堺屋太一の発言 (経済・産業委員会)

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○国務大臣(堺屋太一君) 先ほどの「あるべき姿」でも書いたのでございますが、まず第一に、人々が自分の一番好みに合った仕事を選んでそして人生を豊かに暮らせる、これが一番の幸せだろうと考えております。そのために、やはり身に合った、自分の能力と好みに合った職が得られる、そういう社会ができたら一番いい。すべての人が自分の好きなことをして十分な豊かさが保てればそれが最良でございますが、なかなかそうはまいりません。
 だから、まず職業の選択ができるような状態を、そしてだれでも業を起こしだれでも世の中に挑戦できる、そういったものが一方にありますとともに、他方においては、生活の糧は仕事で得て趣味でも生きられるというような人もつくらなきゃいけない。そのためには安全ネットを十分に張っていかなきゃいけない。それはもちろん失業だけではなしに、病気のときも老後のときも、あるいはそういう競争に参加しにくいようないろんな条件の方もおられますから、そういった方も含めて、人間の尊厳、人権というのは絶対に守らなきゃいけない。ただ、人権を守るのは非常に大切で、第一に大切なことでございますが、これが利権の擁護にならないように、業界とか業者とかいうような利権の擁護にはなるべくならないようにしていかなきゃいけない、そういう世の中ができればいいと思います。
 アメリカのお話もございましたけれども、八〇年代、アメリカは大変経済がすさみまして苦労いたしました。大きな自動車会社、ビッグスリーも赤字になる。アメリカじゅうでテレビセットをつくっている工場が一つもなくなる。失業率も上がる。そして、所得の格差が大変そのころ広がった。今も日本に比べるとずっと広いのでございますけれども、所得の格差も広がりました。ところが、そのころは経済が復活してもごく特定の大金持ちが出るだけだと言っておりましたけれども、ようやくそれが最近の失業率の低下あるいは底辺の方々の所得増加という形に潤ってまいりました。
 日本はアメリカのように格差を広げていいというわけではありませんが、そういった競争を通じて新しい産業が生まれる条件のもとで、この安全ネットとの両立、安心して生きられる社会とみずからチャレンジして好みを達成できる、この両方を何とか実現させていきたい、こう考えている次第であります。

発言情報

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発言者: 堺屋太一

speaker_id: 30364

日付: 2000-03-14

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会