リチャード・A・プールの発言 (憲法調査会)
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○参考人(リチャード・A・プール君)(通訳) 最初に、SWNCCメモの内容を知っていたかということですか。
もちろん起草したときにはそのメモは我々の目の前に置いてあったのです。それぞれの起草グループはそれぞれそのメモをちゃんと前にして作業をやっていたということですから、内容のことはしっかりと知っていました。
最後の点ですけれども、ホイットニー准将が言ったと伝えられているところによると、もしこの草案が日本側によって拒否されたのであれば、マッカーサーは国民、人民に直接働きかけて支持を得ようとするというふうに言ったということであります。率直に言ってどこまで本気だったかはわかりませんが。ただ、そこまで行かないことを望むということで、日本政府のレベルで十分討議をするということで受け入れてもらえるということを期待していたということです。すぐに受け入れてもらえるとは期待しておらず、草案として、たたき台として受けとめてもらえればというふうに思っていました。
内閣の方では、松本氏も発言して、GHQ草案はもう最初から拒否すべきだというふうに言っていた人もいます。それは賢明ではないと思っていた閣僚もいたわけで、内閣も意見が分かれていたということです。
でも、天皇陛下自身はこれを受け入れることを支持されたのです。もちろん文字どおり一言一句そのまま受け入れるということではなく、少なくとも交渉のためのたたき台として討議はできるんじゃないか、そういった形で受け入れてもいいではないかというふうに思われていたということです。
これでお答えになったでしょうか。
率直に申し上げて、もし憲法案が拒否されたら、直接日本の国民に呼びかけて受け入れてもらうようにしようといったようなことは、単に会話の中で出てきたものかもしれません。そこのところは私にはわかりませんが、ワシントンから来た指示ですとか、マッカーサー元帥がおっしゃったことから考えますと、日本の国民の意思に反して憲法を押しつけても、その憲法は国民に受け入れられるものとしていずれ育たなくなると思っていたし、それは占領軍のやりたいことに反することでもありました。
ですから、実際に交渉されたものとしては最終的にはほとんど原案と変わらなかったじゃないかというふうにおっしゃるかもしれませんけれども、いろんな修正も加えられ、日本政府が最終的にはそれを日本の草案とすることを受け入れて、国会に提出されたということは確かです。