松本省藏の発言 (国土・環境委員会)
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○政府参考人(松本省藏君) 先生の方から、都市部の自然環境にもっと目を向けるべきではないかということで幾つかの例を引き合いに出しながら御質問があったわけでございますが、まず一つは緑でございます。
緑の現況につきましては、環境庁で昭和四十八年度から全国の自然環境の現状を把握するために自然環境保全基礎調査というのを実施しております。いわゆる緑の国勢調査と言われるものでございますが、その中で全国の五万分の一の植生図を作成してきておりまして、そういう中で植生の現況について把握をしておる。第四回の自然環境保全基礎調査の結果によりますと、例えば東京都二十三区の例で申しますと、樹林地、木が植わっているところ、それから草原、農耕地など何らかの植生に覆われている地域が東京都二十三区内で全体の約六%という状況でございます。
それから、鳥のお話もございました。
鳥類に関してでございますけれども、都市部の鳥類の生息状況、一九七〇年代から八〇年代にかけまして都市環境が悪化していった、それとの関係で大変鳥類の生息状況も貧弱化してきているという報告があったわけでございますけれども、その後、私ども環境庁あるいは東京都の独自の調査によりますと、例えばカワセミとかコゲラとかそういうような種類の鳥については近年分布が回復をしてきているというような報告もございます。
いずれにいたしましても、都市部の緑あるいはこういう鳥などの動物、これはやはり日本全体の多様な生態系の一部をなすものでございますし、特に都市部は、それとは別に我々人間が潤いのある生活をしていくという観点からも大変重要な要素であろうと思います。これからそういうものをしっかりと守っていくという視点が必要であろうかと思います。
それからまた、カラス対策のお話がございました。
カラスも都市の中で人間と共存をしていく動物でございますが、カラスにつきましては、一つは、四月から七月ぐらいの期間、これは繁殖期でございまして、その期間を中心として巣に近づいた人を攻撃するという問題、あるいは、一番問題になっておりますのが都市部でごみの食い散らかしを行うというような問題、大変深刻になっているということでございますが、それへの対策として、一定の駆除というのはやはり必要であろうとは考えますけれども、先生のお話にありますように、ただ駆除をすればいいというものではないと思います。原因そのものが我々人間の生活に基づく部分というのが大変大きいわけでございますので、被害を未然に防止するという観点から、ごみ処理の適正化とか、生息状況、被害状況の追跡などを行うことによりまして、この問題についても適正に対応していくことが必要ではなかろうかと考えております。