石原慎太郎の発言 (憲法調査会)
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○石原参考人 御同感ですね。きょうそちらにおいでの中曽根先生に私は誘惑されまして、物書きのころに生まれて初めて政談演説を、中曽根さんがかつて唱えていらした、首相は国民投票で選ぼうというキャンペーンで、高崎まで行ってやったことがあるのですけれども、私は、やはりその方が、時間的、空間的に日本が狭くなってきているときに、国民のコミットメントの意識を育てると思います。
中曽根さん御当人がそういう主張をかねてからしていらしたから、中曽根さんの総理大臣というのはまさに大統領的だったです。私の選挙区でしたけれども、大島が爆発したときに、中曽根さんは一晩で決めて、とにかく全部エクソダスして出てこいと。あれは私に言わせると内閣法違反ですよ。超法規ですよ。ですけれども、当たり前だ。
内閣法というのは、つくられてから直っていないんだ。これはマッカーサーがつくった法律で、余計なことを日本の政府は考えなくていい、いざというときは全部GHQがやってやるんだから余計なことを考えるなという、こんな内閣法、総理大臣の権限が、ただ内閣を招集するだけしか与えられていない、こんなばかな法律がいまだに続いている。だから中曽根さんは、あそこではっきり、もう超法規的に大統領的な決断をされたのです。私は、政治家というのはそういうものだと思う。
だれとは言わないけれども、この間も内閣の偉い人と話していて、国民全体が被害を受けている、ばたばた人の死んでいる排気ガスの問題なんかでも、やはり国がやらなければいけないことがたくさんあるんだ。そうすると、各省の省益が分裂しているものだから、役所の意見がそろわないからと愚痴を言うから、それは君、そろえるのがあなたの仕事じゃないの、政治家はそのためにいるので、場合によったら役人の首を切ったってやってくれと、国民の生命の問題だから言ったんだけれども。手続、手続のフォーマットにおぼれてしまって、何か結局政治家ががんじがらめになって、自分で手かせ足かせをはめて、国民はいらいらして眺めているだけ。
だから、僕は、そういう点でも、まず、行政のトップに立つ総理大臣を国民が選ぶというのは、現代ではごくごく妥当な方法だと思います。しかし、こんなものは、憲法の改正から考えたら百年河清を待つで、さっき申し上げたみたいに、一回憲法を歴史的に否定していただきたい。