山谷えり子の発言 (科学技術委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○山谷議員 ビジュアルな表を作成され、わかりやすくて、本当に御苦労さまでございました。
確かに、今御指摘のように、科学技術会議生命倫理委員会ヒト胚研究小委員会報告書のことでございますけれども、やはりヒト胚も、人の生命の萌芽として、明確な基準を持たないまま研究材料に使われては、人の生命の尊厳を損ない、人の物化、軽視につながると私どもは考えております。私たちは、ヒト胚を人の生命の萌芽であるととらえまして、そのために、その生命の萌芽であるヒト胚を人為的に作成したり利用することは、人の尊厳の保持並びに人の生命及び身体の安全の確保に重大な影響を及ぼすおそれがあると判断するものでございます。
その根拠として、先ほどの表があったわけでございますけれども、いつの時点から人として絶対に侵してはならない存在と考えるかという質問に対して、受精の瞬間からと回答したものが最も多くて三割を占めている。そして、わからない。このわからないをどうとらえていいかというのは、本当に、このようないろいろな問題が起きてきて、また人々の考えというのが深まっているというふうに思うんですけれども、やはり、わからないという方も三割いらっしゃるということでございまして、そのようなことから、ヒト胚の保護というのは必要だというふうに考えております。
また、ヒトの受精卵の研究利用の是非についても、四割が厳しい条件のもとでならばよい、二割が研究利用は認められないというふうにしております。
このように、我が国の国民は、受精に始まるヒトの発生初期段階を、絶対侵してはならない人の尊厳の源として考え、受精卵の研究利用全般に厳しい条件をつけることを望んでいるというふうに考えております。
同時に行われました国内有識者の意見調査でも、ヒト胚に対する国の認識を確立する必要がある、ヒト胚全体の研究利用についても規制の議論の必要があるという意見が出されております。
また、日本弁護士連合会も、本年四月、クローン技術等に関する規制を生殖医療技術及び人間の受精研究規制と整合させる必要があるとの談話を発表しております。これは、クローン技術だけでなく、生殖医療も含めたヒト胚全体の取り扱いについて、法律で位置づける必要があると述べていると考えております。
こうした世論調査などの結果も踏まえるならば、ヒト胚を、生命そのものではないけれども生命になり得る可能性を有したもの、すなわち生命の萌芽と位置づけ、それにふさわしい取り扱いをするための法規制の必要があると考えます。
厚生省での生殖医療技術の規制の検討も、同じ民意の背景のもとで行われていると考えております。