田英夫の発言 (決算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○田英夫君 きょうは、河野外務大臣が中国を訪問しておられて御不在ですけれども、あえて中川官房長官においでをいただいて、外交・防衛問題を取り上げたいと思います。
実は、外交・防衛問題は最近、予算委員会でも決算委員会でも余り議論の対象にならないのが大変残念でありまして、じゃ世界じゅうに問題はないのかというと全くそうではなくて、逆に、冷戦構造が崩壊して、新しい世界の枠組みがどうできていくかという状況の中で問題は極めて多い、また重大であると思います。
現に、去る六月十三日、朝鮮半島で南北首脳会談が行われました。まさに二十世紀最後の年に歴史に残る大きな状況の変化が生まれているわけでありますが、こういう状況の中で日本がどう対応したらいいのかということ、これはもっともっとこの国会で行政府の皆さんと我々が議論をする必要があるし、また政党間でも議論をする必要があると思います。
そういう意味で、お互いに新しい二十一世紀といいますか冷戦構造が崩壊したそういう中で、外交戦略をそれぞれ出し合って議論をする、こういう態度が必要じゃないかと思うんですが、そこに行くには到底まだ私どもも準備不足かもしれませんが、そういう前提を目指しながら議論をしてみたいと思います。
結論を申し上げると、私は、日米基軸という、日本とアメリカという一国、この結びつきの中で、つまり二国間の安全保障条約、しかもそれは、もちろん経済の問題も書いてありますけれども、主として防衛問題といいますか軍事問題に力点を置いたそういう関係を続けていていいのかという疑問を持っております。
そうではなくて、世界は既に変化を始めている。早い話が最近の例でいえば注目された朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮がARFに参加をしたという変化ですね。ARFというのは名前はASEAN地域フォーラムでありますけれども、ASEANが中心になって今度は北朝鮮も入った、日本はもちろん以前から出席している。ASEANを取り巻く主要国はほとんどそこに顔を出して、しかも安全保障といいながら主としてむしろその地域に住む人たちの生活の安全といいますか、そうした問題まで含めて議論をしているという新しい時代の一つのモデルではないかと思います。
さすがにヨーロッパは既にもうそれをやり始めている。二国間ではない。むしろ、ヨーロッパの場合はそれがさらに国境の壁まで低くしているという、こういう状況が生まれているわけであります。
先週、二十五日に韓国を訪問して金大中大統領と会っていろいろ話をいたしましたが、そのときに金大中さんが提起した新しい問題は、韓国と北朝鮮とアメリカと中国と四者会談をこれから活発に進めていきたいという、こういう提案をいたしました。ちょうどその日に新聞記者に対しても彼が話したようでありまして、向こうの新聞には大きく取り上げられておりました。これもまた四カ国で話し合いをしながらその地域の総合的な安全保障の問題を話し合おう、こういうことであります。
社民党は、実はそれと同じように、この日本を中心にして考えて、南北朝鮮とそしてその北にモンゴルがありますね、それを取り巻いて大国として中国、ロシア、そしてアメリカも入れよう、さっきのARFの北東アジア版とも言える北東アジアの地域のフォーラムというべきものを構築していく、そういう努力を始めるべきじゃないか、こう思って実は金大中さんに会いに行き、九月には北朝鮮、そしてモンゴル、こういう国々を歴訪しようと思っているのであります。
官房長官、こういう考え方に対して御意見を伺いたいんですが、実は韓国に行く前に森総理にお会いをいたしました、あるいは河野外務大臣にもお会いをしてこの構想をお話ししました。
それぞれの反応がありました。森総理は、やはり日米基軸というのを大切にしないわけにはいきませんと、こういうお答えであります。河野さんは、確かに世界が変化していることに対応する必要があるということは私どもも考えていますと、こういうお答えがあったことを御報告しながら、政府としてのお考えを聞かせていただきたいと思います。