菅直人の発言 (予算委員会)

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○菅(直)委員 余り自信のない答弁ですね、内容もないし。
 そこで、少し話を進めます。
 本会議において我が党の鳩山代表や岡田克也議員が、総理に対して、景気対策ということと財政構造の改革ということは、これは二つの目標をともに目指すべきではないか、必ずしも財政構造の改革というのは、景気対策にマイナスになるのではなくて、中長期で見ればプラスになるのだ、二兎を追わなければ二兎をも、両方ともうまくいかないんだ、こういうことを指摘したわけですが、総理は、破れたレコードではありませんけれども、二兎を追う者は一兎をも得ず、それの繰り返しでかみ合っておりません。
 そこで、財政構造改革ということについて、総理はもしかしたら勘違いをされているんじゃないだろうか。財政構造改革というのは、単純な意味での緊縮財政ということではありません。まさに構造を変えるということです。例えばどういう構造を変えるのか。私は、まず今の予算の編成の仕方そのものの仕組みを変えるべきだと思うんです。
 私も一時与党に籍を置き、予算編成に携わりました。毎年毎年八月ごろになると概算要求が出てきます。だれがつくっているのか。各役所が下から積み上げているんですね。そして、それをトータルして大蔵省主計が調整をして、そしてそれを最終的に閣議決定する。十二月の終わりです。もう閣議決定する段階ではほとんどの中身は固まっているわけです。
 私が数年前イギリスに行ったときに、イギリスでの予算編成を聞きました。イギリスではどうしているか。
 まずは来年度の税収見通しなどをしっかり持って、まず来年度のトータルの予算を幾らにするか。例えば、平成十二年度は税収見通しは五十兆ほどだ、景気も悪いしいろいろな要素もあるから、ここは三十兆ほど国債を出して八十兆にしよう。トータルな議論をまずして、閣議決定をしております。その段階では、どの役所のどの事業がどうなっているかなんという話はありません、閣議決定の段階では。
 そして、そのトータルなものをやった中で、次の段階として、ではその八十兆をどの役所にするのか。場合によっては、公共事業でも、今問題になっている農業土木のようなものは見直す余地がたくさんある、しかし介護の施設整備がおくれているからもっとこちらに思い切ってそれを移そう、それならこちらの分を大幅に切ってこちらを大幅にふやす。役所別の予算をまず枠組みで決めていく、それが第二段階。
 そして、第三段階が、今最初にやっている各役所の、去年が幾らだからことしは幾らにしよう。
 大体一〇〇の数字なんですよ、常に。去年を一〇〇パーとして五パーふやしてくれ、一〇パーふやしてくれ、まあここは少し減っても仕方ないから五パー減してもいいですよ。そういう積み上げをやっている限りは、大きな財政構造なんか変わるはずがない。まさに財政構造の改革なんてできるはずがない。
 逆に言えば、そういうことをやっているから、今の財政、これだけの大借金をしながらも、それは借金をしてばらまいている間はカンフル剤として効果があるかもしれないけれども、構造が変わっていないのですから、その先には、カンフル剤が切れたときには、また経済ががたがたっといく危険性が大きい。
 どうですか、総理。これは総理にお聞きしますよ、本会議で答えられているのですからね。
 総理は、財政構造改革ということが今の時点でも、つまり景気対策を行っている時点でも必要だと思われないのですか。相変わらず二兎を追う者は一兎をも得ずで、財政構造の改革は景気がよくなってからやればいいんだ、構造は今までのままでいいんだ、こういうふうに言われるのか。まずその見解を伺っておきます。

発言情報

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発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2000-02-14

院: 衆議院

会議名: 予算委員会