに、避難所の生活環境の向上に努めているところでございます。
次に、避難者の方の住宅の確保につきましては、現在、五百戸の応急仮設住宅の建設に着手するとともに、既存公営住宅約三百六十戸、民間の空き社宅七十戸の提供を行いつつあります。
次に、避難に伴いまして休止を余儀なくされております商工業、観光業、農林漁業といった事業者の方々に対しましては、つなぎ資金を初めといたしまして低利資金の融資を行うとともに、既往債務の償還猶予など返済条件の緩和を実施中でありますが、相談窓口を設けまして具体の相談に応じております。
また、従業者の方々に対しましては、生活資金の手当て、休業中の雇用保険の基本手当の支給などを行うほか、雇用相談窓口を開設いたしまして、新たな就職相談などに対応をしているところでございます。
次に、避難者の児童生徒の就学問題についてでありますが、一時転入を認めるとともに、避難所近隣の校舎を借りまして、四月十七日より授業を再開しております。
最後に、避難指示が出されている区域の道路につきましては、危険に応じた交通規制を実施しております。その内容につきましては、お手元に配付しております図のとおりでございます。
今後、火山の状況の変化に対応いたしまして、迅速かつ柔軟できめの細かい対応を現地本部を中心に実施していくこととしております。国は、全力を挙げてこれを支援する方針でございます。
以上、御報告申し上げます。