河野洋平の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(河野洋平君) ヨーロッパへ行ってみると、私はもう大変感心することが多いんです。
 ヨーロッパにも二つの考えがあって、例えばEUのような人たちは、むしろ主権を少し削ってでもEUという地域をつくろうとそれぞれの国が相当な主権を譲歩していますね、貨幣を統一しようとか。言ってみれば、国境線もどんどんどんどん低くして一緒になろう一緒になろうという力が出てきている地域と、そうではなくて、やっぱり主権は非常に大事にして、国内問題によそから口を出されることは嫌だということを非常に厳しく言う国と、そこは非常に分かれているんですね。
 しかし、やっぱり一つの流れは、国家主権というものをどこまで主張するかどうかというところは、これは非常にこれから先も議論のあるところで、EUはまさにそこを少しずつ乗り越えて、国家主権よりもむしろ地域というものを考えていくというふうになっていっているように思うのでございます。
 そういうことをアジアに移しかえて考えてみると、アジアはなかなか難しいというのが一般的でございます。しかし、ヨーロッパだって、ドイツとフランスがああやって仲よく一つのEUをつくっているということを考えると、アジアに絶対できないだろうかと、私は多少そういう思いもございます。
 ただ確かに、一つずつ当たってみると、アジアはやっぱりヨーロッパと違って政治制度が明らかに違う。つまり、自由主義と社会主義が全く違う。それを一つにするということが、一つにするわけじゃありませんが、一つのグループの中でうまく話ができるかねと言われると、それはなかなか難しいかもしれない。それから、経済力の差が非常に激しいという点も、これまたなかなか一つでやれるかねと言われると、そこもなかなか難しい。
 確かに言われりゃ難しいことばかりでございますけれども、しかし要は、政治家がそういうものを乗り越えてやろうじゃないかという気持ちになるかどうかということがまず一番大事なところだと思うんですね。
 最近も、小渕総理からの御発言もございまして、日本と韓国と中国とで日中韓の三首脳がテーブルを囲む、こんなことはもう本当に画期的なことで、今までなかったことでございますけれども、それがASEANの会議の折にできたとか、あるいはまた北東アジアの問題を考えるために六カ国で集まって議論をしようじゃないかというような話があったりして、これはまだまだなかなかこの方は難しいのでございますけれども、そういうことをやってみようとか、そういうとにかくアイデアがまず出てきた。アイデアが出てきたら、そのアイデアを何とか実現する方法はないかという努力は、これはお互いにその地域の政治家の努力という、あるいは政治家の思いとでもいいますか、そういうことが大事なんだというふうに思います。
 非常に難しいことではありますけれども、そういう方向に行ってみようじゃないかという気持ちを持つかどうかということがまず一番大事じゃないかというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 114715261X00420000303_018

発言者: 河野洋平

speaker_id: 31577

日付: 2000-03-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会