玉沢徳一郎の発言 (農林水産委員会)
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○玉沢国務大臣 まず、今回のシアトル閣僚会議におきまして松下委員初め各党の先生方から御支援をいただきましたこと、心から感謝申し上げる次第であります。
今回のシアトル閣僚会議におきましては、農業を初め各分野ごとに議論が行われましたが、農業のみならずアンチダンピング措置、貿易との関連での労働問題の扱い等の分野で各国の立場が大きく異なり、結局、いずれの分野においても合意には至らないという結果を生じました。しかしながら、農林水産分野につきましては、世界各国の農林水産行政の責任者とお会いし、文字どおり昼夜の別なく真剣な話し合いができましたことは、有意義であったと考えております。
まず、農業については、各国が相互にそれぞれの農業の特性を理解し合うことが重要であることを主張しました。その結果、農産物を工業製品と同じ貿易ルールのもとに置くことは不適切であり、非貿易的関心事項として、多面的機能の具体的内容である食料安全保障や環境保護、農村地域の活性化、食品の安全性に配慮すべきことについて、多くの国の理解を深めることができたと考えております。また、林産物、水産物につきましては、環境資源問題に配慮して貿易交渉を行うべきであるとの我が国の主張に対して、各国の理解が深まったと考えております。
次に、今後の我が国の対応につきましては、シアトルで合意がなかった以上、農業交渉はあくまでも農業協定第二十条に基づいて行われるべきと考えており、その際におきましては、合意済み課題としての農業交渉の実施、包括交渉の早期立ち上げに向けての努力、WTOの意思決定プロセスの改善という三つの作業をバランスよく進めることが重要と考えております。
農業交渉の見通しはまだ立っていない状況でありますが、我が国としましては、農業の多面的機能や食料安全保障の重要性への配慮、輸出国と輸入国との間の権利義務バランスの回復等が確保され、公平で、かつ各国の農業が共存できる国際規律が確立されるよう積極的な主張を行っていく必要があると考えております。
特に農業の多面的機能につきましては、シアトル会議におきましては、ケアンズ・グループを中心に、まだ概念規定が明確でないという意見が強く出されたことも踏まえ、OECD等の国際機関における多面的機能の具体的内容についての検討に積極的に参加するなど、我が国の主張をさらに強固なものとするための理論的作業を進めていくこととしております。
さらに、我が国と立場を同じくする国々との連携を強化しつつ、農産物輸出国や途上国とも積極的に意見交換を行い、我が国の考え方に対する国際的理解のさらなる浸透を図っていくことが必要であると考えております。
以上です。