西脇伸幸の発言 (憲法調査会)

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○参考人(西脇伸幸君) 私は、成城大学法学部法律学科三年生の西脇伸幸です。
 本日はこのような機会をいただき、ありがとうございます。
 私は現在二十歳でありまして、いまだ参政権というものを行使したことがありません。本日、参議院の首班指名選挙の方は傍聴させていただきましたが、衆議院の首班指名選挙の方は結果を知りませんが、恐らく指名されたと思われます森喜朗現首相及び政府・与党の方々には、私に早期に参政権を行使させていただけるような配慮を求めたいと思います。
 前置きが長くなりましたが、意見を今から述べさせていただきます。
 今日、日本は国際社会においてさまざまな貢献と責任を求められる立場にあるとされています。先進国の一つに数えられ、第二次世界大戦後、未曾有の経済成長をなし遂げた日本に対して、国際社会は従来の経済的貢献のみならず人的貢献を強く求めています。それに対して、カンボジア、モザンビークにおけるPKOに対する自衛隊の派遣及び文民警察官の派遣などといった人的貢献の試みが実現されています。しかし、果たしてこれだけで足りるのでしょうか。
 例えば、日本の小中学生に日本国憲法について知っていることを教えてくださいと質問すれば、ほとんどの人が戦争放棄をうたった第九条のことに関することを答えると思います。それは、私たち日本国民の心の中に憲法の重要な価値観の一つとして、二度と第二次世界大戦のような戦火を起こしてはいけないという平和主義の考え方が浸透していることを示していると思います。
 そして、私たちには経済的貢献、人的貢献だけではなく日本国民が享有してきた平和主義という考え方を世界に広めていくという、いわば外交的な貢献が必要なのではないかと思うのです。
 いまだ世界には、大小さまざまな紛争の火種がくすぶっていると言われています。全世界的な宗教対立あるいは民族対立を原因とするそれらの紛争は、大国の軍事力の理論では到底解決できない深い歴史的、精神的背景を持っています。そのような紛争にこそ、日本は世界の一員として、また日本国憲法という平和憲法を担う一員として解決の手助けに臨むべきではないでしょうか。
 憲法調査会には、憲法の制定過程の調査や憲法改正項目の検討といった、憲法学を学ぶ身からすれば極めて重要で興味深いテーマについて議論が深められると聞いていますが、ぜひその中で、日本の平和憲法の精神をいかに世界に伝えていくべきかということの議論がなされることを私は期待したいのです。
 具体的には、憲法の精神を伝える使節団の派遣などといったことが考えられるのではないかと思います。この平和憲法の精神は、憲法制定過程にいかなる問題があろうとも、変わることなく日本国民が持ち、世界に伝えなければならない精神であると思います。
 最後になりましたが、今回、このような学生と憲法について語る企画はとても重要で有意義なことだと思います。ぜひとも今後は、学生に限らずさまざまな分野の人々、特に憲法の人権規定に関係する医師や報道機関の方々などを交えて有意義で建設的な議論を交わすことによって、憲法調査会が大きな業績を残されることを期待しています。
 以上です。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 西脇伸幸

speaker_id: 11264

日付: 2000-04-05

院: 参議院

会議名: 憲法調査会