高木誠一郎の発言 (外交・防衛委員会)
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○参考人(高木誠一郎君) ありがとうございます。
台湾向けの兵器輸出のことですが、先ほど時間の関係で申しませんでしたけれども、現在考慮の対象になっておりますのは改良型パトリオット、いわゆるPAC3と言われるものと、それからイージス艦の売却の問題であります。
まだアメリカ政府はこれについての最終的なアクションをとっておりませんけれども、当然のことですが、この売却を決定することによって台湾海峡の緊張を高めるというような事態はなるべく避けたいだろうと思います。
ですから、逆に申しますと、特に中国側の自制を欠いた行動によって台湾海峡の緊張が既に高まるという状況ができていれば、当然これは行われることになるだろうと思います。特に、先ほどもちらっと申しましたけれども、アメリカの議会では、この台湾海峡のバランスは既に崩れつつあるという見方が非常に強いわけでありますから、その見方がさらに強まるような事態が発生すれば、当然これらの高度の兵器の売却も行われることになるだろうと思います。
アメリカの政策ですが、より一般的な政策ですが、当然のことですが、やはり台湾の現状を武力あるいは武力行使のおどしによって変更することは許さないという姿勢は崩せないだろうと思います。これを崩してしまうと、やはりアメリカの国家としてのアイデンティティーさえ問われかねないということになると思いますので、特にことしのように大統領選挙が進行中の段階でそのようなアクションをとれば、当然反対勢力の説得力を強めてしまうわけで、それはないだろうと思います。
ただ、そのためにアメリカが兵力を投入してアメリカの兵士の人命が失われるというような事態になることはできるだけ避けたい、これもまた否定しがたいことだろうと思います。
この両者をあわせますと、やはりなかなかこの戦略的あいまい性を脱却することは難しいのかなというふうにも思いますが、そのあいまい性の中で何とか中台の交渉を継続させて、そして緊張の激化を防ぐということでとりあえず現状を処理していくというのがアメリカの対応であろうと思います。そして、この緊張の激化を防止した状況の中で、さまざまな中間的な、つまり独立と統一の中間的な何らかの方式の模索が行われるのではないかと思います。
一九九八年の後半から九九年の初めにかけては、クリントン政権でかつて高官であった人たち、例えばペリー前国防長官とかアンソニー・レーク前国家安全保障担当特別補佐官というような人が台湾を次々と訪問しまして、何か中間的な形態はできないかということを模索しておりますので、このような模索は今後とも続けられていくだろうと思います。
以上です。