成瀬健生の発言 (労働・社会政策委員会)
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○参考人(成瀬健生君) 会社分割についての今回の商法の改正案の中で、当事者である各会社のいずれについても債務の履行の見込みがあることを要件とするという条文が含まれていると理解をいたしております。したがって、経営者としても、不採算部門を切り離してそしてそれを処分するために会社分割をするというふうなことは考えられないということは十分認識をいたしておるところでございます。基本的には、できるだけ経営効率を高くし、そして企業の発展を期するために分割をするというのが基本である、こんなふうに考えているところでございます。
会社分割の場合も、合併、営業譲渡の場合も、従来の企業組織の再編の場合と同様でございますが、企業の効率化を図る、先ほど最初に申し上げました適正規模、それから企業の専門能力を発揮するような組織体につくりかえていく、こういうふうなことでございまして、安易なリストラというふうなことに使うべきものではないと考えております。
多くの経営者は、健全な企業の経営者はそういうふうに考え、その中で労働者の雇用の維持を第一に考えているところであると思います。
状況証拠と言ってはなんでございますけれども、このようなバブル崩壊以降十年来の不況の中で失業率が五%弱にとどまっているというのは、世界でもまれな労使の協調による雇用維持の成果だというふうに私どもは考えているところでございます。
もちろん、そういうことを可能にした労使の慣行というものがあるわけでございまして、経営者は、今発表されております人員削減というふうな、新聞記事に出ておりますけれども、そういうものを見ましても、これはきちんと計算をしてみますと、退職者不補充というふうな形で、いわゆる生首を飛ばすというふうなことをしないということがほとんどでございます。
これが基本でございまして、もし、人員を削減しなければならない、それ以上に削減しなければならないというふうな場合には、実際いろいろな活動を展開し、それは株主配当から役員賞与から、さらに管理職の給料から、場合によっては給与カット、それからワークシェアリングというふうなあらゆる方法を講じた上で、最終的な、どうしてもだめな場合には希望退職募集、それから最後には指名解雇ということも起こり得るわけでございますが。
そうした大変な努力の末に、これは労使の間でもってある意味では話し合われつつやられるところでございますが、そうしたものを活用することによって、できるだけ雇用を維持するという努力をしているということは御理解を広くいただいているところではないかと思っております。
ありがとうございました。