速水優の発言 (予算委員会)
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○参考人(速水優君) 市川委員の御質問もまさに私どももその問題を日夜考えておる問題でございますので、明快な答えができないかもしれませんけれども、どういうことを考えているかということだけを申し述べさせていただきます。
現在のゼロ金利政策といいますのは、歴史的にも前例のない極めて思い切った金融緩和策であることは御承知のとおりでございます。そういう意味で、異常な事態であるということは私どもも十分認識しているつもりでございます。ただ、現在の景気情勢のもとでは、やはりゼロ金利政策を続けていくことによって経済を金融面から最大限下支えしていって、民間の自律的な需要が起き上がってくるまでこれで下支えしていくというのが今私どものやっていることなんです。
今後どのような状態になったらゼロ金利政策が解除できるかという点でございますけれども、日本銀行はかねてからデフレ懸念の払拭が展望できるような情勢になるまでゼロ金利政策を続けるということを申し続けております。ただ、このデフレ懸念というのを何で判断するのかということになりますと、これは特定の物価指数の動きだけで機械的に判断することはできないと思います。
例えば、仮に統計上物価の面でインフレ率がマイナスになるとかいうようなことがありましても、その中身、内容ですけれども、例えば構造改革で技術革新とかあるいは流通革命といったようなことがどんどん進んできてコストが下がり、あるいはその価格が、消費者物価も下がっていくといったようなことが十分考えられる。そういうことがまた望ましいことでもございますけれども、そういう物価の下がり方をもってして景気が悪いというふうには判断できないわけですから、ただ特定の項目を見て、一つ二つ見るだけでデフレ懸念は余りないというようなことは決めかねるのではないかと思っております。
逆に、民間需要の回復によって需給バランスが持続的に改善していくということになっておりませんと、現在はデフレでなくても将来のデフレ懸念はまだ残るんだというふうに考えていくべきだと思います。こういう点、現在景気は持ち直しに転じておりますけれども、先行き民間需要が自律的に回復していくかどうかということにつきましてはなお明確な展望を持てないでいるのが実情でございます。そのために、物価につきましても今は横ばいで推移しておりますけれども、先行きは需要の弱さに由来する潜在的な低下圧力なのか、なお注意してその動きの裏にあるものをよく見ていかなければならないというふうに考えております。
今後いつゼロ金利政策を解除できるかということにつきましては、以上申し上げたような考え方を踏まえながら、設備投資とか民間消費とか民間需要の回復力の変化に注目してまいりたいというふうに思っております。