宮澤喜一の発言 (財政・金融委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) このたびのサミット会議につきましては、与野党に属せられます両院の議員の皆様からもいろいろ御支援をいただきましたことを改めて御礼を申し上げます。
ただいまの通貨危機のことでございますが、お話のございましたように、アジアの通貨危機がタイから起こりましたのが九七年の夏でございますが、それがあちらこちらに蔓延をいたしまして、年を越しました九八年のちょうど九月にIMFの総会がワシントンでございました時期が最悪の事態でございました。
アジアの通貨危機はなおおさまるところを知らず、しかもロシアに通貨危機が訪れましたし、またニューヨークで大きなヘッジファンドの破綻がございまして、何よりもしかし我が国、日本自身が通貨危機をいかに打開すべきかということで国会で、いわゆる金融国会での長い御議論があり、我が国自身の帰趨というものが、事態によっては世界全体の危機の一番の根源になるというような状況の中であの年の九月のIMFあるいはG7の会合がワシントンで開かれまして、これがいわば最悪の事態、戦後最大の国際通貨の危機であったかもしれないと思われます。結果といたしましては、結局、各国間の協力といったようなことが基本であったと思いますが、IMF等々の活動もございまして、一年たちました九九年にはさま変わりになっておりました。
その間に、IMFのあり方につきまして、岩井委員の御指摘のようにかねてからいろいろ議論があったところでございましたが、殊にアジア危機の救済に際してのIMFの活動が果たして適当であったか、あるいは妥当であったかというような問題を関係者が認識するようになりまして、殊さらにこういう国際機関のあり方について議論が高まりまして、蔵相会議の中でもいろいろ議論が、従来からありました議論が進められ、さらにそれが今回の沖縄サミット会議で首脳間での合意になったということでございます。
この危機が一応過ぎ去りました後、こういうような場合にこれを防ぐために今後どのような対処をすべきかということは、アジアにおきましてもいろいろに議論をされておりますことは御承知のとおりでございまして、たまたま我が国が、我が国自身も苦労をしております中で、かなりのこのアジアの危機への解決について努力をいたしましたことが認識され始めておりまして、そういう中から、今後このような危機が起こらないための方策について具体的な取り決めなどが少しずつ行われ始めておるというのが現状であると思っております。
なお、IMFのあり方につきましてもそのような形で、これは国際的な規模におきまして、殊に発展途上国の立場からいろいろな注文が行われ、それらが実現し始めておりますし、また世界の最貧国への救済ということも具体的に結論が出つつありますことは、これらが、おっしゃいますように、九七年に発生いたしました国際通貨危機から我々が今得つつある教訓である、こう申し上げてよろしいかと思います。