堺屋太一の発言 (経済・産業委員会)
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○国務大臣(堺屋太一君) 仰せのとおり、将来不安というのは日本国民にいろんな面であろうかと思いますが、例えば今委員御指摘になりました経済関係あるいは年金の問題などもその一つかもしれませんし、少子高齢化社会がやってくるというのも非常に重要な不安要因になっている、あるいは技術の問題なども日本の確実性が衰えてきたというような不安があって、かなり人々の不安になっているという面もあろうかと思います。
それで、貯蓄率がなぜ高いかということでございますけれども、これはなかなか難しい問題でございまして、じゃ福祉の高い国は貯蓄率が皆低いか、あるいは逆に福祉のばらつきのある国、例えばアメリカなどは福祉の点で申しますと日本よりも確実性が低いと思うのでございますが、貯蓄率は極めて低い。国民性とかいろんな構造にもよるのでございましょうけれども、これはなかなか難しい問題だと思います。
それはともかくといたしまして、日本が個人消費を拡大していく方法としてどんなことがあるかといいますと、やはり一番大事なのは日本経済に対する自信ということだと思います。そのためには、九〇年代に入りましてから日本の経済が、かつては八〇年代には世界に冠たるジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた日本の経済が今は非常に諸外国に比べても見劣りをする、どうも不況が繰り返されるようだ、そういったような日本経済自身に対する、全体に対する不安がといいますか、自信が衰えているんじゃないか。
したがって、ここで日本も構造改革をきちんとやりまして、日本経済の構造をきちんと改革いたしまして、かつての規格大量生産を再現するのではなくして、新しい知恵の時代にふさわしい技術と活力を持った構造にしなきゃならない。これが今私たちの直面している大きな問題だと思います。そして、そういう中で、人々が楽しく、楽にそして長い年月働けるような形をつくっていかなきゃならない。
そういう観点から考えますと、やはり市場経済を広げて、効率のいい労働配置、効率のいい資本配置をつくっていく、そんな構造改革を今景気対策とともに一緒にやっていかなきゃいけない時期だろう、こう考えております。