平沼赳夫の発言 (商工委員会)
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○平沼国務大臣 お答えをいたします。
委員御指摘のように、我が国の経済は緩やかな回復基調にあることは事実でございますけれども、GDPの六割を占める個人消費はなかなか厳しい局面にもありますし、また雇用の問題も、四・六までいっておりましたのが直近の数字では〇・一ポイント上がって四・七になっているという形で、厳しいものがあるわけであります。
しかし今、政府が産業新生という形で、四つの柱で景気対策、産業を新生するために積極的な政策を打ち出して、それを固めつつあるわけであります。
一つはIT、これを二十一世紀の経済の起爆剤にしていこう。二つ目は、少子高齢化という問題に対して、高齢化対策の中で、もう人生八十年の時代だから、むしろ経験を積み、実績を積み、そして能力を持っている、そういう老人パワーも活用しながら経済の活性化も図っていかなければいけない。またさらに、都市基盤の整備を行って、不要な公共事業はやる必要はありませんけれども、やはりそういう都市基盤の整備によって景気を浮揚させていこう。さらに、二十一世紀は、御承知のようにいかに人類が環境を克服するか、環境に対して循環型社会をつくる、そのためにあらゆる施策をして景気に刺激を与えていこう。こういうことで今取り組んでいるところであります。
我が国の中長期的な潜在能力については、経済審議会などのデータではおおむね二%程度、こういう見方があるわけでありますけれども、私は、今申し上げたような政策努力によって、我が国の潜在能力がいわゆる個人消費を含めて十分に発揮される、そういう可能性はあると思っております。例えば三%以上の成長も、本当に一丸となって努力をしていけば可能である数字だ、私はこういうふうに思っています。
近年、御承知のように、米国経済というのは極めて高い成長を示しております。この背景は、これも委員もよく御承知だと思いますけれども、米国経済も、九〇年代前半に一・五%の成長でございました非農業分野の労働生産性の上昇率が、九〇年代後半には年率二・九になりました。FRBの分析によりますと、その伸びの三分の二はIT関連である、こういう分析が出ているわけでございまして、米国におけるIT革命によってもたらされた経済成長力ということは、これから努力すれば我が国にも当てはめることができる、私はこういうふうに思っています。
我が国においては、こうした新たな成長を現実のものとするために、IT革命や経済構造改革、私は経済構造改革担当大臣でございますけれども、強力に推進をして、生産性の向上と新たな価値創造を促進していくことが非常に不可欠なことではないか、このように思っています。
このため特に、安くて速い通信ネットワークの実現や電子商取引のルールの整備など、ITが十二分に活用される環境を整備するとともに、企業法制の抜本的な見直し、あるいは柔軟な労働市場の構築、思い切った規制緩和などによって、民間事業者がその創意と努力を遺憾なく発揮できるような環境を整備していく。こういうことをやっていくことによって、消費マインドも取り戻すことができるのではないか。
私は、ここからは少し持論になりますけれども、二%程度の経済成長率でやっていった場合に、やはり膨大な、六百四十五兆にもなんなんとする赤字の部分の解消というものも、経済成長率を低目に抑えてずっとやっていきますといつまでたっても解消できないという面があります。日本のGDPというのは五百兆でありますから、三%ということでありますれば、十五兆のある意味では拡大が望まれるわけです。そういうベースをつくって、両々相まってやはり財政再建も本当に現実のものになってくる、私はそういう考え方を持っておりますので、非常に厳しい現状の認識をしておりますけれども、あえて積極的な、夢のある、そういう姿をみんな力を合わせて出していくべきだ、こういう思いで記者会見をして発表させていただいた、そういうことでございます。
〔委員長退席、青山(丘)委員長代理着席〕