本岡昭次の発言 (災害対策特別委員会)

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○本岡昭次君 住宅再建を国が支援するという、今までは個人のものは個人で、私有財産制のもとだからみずからの私有財産に係るものは自分で再建しなさいというこの基本形態から一歩踏み込んでいこうという努力は私は認めます。そして、今おっしゃったように、夏というのは概算要求というものに関連しているんだ、予算要求というものもあるだろうとおっしゃっていることは前向きの姿勢として私は評価します。しかし、今おっしゃったようなレベルのものが出てくるとすれば何かがっかりというふうな感じがしないでもないわけでありまして、もう一方、今言いましたように議連とかそういう運動体のところが出してくるプランというのはもう少し積極的な前向きなものであります。
 今、大臣も国民の大切な税金を預かっている役所としてという前置きがありました。確かにそうでありますけれども、そこのところはお互いに安全システムをつくっていくという共通理解をしながら、そういう住宅再建に対して公的な資金を、支援をどれだけできるのかということは、私は国土庁としても大胆に踏み込んでいくことが必要ではないかということをここで申し上げ、そして議連なり民間の出てきたその内容の問題も、恐らく国会で論議をするときに、もう国土庁が出したものは金科玉条、それしかないんだということにならないようにやっていただきたいということを、きょうは要望にとどめておきます。
 それから次に、被災者生活再建支援法ができまして、これが現に今適用をされておりまして、その適用のあり方から生活再建支援法も今のままでいいのかという問題がかなり起こってきております。このことは、私は阪神・淡路大震災の今の被災者にどうこうということを言っているんじゃないんです。これから起こってくる災害に対して一つ一つ適用しながら、そこに問題が起こればそれは改善をしてよりよいものに押し上げていくという一つのシステムのようなものが必要であろうと考えるからなのであります。だからこそこういう委員会の中でそうした実態を具体的に検証して、そして今ある法律をよりよいものにしていくということをぜひやりたいと思います。
 そこで、被災者生活再建支援法の適用を平成十一年の四月五日から受けているんですが、愛知、岩手、広島、山口、福岡、熊本等で七十一市町村がこの支援金の対象になりました。
 そこで、こういう資料もあるわけです。全壊したという世帯が四百二十八世帯、その中でいわゆる百万円、七十五万円あるいは五十万円、こういう三つのいろんな状況によってお金が出ますが、そういう全壊という状態ながら支給された世帯が二百四十三世帯、パーセントでいくと五六・八%。逆に言うと、四三・二%は全壊したけれども被災者生活再建支援金の支給を受けていないということを私の持っている資料は言いあらわしていると思います。一つの法律があって、全壊したといいながらいろいろな制約によって四〇%近い世帯が支給の対象にならない。この法律は果たして法としての公正公平という観点から本当に被災者の生活再建ということについての法律たり得るのかというふうに私は考えます。
 一体なぜこういうことになるのか。これははっきり言いまして所得制限であります。所得制限であります。収入の合計が五百万円以下の世帯で支援金百万円。収入合計が五百万円を超え八百万円以下である世帯であって、その世帯主の年齢が六十歳以上であるものまたは総理府令で定める要援護世帯であるもので支援金五十万円。しかも、その百万円も複数世帯で百万円であって、単身であれば七十五万円であります。金額の問題は後で議論しますが、百万円、七十五万円、五十万円というこの金額をもらえないというのは、今言う所得制限にあるということ、果たしてこの所得制限が妥当なのかどうなのかということであります。
 そこで、物の考え方の一つとして、要するにこれは福祉政策というふうにやっておられるなら、所得の低い人、高齢者ということでそれなりの妥当性があるでしょう。しかし、これは福祉政策じゃなしに、国民の生命、財産を守るというそうした基本的な国の責務に基づいて、自分の責任でない自然災害によって生活の拠点である家が全壊するということに対して、国がその生活を再建するために頑張れと激励の意味も込めて国民の大切な税金をそこに投入していく、要するに共生、助け合い、そういうものであるべきだと思うんです。恵まれない人、生活困窮者に支援するということではないはずです、この法律の趣旨は。とすれば、やはり所得の制限というところに基本的に問題がある。
 そこで私は提案したいんですが、やはりこれは一千万というレベルの所得に引き上げていくということをやらなければ、これからまた梅雨の時期に入ってどんどん風水害が起こって、そして一市町村十件以上、県レベルで百件以上の災害救助法の適用を受ける災害が出てきたときに、また所得で隣の家はもらったけれどもこっちはもらえないというようなことが、それは零コンマ何%とかいう割合で出てくるならいいけれども、四割、五割という形で出てくるというのは私はどうしてもまずいというふうに思うんです。
 一千万まで引き上げますと、全世帯の年間平均収入は七百五十五万というふうに統計で出ているのであります。少なくともこの全世帯の年間収入平均を上回る、そして全体の七割から八割をカバーするというふうな金額でもってこの法律の基本を定めるべきだと、私はこう考えます。だから、私は、そういう意味でのこの法律改正を、こんなのは政府が出さないかぬものを政府が出さへんから議員立法で成立したものですよ。だから、我々は議員立法という立場でそこのところの問題も解明したい、こう思っておるんですが、私の言っていることに長官、無理がありますか。

発言情報

speech_id: 114714339X00320000324_022

発言者: 本岡昭次

speaker_id: 10540

日付: 2000-03-24

院: 参議院

会議名: 災害対策特別委員会