林洋和の発言 (法務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○政府参考人(林洋和君) お答え申し上げます。
 先ほど来、委員より、国際競争が激しさを増したというお話がございました。これは私の意見でございますけれども、なぜこの十年ぐらいの間、国際競争が大変厳しさを増したのかという点について申し上げさせていただきたいと思います。
 第一には、やはり冷戦構造が変化をして、旧ソ連あるいは中国を含めて経済的には市場原理とか利潤動機、これが妥当するようになってきたということが非常に大きな構造的な変化だろうと思います。水が高いところから低いところに流れますように、金利が一ベーシスでも高いところに世界のお金は流れていく、成長性が見込める経済、社会にお金が流れていく。
 そういう冷戦構造の終結と相並んで、サービスとか投資、知的財産権を含めた国際化、そして情報通信の発達、こういった三つの構造変化によって世界的な大競争というのが始まったというふうに理解しております。
 私ども学生のときには、規模の利益というのが生産規模の利益でございまして、自動車産業でございますれば、三十万台まではどんどん一台当たりの単価が下がってくると、シルバーストン曲線といって。したがって、三十万台つくっても四十万台つくっても生産規模の利益は変わらないなんということが言われておりましたけれども、その後、単なる生産ではなくて、ファイナンス、流通、技術開発、こういったものを含めますと競争の規模が変わってきている。
 例えば、金融であればシティバンク、それからトラベノール、エクソン、モービル、あるいはベンツ、クライスラー等々、世界的な競争が厳しくなっていて、その構造変化というのが、恐らく十年ぐらい前、今申し上げたようなことだったと思います。
 そういう中で、日本の企業が競争力の強化、生産性の向上、収益の向上を図るために、既存事業の効率化、あるいは得意分野への特化をしていく、あるいは新しい分野に進出をしていく、こういったことに取り組んでおりますが、人材あるいは資本、こういった経営資源を最適に配置するためには企業組織の再編を弾力的、スピーディーに行うことが必要であるというふうに認識しております。欧米諸国にあるような制度が少なくとも日本になければ日本の企業が競争上不利になるということでございます。
 そういう意味では、先ほど御紹介ありましたが、持ち株会社制度、あるいは株式交換制度、分割、そういった企業組織の再編を進める道具立てとしてのそういったものは非常に有益だと私ども考えております。
 今回の会社分割制度を先ほど申し上げた既存の制度とあわせて有効に活用していけば、我が国企業の競争力、生産性、収益の向上というのが図られて、ひいては我が国産業の活力、経済の活力が高まるものと考えております。

発言情報

speech_id: 114715206X01620000523_014

発言者: 林洋和

speaker_id: 5552

日付: 2000-05-23

院: 参議院

会議名: 法務委員会