商工委員会

2000-11-17 衆議院 全240発言

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会議録情報#0
平成十二年十一月十七日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 古屋 圭司君
   理事 青山  丘君 理事 小此木八郎君
   理事 岸田 文雄君 理事 武部  勤君
   理事 中山 義活君 理事 松本  龍君
   理事 久保 哲司君 理事 達増 拓也君
      伊藤 達也君    岩倉 博文君
      小野 晋也君    大村 秀章君
      奥谷  通君    梶山 弘志君
      小林 興起君    河野 太郎君
      新藤 義孝君    野田 聖子君
      林  義郎君    菱田 嘉明君
      細田 博之君    山口 泰明君
      大谷 信盛君    大畠 章宏君
      北橋 健治君    後藤  斎君
      鈴木 康友君    中津川博郷君
      松野 頼久君    山内  功君
      山田 敏雅君    赤羽 一嘉君
      塩田  晋君    塩川 鉄也君
      吉井 英勝君    大島 令子君
      北川れん子君    原  陽子君
      宇田川芳雄君    西川太一郎君
    …………………………………
   通商産業大臣       平沼 赳夫君
   国務大臣
   (経済企画庁長官)    堺屋 太一君
   経済企画政務次官     小野 晋也君
   通商産業政務次官     伊藤 達也君
   労働政務次官       釜本 邦茂君
   政府参考人
   (内閣総理大臣官房管理室
   長)           坂東眞理子君
   政府参考人
   (金融庁総務企画部参事官
   )            浦西 友義君
   政府参考人
   (総務庁長官官房審議官) 藤井 昭夫君
   政府参考人
   (経済企画庁物価局長)  鹿島幾三郎君
   政府参考人
   (科学技術庁原子力局長) 中澤 佐市君
   政府参考人
   (法務大臣官房審議官)  小池 信行君
   政府参考人
   (大蔵大臣官房参事官)  二宮 茂明君
   政府参考人
   (通商産業大臣官房商務流
   通審議官)        杉山 秀二君
   政府参考人
   (通商産業省貿易局長)  奥村 裕一君
   政府参考人
   (通商産業省機械情報産業
   局長)          太田信一郎君
   政府参考人
   (通商産業省生活産業局長
   )            林  良造君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    中村 利雄君
   政府参考人
   (労働省労働基準局長)  野寺 康幸君
   政府参考人
   (建設省道路局長)    大石 久和君
   政府参考人
   (自治大臣官房審議官)  板倉 敏和君
   商工委員会専門員     酒井 喜隆君
    —————————————
委員の異動
十一月十七日
 辞任         補欠選任
  山口 泰明君     菱田 嘉明君
  大島 令子君     北川れん子君
同日
 辞任         補欠選任
  菱田 嘉明君     岩倉 博文君
  北川れん子君     大島 令子君
同日
 辞任         補欠選任
  岩倉 博文君     山口 泰明君
    —————————————
十一月十七日
 中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出第一九号)
同月九日
 出版物再販制の廃止反対に関する請願(山口富男君紹介)(第一一二九号)
 同(山花郁夫君紹介)(第一一三〇号)
同月十三日
 健全なフランチャイズ産業の実現を求めるフランチャイズ法の制定に関する請願(大島令子君紹介)(第一二八〇号)
 同(金田誠一君紹介)(第一二八一号)
同月十五日
 出版物再販制の廃止反対に関する請願(河野太郎君紹介)(第一三四五号)
 同(八代英太君紹介)(第一四三三号)
 健全なフランチャイズ産業の実現を求めるフランチャイズ法の制定に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一四三四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一四三五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 通商産業の基本施策に関する件
 経済の計画及び総合調整に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件

    午前九時開議
     ————◇—————
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古屋圭司#1
○古屋委員長 これより会議を開きます。
 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として通商産業大臣官房商務流通審議官杉山秀二君、通商産業省貿易局長奥村裕一君、通商産業省機械情報産業局長太田信一郎君、通商産業省生活産業局長林良造君、中小企業庁長官中村利雄君、経済企画庁物価局長鹿島幾三郎君、内閣総理大臣官房管理室長坂東眞理子君、金融庁総務企画部参事官浦西友義君、総務庁長官官房審議官藤井昭夫君、科学技術庁原子力局長中澤佐市君、法務大臣官房審議官小池信行君、大蔵大臣官房参事官二宮茂明君、労働省労働基準局長野寺康幸君、建設省道路局長大石久和君及び自治大臣官房審議官板倉敏和君の出席を求め、説明を聴取したいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古屋圭司#2
○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古屋圭司#3
○古屋委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北橋健治君。
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北橋健治#4
○北橋委員 民主党ネクストキャビネットで消費者・産業を担当しております北橋健治でございます。
 きょうは幾つかの課題について質問させていただきますが、まず第一に、大臣の記者会見につきましてはいつもホームページで拝見させていただいておりますが、私、非常に注目をいたしましたのは、潜在的な成長率についてもう少し高目に設定すべきではないかという議論を提起された、このように聞いております。十一月十日の会見でございますが、このときに、やはりこれからのもろもろのことを考えると、三%ぐらいの潜在成長率というものを打ち出してもう少し明るいマインドというものをつくり出すということの重要性を指摘されて、今後、経済審議会の議論を軌道修正されていく可能性がそこで披瀝されているわけでございます。
 ただ、私ども、現下の経済情勢を見ておりますと、個人消費というのが本当に超氷河期のように凍ったままではないか。これが全体の六割を占めるのが我が国経済の実態でございます。この個人消費が凍りついている状況というのはそうたやすく溶けるものではない。特に、自分の未来に対する不安感が渦巻いております。老後あるいは年金、最近では生命保険の経営破綻という問題が一部出てまいりました。そしてまた、職場におきましては、リストラということを各企業はこれまで鋭意続けているわけでございますが、大変深刻な雇用不安もいろいろな業種に出てきております。
 こういう雇用不安だとか老後に対する安心が崩れているという中でどらや太鼓をたたいても、そう簡単に個人消費がふえる状況にはないと思うのでございますが、その中であえて三%へという主張の根拠というのはどういうところにあるとお考えでしょうか、大臣にお伺いいたします。
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平沼赳夫#5
○平沼国務大臣 お答えをいたします。
 委員御指摘のように、我が国の経済は緩やかな回復基調にあることは事実でございますけれども、GDPの六割を占める個人消費はなかなか厳しい局面にもありますし、また雇用の問題も、四・六までいっておりましたのが直近の数字では〇・一ポイント上がって四・七になっているという形で、厳しいものがあるわけであります。
 しかし今、政府が産業新生という形で、四つの柱で景気対策、産業を新生するために積極的な政策を打ち出して、それを固めつつあるわけであります。
 一つはIT、これを二十一世紀の経済の起爆剤にしていこう。二つ目は、少子高齢化という問題に対して、高齢化対策の中で、もう人生八十年の時代だから、むしろ経験を積み、実績を積み、そして能力を持っている、そういう老人パワーも活用しながら経済の活性化も図っていかなければいけない。またさらに、都市基盤の整備を行って、不要な公共事業はやる必要はありませんけれども、やはりそういう都市基盤の整備によって景気を浮揚させていこう。さらに、二十一世紀は、御承知のようにいかに人類が環境を克服するか、環境に対して循環型社会をつくる、そのためにあらゆる施策をして景気に刺激を与えていこう。こういうことで今取り組んでいるところであります。
 我が国の中長期的な潜在能力については、経済審議会などのデータではおおむね二%程度、こういう見方があるわけでありますけれども、私は、今申し上げたような政策努力によって、我が国の潜在能力がいわゆる個人消費を含めて十分に発揮される、そういう可能性はあると思っております。例えば三%以上の成長も、本当に一丸となって努力をしていけば可能である数字だ、私はこういうふうに思っています。
 近年、御承知のように、米国経済というのは極めて高い成長を示しております。この背景は、これも委員もよく御承知だと思いますけれども、米国経済も、九〇年代前半に一・五%の成長でございました非農業分野の労働生産性の上昇率が、九〇年代後半には年率二・九になりました。FRBの分析によりますと、その伸びの三分の二はIT関連である、こういう分析が出ているわけでございまして、米国におけるIT革命によってもたらされた経済成長力ということは、これから努力すれば我が国にも当てはめることができる、私はこういうふうに思っています。
 我が国においては、こうした新たな成長を現実のものとするために、IT革命や経済構造改革、私は経済構造改革担当大臣でございますけれども、強力に推進をして、生産性の向上と新たな価値創造を促進していくことが非常に不可欠なことではないか、このように思っています。
 このため特に、安くて速い通信ネットワークの実現や電子商取引のルールの整備など、ITが十二分に活用される環境を整備するとともに、企業法制の抜本的な見直し、あるいは柔軟な労働市場の構築、思い切った規制緩和などによって、民間事業者がその創意と努力を遺憾なく発揮できるような環境を整備していく。こういうことをやっていくことによって、消費マインドも取り戻すことができるのではないか。
 私は、ここからは少し持論になりますけれども、二%程度の経済成長率でやっていった場合に、やはり膨大な、六百四十五兆にもなんなんとする赤字の部分の解消というものも、経済成長率を低目に抑えてずっとやっていきますといつまでたっても解消できないという面があります。日本のGDPというのは五百兆でありますから、三%ということでありますれば、十五兆のある意味では拡大が望まれるわけです。そういうベースをつくって、両々相まってやはり財政再建も本当に現実のものになってくる、私はそういう考え方を持っておりますので、非常に厳しい現状の認識をしておりますけれども、あえて積極的な、夢のある、そういう姿をみんな力を合わせて出していくべきだ、こういう思いで記者会見をして発表させていただいた、そういうことでございます。
    〔委員長退席、青山(丘)委員長代理着席〕
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北橋健治#6
○北橋委員 経済企画庁長官、きょうお越しでございますが、質問通告はしておりませんでしたけれども、これは経済審議会の今後の議論にかかわることでございますので、御答弁いただければ幸いです。
 今御答弁ございました、ちょうど政府の方で今度新しく補正予算を出すということでありましたので、特に通産省所管の政策、そういったものを強力に推進すれば三%ぐらいになるはずだ、こういう思いだと思いますが、我々の見方では、やはり、従来の公共事業依存型の景気対策というものはもう完全に限界に来ている。むしろ、最近いろいろなシンクタンクが数字をシミュレーションしてまいりましたけれども、六百四十五兆円、さらに今後国債がふえてまいりますと、長期金利の上昇その他大変な状況を、また新たな問題を、火種を抱え込んでおります。
 そういった意味で、個人消費というのは、自分の職場と未来に対する安心が取り戻されない限りは伸びていくことは期待できないわけでありまして、三%という期待はよくわかるのでございますが、現実には、今のような経済運営のやり方では大変に厳しいのではないかと思っているのです。
 そこで、長官にお伺いいたしますが、大臣からは潜在成長率についての問題提起があったわけでございますが、今後、政府としてはこれを具体化する方針でございましょうか。
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堺屋太一#7
○堺屋国務大臣 御指摘の点は、長期の問題と短期の問題、潜在成長率の問題と顕在、現に起こっている成長率の問題、これをそれぞれ別途考える必要があると思います。
 まず、短期的に見ますと、私どもは、去る十月に行いました経済見通しの見直しにおきまして、今年度は一・五%の成長ということを申し上げております。当初見通しでは一・〇%でございましたが、少し成長率は伸びるだろう。
 ただし、この率は、一・五%といいますのは、いわゆるげたの理論という形から見ますと、七—九月以降、少し景気が後退するといいますか、伸び率が前期に比べて下がるということを前提としております。ちょうど今そのような状況でございまして、ちょっと中だるみといいますか、基本的には上昇傾向、緩やかな回復の中にある中で、少し警戒感の出てきた状況になっております。そういったことを指して、現在の景気が厳しいと御指摘になるのはそのとおりでございます。
 潜在成長率につきましては、昨年、日本経済のあるべき姿とその達成方法におきまして、日本の潜在成長率は実質二・〇%ぐらい、これは長期の問題としてそういう数値を出しました。
 ただし、今通産大臣からお話がございましたように、最近の技術革新、特にIT産業などの普及を見ますと、これがアメリカあたりではかなり潜在成長率を押し上げているのではないか、こういうリポートもございまして、今国会で御審議いただいておりますIT基本法等が成立し、これが普及いたしますと、ある程度押し上げ要因になってくるだろう。それが何%ぐらいになるかはまだ研究しておりません。恐らく、来年一月に発足いたします経済財政諮問会議におきまして、十分検討されるところだろうと思っております。
 さらに、御指摘のございました公共事業依存型経済運営云々という話でございますが、これも、九八年、九九年の非常に需要が落ち込んだとき、早く言えば極めて厳しい不況であったときの対策として補正予算等が大型に組まれた、そういう時期もございましたけれども、ただいま国会で御審議いただいております今年度の補正予算におきましては、ITと、循環型社会をつくる環境問題と、高齢社会への対応、そして都市基盤の整備という四項目に重点を置きまして、社会整備費用の三分の二をこの部分に集中しております。
 政府は、景気の動向に応じて対応も変えてきておりますし、技術開発あるいは今後の経済の構造及び社会のでき方、そういったものが総合的に変化いたしますと、昨年予測いたしました潜在成長率が上昇し、日本経済にかなりの変化を与えることもあり得ると思っております。
 繰り返し申し上げますが、それは恐らく、すべて、経済のあらゆる面を見て、経済財政諮問会議等の議論で論じられる部分だと考えております。
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北橋健治#8
○北橋委員 ここでやりとりを続けたいのでございますが、限られた時間でございますので、いずれにしても、潜在成長率の議論という話は、また一方においては、今、これだけ大量の国債発行が近い将来我が国の経済に大変重大な状況を生み出す可能性が出てきている。したがいまして、ITその他お話がございましたが、政府全体のやっている基本的な政策の手法というのは、やはり従来型の公共事業依存型という感は否めないと思います。
 そういった意味で、通産大臣にお伺いいたしますが、かつてマクロ経済研究会を通産省はつくられておりまして、通産省としての経済運営のあり方を議論された経緯がありますが、その中でいろいろと注目すべき結論を出しております。それは、公共事業だとかあるいは所得税減税だとかいろいろな手法がありますが、限られた財源で最大の効果が出るのは設備投資減税だということです。
 そういった意味では、これは通産省所管というのは予算は少ないし、むしろほかの公共事業を持っている官庁の予算をシフトさせる必要があるということでお答えしにくい面もあるかもしれませんが、もうここらあたりで従来型公共事業の発想を転換して、限られた財源、しかもこれ以上大量の国債発行にゆだねることは許されない、そういう中では、前向きの設備投資というものに財源をシフトさせるべきだ。そういうことを閣内ではっきりと主張していくべきだと思いますが、お考えを聞かせていただきたいと思います。
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平沼赳夫#9
○平沼国務大臣 今の御質問に関しまして、民需主導の本格的な景気回復を一日も早く実現することは我が国の現下の最大の課題だ、私はそう思っております。その上で、民間設備投資の促進を図ることは極めて重要なことだと思っております。
 政府としては、先般、日本新生のための新発展政策を取りまとめて、IT革命の飛躍的な推進や経済構造改革の推進などの施策を、今申し上げたように重点的、集中的に講ずることとしたわけでございます。こうした施策によって民間事業活動が活性化し、設備投資の拡大が図られることも期待をしております。
 議員御指摘の投資減税についてでありますが、一般的に公共投資より景気浮揚効果が高いかについては、どのような内容の投資減税になるか、あるいは公共投資を行うかといった要因などによって異なることでありますけれども、いずれにいたしましても、IT分野など我が国の将来の発展に必要な分野において民間投資を促進していくことは我が国の中長期的な発展という観点からも極めて重要であります。
 こうした観点から、来年度の税制改正においても、中小企業やIT分野を中心としての投資減税の充実強化を関係当局に私どもとしては要望をいたしておりまして、その実現を図っていきたいと思っております。
 確かに、委員御指摘のとおり、そういう意味で投資面の減税というのは効果があることだと思っておりますし、私も先ほどちょっと触れましたけれども、無用な公共事業というものはもはややるべきではない。しかし、公共事業が、何か罪悪論みたいな形が出ておりますけれども、しかし、必要な公共事業、こういうものをやることによって、これは後世代にツケを残すことじゃなくて、必要な公共事業というのは、後世代に便益性とそしてしっかりとしたインフラとしての財産を残すことにもつながって、そこからまた新たな経済効果が発生する、こういうことも期待できるわけでございますから、私は、公共事業というものを峻別して、必要なものはやっていく。
 そして、今御指摘のようなそういう投資に関する減税というものは、やはり通産省としても、経済効果が上がる、こういう判断をしておりますから、思い切って税制改正等の中で要望はしていきたい、こういうふうに思っております。
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北橋健治#10
○北橋委員 EUの財政赤字の状況を見ると、これから統合するということで、六〇%と一つの目標を立てて、財政赤字を縮小していくという方向をはっきり出してきたわけですね。アメリカもそうです、大変な努力をして黒字に持ってきたわけです。我が日本の場合は六百四十五兆円、しかも、今度の補正予算の組み方も、また国債を発行する。
 こういう状況の中でいきますと、大臣が例えばITを促進するだとかいろいろとビジョンを打ち出されましても、大量の国債発行、あるいは来年からは財投債というものも市場に出てくるということで、この数年後に日本の財政、経済は完全にパニック状態になるのではないか。そうなれば、潜在成長率が何%という議論なんか吹っ飛んでしまうわけですね。
 ですから、私ども今、プライマリーバランスを何年後にとるか、そのためには国民はひとしく痛みを分かち合う情勢になるかもしれませんが、聖域を設けずに、やはりこれまでの国債依存型の景気対策という美名のもとにいろいろやってきたことを改めなければ、日本の国全体が沈んでしまうという大変な危機感を持っております。そういった意味で、これからこの委員会でもいろいろと議論をさせていただきたい、こう思っております。
 続いて通商問題に移らせていただきますが、まず最初に、繊維の問題を取り上げたいと思います。
 大臣は繊維産業の問題に大変お詳しい方だとは承知しておりますが、それにしましても、大変などしゃ降り的な海外からの輸入によりまして、日本の繊維産業は大変、雇用の面でも、あるいは集中立地している場合が多いですから、地域経済は深刻な影響を受けております。
 海外のいろいろな欧米先進国におきましても、こういった輸入急増によりまして国内市場が大変な状況になった場合には、セーフガードの発動なりアンチダンピングなり、いろいろな制度がWTOのルールでも認められているわけでございますが、繊維産業、この重大な深刻な事態に陥っているにもかかわらず、なぜ政府はこれまでセーフガードあるいはそういった措置を講じてこなかったのか。
 私は、現在の雇用とか地域経済をめぐる状況を見たときに、もう座してこのまま死を待つしかないような状況にもなりかねない、大変心配をいたしております。日本は確かに貿易黒字国であるし、自由貿易の恩恵を最大にこうむってきた国であります。そういった意味での通商政策の原点はわかるものでありますが、国内産業がこのような重大な事態に立ったときに手をこまねいていることは、もはやこれは看過できないのではないか。
 そういう意味で、この問題について、WTOで認められたセーフガードでありますとかいろいろな措置がありますが、そういった機動的な活用が今されていない。通産省にお伺いしますけれども、それを阻害している問題はないんでしょうか、どのようにお考えでしょうか。
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伊藤達也#11
○伊藤政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。
 今先生御指摘のございました繊維のセーフガードにつきましては、WTO繊維協定で認められている措置でありまして、通産省としては、協定に対応し、繊維セーフガードの発動についての国内の規則をしっかりと整備しているところでございます。
 具体的には、輸入の急増、我が国の産業への重大な損害について見るとともに、消費者、ユーザーへの影響等、総合的に勘案して判断をしてまいります。繊維のセーフガードの発動要請に当たった場合には、こうした手続に従って厳正な検討を行ってまいる所存でございます。
 今先生からいろいろ御指摘がございましたけれども、我が国としては、そうした体制というものをしっかり整えておりますので、要請があり次第厳正に対処していきたいというふうに考えているところでございます。
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北橋健治#12
○北橋委員 このWTOの繊維協定を見ましても、セーフガードの措置については、総輸入量の増大に基づく国内産業に対する重大な損害またはその実現のおそれを要件としているわけでございますが、私は、現在の産地の状況を見ると、当然もうこの措置の発動に踏み切らざるを得ない状況だと思うんですね。
 その意味で一つお伺いしますが、これまで我が国においては、欧米先進国にはないセーフガードの措置の要件を一つ加えているんですね。それは、業界から要請があった場合に、構造改善の見通しの詳細な資料の作成を義務づけているわけです。こういうことは国際ルールではないんですよね。なぜ日本だけこういう国際ルールにないことを、あえて、膨大な資料が、あるいは時間がかかるようなことを要件に義務づけているのか。セーフガードというのは本来緊急避難的な措置だと思いますけれども、今の状況は、こういう構造改善の見通し云々なんかを義務づけている。日本だけしかないこういったものを置いておくのが私は非常に疑問であります。
 そういった意味で、もうその作成を求めない、つまり、世界と同じようにしようではありませんか。そういうふうに踏み切るべきだと思いますけれども、政府の見解を聞きます。
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伊藤達也#13
○伊藤政務次官 この問題について大変深刻であるという認識は、私たちも同じように持っております。世界の動向等もにらみながら総合的に勘案をして、そして、私たちとしても前向きに、この問題についてしっかりとした対処をしていきたいというふうに思っております。
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北橋健治#14
○北橋委員 繊維産業の輸入急増について、大変深刻な事態という認識をお持ちだと思いますので、具体的な発動については、国内の業者に対して構造改善見通し云々と言っている余裕はないと私どもは思うわけですけれども、今の答弁を聞くとよくわかりませんね。
 私は、今申し上げたように、WTOの国際ルール、そして欧米先進国がどのようなセーフガード発動の要件を持っているかを見たときに、日本しかないことをあえてやるということは機動的な発動を阻害しているとしか言いようがない、それをやめるべきではないかと申し上げているんです。もう一度。
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伊藤達也#15
○伊藤政務次官 今御指摘があったことも含めて、専門的な方々にも入っていただいて検討をしているところでございます。したがって、繰り返しになりますが、私どもとしましては、そうした状況を総合的に勘案して、そして前向きに対処をしていきたいというふうに考えております。
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北橋健治#16
○北橋委員 日本の国は、日本だけにしか通用しないそういう特別な制度というものは見直していくべきだと思うんですね。
 このセーフガードの発動要件と並んで、もう一つ、アンチダンピング措置をとるときに関税定率法によって日本だけ特有の義務を課しているところがありますね。特に、アンチダンピングについては十分な証拠を提出するということになっているわけでございます。
 WTOのアンチダンピング協定の要件を見ていると、申請者が合理的に入手することのできる情報を含む、このように言っているわけです。アメリカはどうかというと、これは全く同じであります。そしてEUもそうです、提出者が合理的に入手可能な情報を含む。欧米先進国はWTOのルールと同じ要件にしているわけでありますが、日本だけ違うんですね。どう書いてあるかというと、十分な証拠を添えてというところがあります。
 これは、アンチダンピングの措置となりますと、証拠をそろえるとなると、相手国のいろいろな状況を調べるわけでございますが、自由に情報が収集できる、しやすい国もあれば、そうでない国もある。これを残しておったんでは、やはり日本だけが特別な条項を持っているわけですね。
 これもやはり大蔵省との合い議になると思いますけれども、通産省としては、今日の事態を踏まえて、WTOのルール、欧米先進国のやっているやり方を踏まえて、日本もそのように合わせるべきではないでしょうか。なぜ日本だけこういう条項を置いておく必要があるんでしょうか。
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伊藤達也#17
○伊藤政務次官 今御指摘がございましたように、アンチダンピング協定では、申請者が合理的に入手することのできる情報となっており、関税定率法では、十分な証拠を提出することとなっております。
 アンチダンピング協定では、申請者が合理的に入手可能な情報で申請をし、当局がそれが十分な証拠かどうか検討することとなっております。我が国の法制も、申請者が協定上の合理的に入手可能な情報で申請をすれば、それが十分な証拠かどうか政府が判断するということで、同協定と同様のものというふうに考えておりますが、国際水準並みの手続が機動的に発動できるように、そこはしっかり確認をして対応していきたいというふうに思っております。
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北橋健治#18
○北橋委員 確認をしていきたいということなんですけれども、十分な証拠を添えて云々というのは、WTOにも欧米のルールにも書いていないことなんですね。なぜ、日本だけが特殊なそういうことを残しているのですか。機動的な運営を期するのであるならば、大蔵省に対して関税定率法の改正を求めるべきでしょう。
    〔青山(丘)委員長代理退席、委員長着席〕
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伊藤達也#19
○伊藤政務次官 この点については、解釈は全く同じでありますので、先生の今の御理解とは、実際の運営上は違うというふうに思います。これは、全く同じというふうに私どもは解釈をいたしております。いわゆる入り口のところの問題と出口の問題のところを分けて考えておられるのだと思いますが、最終的に、出口のところは全く同じでありますので。
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北橋健治#20
○北橋委員 実際の運用あるいは解釈については柔軟に対応しているということでございますが、やはり今、繊維産業は一つの例でございますけれども、これまで日本が貿易立国であり、大変な黒字を抱えて、海外からその削減を求められた。輸入をふやせともいろいろと言われてきた。そして、通産省としても、資料の袋を見ますと、とにかく輸入製品が我が家にどれだけあるか、そういったことを奨励するような文章になっていますね。その努力をされてきた経緯からしまして、こういったセーフガードなりアンチダンピングというWTOで認められている制度について、極端に過敏になり過ぎてきたのではないか。そのことが、今日の我が国のいろいろな産業の実態に応じて、もはやそのままの、解釈を柔軟にするとかそういう状況ではないのではないか。
 私は、やはり、これから世界に開かれていくわけであります。後から鉄鋼のアンチダンピングの問題について触れさせていただきますけれども、堂々と主張するべきだと思うのですね。そうでなければ、この繊維の問題も私はますます深刻な事態になると思うのですよ。ですから、そういった点を指摘しておきたいと思います。
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伊藤達也#21
○伊藤政務次官 そういう傾向があったということを私どもは十分認識しておりますので、過剰な対応をしてはいけないということで、先生から先ほど御指摘のありました、関税当局に対しても、合理的に入手可能な情報以上のことを求めてはいけない、この点については明確に確認をいたしております。
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北橋健治#22
○北橋委員 この問題の締めくくりとなりますので大臣から基本的な見解をいただきたいと思いますが、もう一点セーフガードの問題について、私どもは時期的にこれは急がなければならないと思う事情が一つあります。それは、アメリカ、中国の動きでございます。
 中国がWTOにこれから加盟をしていくということで、いろいろと、繊維の特別セーフガードを米国は既に協定化しているわけですね。そして、多国間で均てんさせる議論もWTOで始まっております。日本も、EUと同じく多国間でこれから協議に入っていくというふうに聞いておりますけれども、中国側が、このセーフガードという問題、中国にとっては国益にかかわる問題ですから、向こうがどういうふうに見ているかというと、二国間で既にセーフガード協定を締結し、かつこれを発動している国にのみ均てん条項が適用されるというふうに解釈している。これはたまたまアメリカ政府高官から伝え聞いているところでありますけれども、このように中国は一つの自分なりの解釈を持っているわけですね。
 そういった意味では、こういう状況を考えると、日本政府としてはもう時間の余裕はない。国内法の整備なりあるいは手続の簡素化をするなりして、この問題については機動的な発動に向けての作業を急がねばならない、このように思うわけでありますが、通産省の見解はいかがでしょうか。
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平沼赳夫#23
○平沼国務大臣 北橋委員御指摘のように、まさに日本の繊維産業にとって、非常に安い製品が洪水のように入ってきて、これが繊維産業を直撃している。大変厳しい事態になっているということは、私もよく認識をしております。私は十一年間紡績会社に勤務をした経験を持っておりますけれども、つい昨日も労働組合の代表の方々が私のところへ来られまして、その実情を訴えられました。私も、本当に厳しい状況はそのとおりだと思っておりまして、今御指摘のございましたいろいろな問題についても、やはり前向きに対処をしていかなければならない、こういう基本姿勢を持っております。
 今御質問の中国との問題でございますけれども、繊維製品に関して、中国に対して特別のセーフガード措置を設ける必要性は、従来から加盟作業部会の中で議論をされてきたところであります。そして、御指摘のように昨年の十一月、米国と中国が、この中国のWTO加盟について二国間で合意に達しました際に、本件についても基本的な合意がなされたところであります。現在、中国加盟作業部会においては、昨年十一月の米中合意の文言を基礎にいたしまして、中国加盟議定書または作業部会報告書の内容として対中繊維特別セーフガードの規定を盛り込むべく、強力に今作業をしております。
 我が国といたしましては、対中繊維特別セーフガード発動に当たっての立場が諸外国に対して不利なものとならないように、交渉に全力を挙げ、中国は御指摘のようにそういう基準を設けているというようなことがございますけれども、私どもとしては、やはり整合性を持って日本も同様な主張ができる、セーフガードが発動できる、こういう形で締結をすべく、全力を尽くしてまいります。
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北橋健治#24
○北橋委員 大臣、先ほど来政務次官からお答えいただいておったのですけれども、やはり私は、一つの例として今深刻な事態に陥っている繊維産業を挙げたわけでございますが、WTOのルールからしましても、やはりセーフガードの発動に当たって国内企業に対して構造改善計画の詳細な資料づくりを義務づけていたり、あるいはアンチダンピングについても十分な証拠を添えてという、そういった欧米先進国にない厳格な規定を置いていることが機動的な発動を妨げているのではないか、このように指摘したわけであります。
 政務次官からは答弁をいただいておりますが、私はやはりこの機会に、この繊維産業は一つの問題でありますけれども、これがいろいろと起こるかもしれません。そういった意味では、やはりWTOのルールに照らして国内法だとか規則というものも再検討すべきではないかと思うのでありますが、大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。
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平沼赳夫#25
○平沼国務大臣 基本的には政務次官から御答弁した、そういうことには変わりはないわけでありますけれども、御指摘のようなWTOのルールに照らして、今までとにかく輸出立国でやってきたのが、膨大な黒字を抱えて、例えばジェトロの性格も輸出促進から輸入促進に変わった、こういうことに象徴されておりますように、確かに御指摘のような点があったと思います。
 そういったことで、御指摘のような整合性を持たせた、正しい、そういうルールづくりに、これから我々としても力いっぱい、今もやっておりますけれども努力を傾けて、そしてWTOのルールに従って正当にできるような体制づくりに努力をしてまいりたい、このように思います。
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北橋健治#26
○北橋委員 ぜひその方向で頑張っていただきたいということを要望しておきます。
 時間がちょっと限られてまいりました。鉄鋼についても、アメリカのアンチダンピング措置に対して、熱延鋼板についてWTOに提訴をいたしました。
 私はアメリカに去年二回行っていろいろと理解を求めてきたわけでございますが、その中で、ある国務省の方から、日本にとっての米と同じようにアメリカにとって鉄は大事なんだという話であります。大変な政治問題化いたしました。その大国に対して、やはり不当なものについては断固として主張する、そして、出るところに出て理論的に決着をつけようということで、外務省、通産省が昨年WTOに提訴をされたということは、私は高く評価をさせていただいております。
 そのパネルが設置をされまして、間もなく一つの方向づけが出ると出ておりますが、それに対する所見と、時間が限られておりますのであわせまして、最近バード法案という、ダンピングで取り上げた関税収入その他を国内企業にばらまくという、これは到底WTOのルールは認めていないことを大統領が署名してしまった。
 今、政府も、韓国、EUその他とWTO提訴を連携して考える、検討中だと聞いておりますが、これはもう明らかにWTO違反でありまして、アメリカ側の最近の日本の産業に対するいろいろな商務省レポート等を見ておりますと、とにかくもう徹底的に、事実無根あるいは偏見あるいは誤解に基づくいろいろな資料をたくさんつくって、内政干渉と見えるばかりのいろいろな発言、働きかけをしてきております。
 そういった意味では、私は、ここではっきりと、日本政府としてWTOに提訴をして、アメリカのそういった通商政策に対して国際的な今後のルールをつくっていくという意味におきましても、提訴に踏み切るように率先して動かれるべきではないかと思うのでありますが、以上二点についてお伺いいたします。
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平沼赳夫#27
○平沼国務大臣 鉄鋼の提訴に関しては、委員からもまず評価をいただきまして、大変私どもとしても心強い限りでございます。
 御承知のように、本年二月にWTOにパネル設置の要請を行いました。日本からの熱延鋼板輸出に対する米国のアンチダンピング措置につきましては、二回のパネル会合などを通じて、米国調査当局のダンピングマージンの計算方法や損害の認定方法などがWTOルールに明確に違反していると強力に主張を行わせていただいております。
 パネル報告は、御承知のように、来年一月に取りまとまる予定になっておりますが、パネルは我が国の主張を支持するもの、私はそういうふうに信じて、これからも緩めずに頑張っていきたいと思っております。
 それから、バード条項については、これは御指摘のとおりむちゃくちゃでございまして、多分に大統領選挙の影響があったんじゃないか、私はこう思っておりますけれども、御指摘のように、アンチダンピング協定や補助金協定との整合性にまさに懸念があります。アンチダンピングのこういうことを許すと、乱訴を招くおそれもあると思っています。
 また、WTOの提訴に関するお尋ねですけれども、現段階でバード条項に関心を有する諸外国と連携して、これはEU、韓国であります、連携して、まず抗議レターをもう既に発信をいたしましたし、私は十月十九日に通産大臣談話を発表して強力にアピールをしたところでございまして、WTOの紛争解決処理手続のもとでの対米協議の要請を検討して、これをぜひ実現したい、こういうふうに思っています。
 いつ協議要請を行うかは、政府部内における検討、米国議会におけるバード条項廃止のための法案提出の動きなども一部ある、こういうふうになっていますから、そういうことも勘案しながら、関係国との調整を進めて、そしてこれは強力な形で私どもはやらなきゃいかぬ。こういうバード法案のような、ある意味ではむちゃくちゃな、そういうものを許してはならない、こういうことで、強い姿勢で臨ませていただきたいと思っています。
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北橋健治#28
○北橋委員 ぜひともその姿勢で頑張り抜いていただきたいと思います。
 さて、次に、中小企業の金融のあり方について質問をさせていただきます。
 間もなくこの委員会におきましても信用保険法等の改正についての論議が始まると思いますが、それにしましても、二年前、超党派の合意によりまして、二十兆円の特別保証制度をスタートしました。これは、当時、銀行の貸し渋りという厳しい現状の中で苦しんでおられた中小企業者にとっては干天の慈雨であったと思います。そして、厳しい中を切り抜けるに当たりまして、私は大変大きな成果もあったと思いますが、残念なことにその審査のあり方が問われておりますけれども、いろいろと金融ブローカーの暗躍を許してしまったり、あるいは連日新聞で、中小企業の利権という見地から、大変残念な実態の一部も明るみに出てきております。
 そういった意味で、今回政府は、特別保証制度を終わらせるという方針を決定したと聞いておりますけれども、一般保証枠を八千万に引き上げるに当たりまして、やはり国民に対して、納税者に対して、その成果があった点はわかります、我々もそれは認めているわけでございますが、税金の使い方については大変に厳しいものがある。国民に対して、やはり特別保証の総括というものはきちんと表明すべきだと思うのでありますが、大臣の御所見を承れればと思います。
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平沼赳夫#29
○平沼国務大臣 お答えをいたします。
 特別保証制度に関しましては、御指摘のように、一昨年、金融機関が貸し渋りに狂奔をしたといいますか、非常に強力な貸し渋りをした、そのために我が国の経済の基盤を支えている中小企業者が非常に困られたわけでありまして、これに対してはやはり適切な強力な措置をとらなければならないということで、この特別保証制度を創設させていただき、皆様方の御賛同をいただいて実施をしてまいりました。
 そしてさらに、これは異例、特例の措置、こういう条件でやりましたけれども、さらにまだ貸し渋りがおさまらない、こういうような事情を受けて、御承知のように一年延長して、これを三十兆にして、来年の三月までという形で実施をさせていただいています。
 これは、評価をしていただいておりますとおり、本年十月末までで締めてみますと、百四十三万社の中小企業の方々が利用していただいた。そして、二十四兆一千億と、保証の枠も二十四兆を超えるような保証をさせていただいたということで、中小企業白書等を見ても、これによって倒産が防がれ、あるいはいわゆる失業者も救済することができた。こういう意味では非常に効果があったことだと私は思っております。
 しかし、一方、当初は、委員も御承知だと思うんですけれども、ネガティブリストというのをつくって、やはり不正を許さない、しかし余り厳密にやりますと、本当にあしたでも運転資金が欲しい、こういった中小企業の皆様方に余り厳しい審査をしますといけませんから、一応ネガティブリストというのをつくって、そして対応してまいりました。しかし、最初のころは二十万件を超す申し込みが殺到する、今は三万件ぐらいの形に落ちついておりますけれども、そういう中で、本当に遺憾でございましたけれども、不正が行われたことは事実であります。
 したがいまして、私は、そういう問題を含めて、いい面と影の部分、そういうことを国民の皆様方にはっきりと認識をしていただく、そういうことも必要だと思っております。また、これは来年の三月まででございますので、経済の基盤を支えていただいている中小企業の皆様方がさらに安心して経営が行われるように、新たな一般保証の枠をつくっております。ですから、やはり税金を払ってくださる皆様方に、どうしてこれが必要なのか、そういうことも私どもはしっかりと説明をしながら、総括をしながらやらせていただきたい、こういうふうに思っております。
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