江田五月の発言 (法務委員会)
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○江田五月君 冒頭、自民党の中の議論についての御紹介がございましたが、私どもが今回提出しているものは、法制審議会で取りまとめられましたものとちょっと違いますが、大きな流れとしては同じものでございまして、法制審議会のあそこまでの議論でちゃんと案がまとまっているわけでございますから、政府や与党におかれましても、もちろんいろんな検討をしておられると思いますが、早急にひとつこの法制審議会の案や、あるいは我々の案や、そういうものを土台にした法改正に取り組んでいただきたいと思っておるところでございます。
さて、おっしゃいますとおり、現代社会に家庭崩壊の現象というのが多く見受けられる。最近特に連続する少年事件の背景にもこのようなことがあるのではないか、これは私どもも心を痛めております。しかし、家庭崩壊というのは既に起こってしまっているわけで、これは選択的夫婦別姓制を導入したから起きたというものではないこと、これはもう論理的にも明らかでございます。
また、クリントン大統領の取り組みについて御説明がございました。私も存じておりますが、アメリカでも、そこで少年、子供たちを健全に育て、家庭を大切にするために夫婦同姓制を導入しようなどという動きは寡聞にして聞いていないところでございます。
さてそこで、こういう夫婦別姓選択制を導入すると家庭崩壊をさらに進めるかという御懸念でございますが、私どもはそうは考えておりません。
委員御承知のとおり、我が国社会に標準世帯というものがありますね、夫婦と子供二人、これが標準世帯であると。そして、いろんな政策検討などをするわけですが、これはこれでいいんだろうか。道具として用いる分には構わないんですが、家庭とか家族とかというものはもっともっと多様化しているし、もっと多様化していくのではないか。三世代の大家族もある、ひとり暮らしの方も先ほどおっしゃったようにおられる、あるいは夫婦でも親子でもない友達同士が例えば年をとってから共同生活をしていく、これもある種のファミリーと言えるような、そういう結合も今後出てくるかもしれません。
私は、標準というよりも非常に多様な家庭の形態を前提に二十一世紀の社会のあるべき姿を考えていった方がむしろいい、そういう非常に多様な生き方をすべて認め、その上で新しい形の地域社会やコミュニティーというものを創造していく、それが二十一世紀の課題になるのではないかと思っておりまして、選択的夫婦別姓制というものはこのような多様な家族の形態に適切な法的枠組みを提供する、これですべてというわけじゃありませんが、その一つに使えるものであり、むしろ婚姻を増加させる、あるいは少子化問題への新しいアプローチを開いていく、多様な家庭形態の中での一つの中心的な形態として二十一世紀の地域社会の有効な担い手となっていくことを私どもは期待しているわけでございます。