村上忠行の発言 (厚生委員会)

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○村上参考人 お答えいたします。
 先ほどから話が出ていますように、今の保険制度が立ち行かなくなる、その最大の問題は老人医療費の高騰にあると思います。いずれ保険料の半分が老健拠出金に食われるというのは数年後にあるのだろうと思いますし、そうなりますと、保険というものが成り立たなくなる、こういうふうに思っております。
 私は、今老人の方々の医療費を何が何でも抑制しろということではなく、うまくいっていない点をどう解決するかということに目をとめなければいけない。
 といいますのは、若人の人たちの現役世代に比べて、老人一人当たりの医療費は五倍かかっております。この五倍かかっている要因というのは、一口に言いますと、受診率が高いとか入院期間が長い、こういうお話がございます。私は、必要な医療は老人の方々にもこれからもずっと提供し続けなければいかぬと思いますけれども、なぜそれが五倍かかるのか、この辺の原因の解析というのでしょうか要因解析というのでしょうか、そこを徹底的にやらなければならない。
 例えば、ヨーロッパ諸国では現役世代の大体三倍程度でございますね。この五倍かかる構図のままでほっておけば、どんな保険制度を組んでも立ち行かないことは明らかでございまして、ここをどう抑制できるのか。必要な医療を供給しながらその五倍問題をどう解決し、ヨーロッパ並みにできれば、破綻に至らないで老人の方々も適切な医療を受けながらやっていけるのではないか、私はこう思っております。
 特に日本の高齢者の方々が、外国、特にヨーロッパの方々に比べて非常に体が弱いとか病気がちであるということはないと思うのですね。それぞれ健康に生きている方もたくさんおられるわけでございます。ここを徹底的に解明して、なぜそういうことになっているのか、その要因解析の上で診療報酬体系を抜本的に変えていく、そのことが必要なのだろうと思っています。診療報酬体系の抜本改革ができなければ、これはだめだろう。
 その抜本改革の方をヨーロッパなんかで見ますると、やはり包括払いとか定額払いに切りかえていくということを基本にしながらやっていくことだろうと思います。さらには、例えば日本で医療費が一番低いのは長野県だということを言われていますけれども、そこでの実態調査を見ますると、保健活動が大変充実しておりまして、かかりつけ医なんかも結構おられまして、在宅医療が進んでいるということもございます。こういう医療費の低いところのシステムも研究する必要があろうかなと。
 ただ、私は、基本は何だかんだ言っても、やはり現役世代からの予防と健康づくり、このことが一番肝要かと思っておりますし、さらには老人の医療学、健康学というものが欧米各国と比べますと相当おくれているのではないか。老人の健康とはという問題について、実は日本の学問というものがおくれておる、専門的な研究がおくれておる。この辺のところも早急にやっていく必要があろうか。
 トータルでさまざまな改革をやらなければ老人医療の高騰はとまらない。結局、医療費は高くなるけれども、老人の方々も受ける医療に対して満足できない状況が続いていくのではないかというふうに思っております。
 以上でございます。
    〔坂井委員長代理退席、委員長着席〕

発言情報

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発言者: 村上忠行

speaker_id: 14754

日付: 2000-10-31

院: 衆議院

会議名: 厚生委員会