相沢英之の発言 (大蔵委員会)

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○相沢国務大臣 去る八月十五日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律、いわゆる金融再生法第五条に基づき、昨年十一月十六日以降本年七月二十六日までの間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出申し上げました。本日、本報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、簡単ではございますが、本報告の概要について御説明申し上げます。
 まず初めに、特別公的管理が行われておりました長銀及び日債銀に係る措置につきまして、概要を申し上げます。
 日本長期信用銀行につきましては、平成十年十月二十三日に特別公的管理の開始決定が行われ、その後金融再生法に基づき所要の措置が講じられてきたところであります。
 長銀の譲渡に関しては、昨年九月二十八日に米国のリップルウッド社が中心となって組成した投資コンソーシアムであるニュー・LTCB・パートナーズ社を優先交渉先に選定し、関連の覚書が締結されておりましたが、その後、パートナーズ社と金融再生委員会及び預金保険機構との間で鋭意協議、交渉が進められ、昨年十二月二十四日の基本合意書の締結を経て、本年二月九日、最終契約書が締結されました。
 当該最終契約書に基づき、三月一日、預金保険機構が保有する長銀の既存普通株式約二十四億株をパートナーズ社に対して譲渡することにより、同行に係る特別公的管理が終了したところであります。
 また、譲渡に当たっては、金融再生法の規定に従い、二月二十八日、預金保険機構より長銀に対し三兆五千八百八十億円の金銭贈与及び損失の補てんが行われたところであります。
 次に、日本債券信用銀行につきましては、平成十年十二月十三日に特別公的管理の開始決定が行われ、長銀と同様、金融再生法に基づき所要の措置が講じられてきたところであります。
 日債銀の譲渡に関しては、本年二月二十四日、ソフトバンク、オリックス及び東京海上火災保険を中心に構成される出資グループ、いわゆるソフトバンクグループを優先交渉先に選定し、関連の覚書が締結されました。その後、ソフトバンクグループと金融再生委員会及び預金保険機構との間で鋭意協議、交渉が進められ、六月六日の基本合意書の締結を経て、六月三十日、最終契約書が締結されました。
 同行の譲渡については、当該最終契約書に基づき、八月一日に譲渡が実行される予定となっていましたが、いわゆるそごう問題に端を発した御批判、御指摘を踏まえ、臨時国会における御議論や国民の御意見に十分に耳を傾けるとともに、その理解を深めていただくため、また、譲渡予定先のソフトバンクグループからも延期を希望する旨の意向が伝えられたこともあり、七月二十六日、日債銀の譲渡を九月一日まで一カ月延期することを決定いたしました。
 なお、本報告書の対象期間以降の措置でありますが、九月一日には、預金保険機構が保有する日債銀の既存普通株式約二十五億株をソフトバンクグループに対して譲渡することにより、同行に係る特別公的管理が終了したところであります。譲渡に当たっては、金融再生法の規定に従い、八月三十一日、預金保険機構より日債銀に対し三兆二千四百二十八億円の金銭贈与及び損失の補てんが行われたところであります。
 また、本報告書には、いわゆるそごう問題について、そごうが自主的な経営判断として再建計画を断念し、七月十二日に民事再生法の適用を申請するに至った経緯が説明されております。
 次に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分が行われた金融機関に関する措置につきまして、御説明申し上げます。
 金融再生委員会は、昨年十一月十五日までに、国民銀行、幸福銀行、東京相和銀行、なみはや銀行及び新潟中央銀行の五行に対し管理を命ずる処分を行っておりましたが、各行の譲渡先選定については、各行の金融整理管財人により鋭意作業、検討が進められ、七月二十六日までに新潟中央銀行を除く四行について、基本合意ないし最終契約書が締結されております。
 なお、その後、国民銀行については、八月十四日に八千代銀行への営業譲渡が実施される一方、残っていた新潟中央銀行についても、昨日十月三十一日、営業譲渡に係る基本合意書の締結が完了しております。
 また、協同組織金融機関に対しましては、昨年十一月十六日以降七月二十六日までの間に、一信用金庫、七信用組合に対し金融整理管財人による管理を命ずる処分及び金融整理管財人の選任を行っております。
 なお、その後において、二信用組合に対し同様の措置をとっております。
 続きまして、預金保険法に基づく金融機関の破綻処理について御説明申し上げます。
 金融再生委員会による預金保険法第六十一条第一項に基づく適格性の認定及び金融再生委員会及び大蔵大臣による預金保険法附則第十六条第二項に基づく必要性の認定を行ったものは、昨年十一月十六日以降本年七月二十六日までの間、破綻金融機関数で見ると、三信用金庫、五信用組合の計八金融機関であります。
 最後に、これらの破綻金融機関の処理に係る資金の使用状況について御説明申し上げます。
 預金保険機構が行う預金保険法に基づく資金援助等の業務や、金融再生法に基づく特別公的管理銀行への資金の貸し付け等の業務は、それぞれ預金保険機構の一般勘定、特例業務勘定及び金融再生勘定により経理されておりますが、その七月二十六日現在の使用状況を申し上げますと、ペイオフコストの範囲内の資金援助の原資に充当される一般勘定の借入残高は一兆二千三百七十八億円であります。破綻金融機関の資産の買い取りに係る整理回収機構への貸付原資等に充当される特例業務勘定の借入残高は三兆千八十三億円であります。
 また、特例業務勘定において、ペイオフコストを超える特別資金援助の原資に充当するために設けられた特例業務基金に交付された国債は、さきの通常国会における預金保険法の改正により、六兆円増額されて十三兆円となりましたが、この交付国債の償還状況は、七月二十六日現在で四兆七千九百一億円となっております。
 さらに、特別公的管理銀行への損失の補てん、旧金融機能安定化法に基づく資本増強に係る整理回収機構への貸し付けの原資等に充当される金融再生勘定の借入残高は、七月二十六日現在で四兆三千百十七億円となっております。
 このほか、金融機能早期健全化法に基づく資本増強に係る整理回収機構への貸付原資に充当される金融機能早期健全化勘定の借入残高は、七月二十六日現在で八兆百六十二億円となっております。
 以上、七月二十六日現在で預金保険機構の各勘定の借入金残高の合計額は十六兆六千七百四十億円であり、特例業務基金に交付された交付国債の償還額の累計は四兆七千九百一億円となっております。
 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理に関しては、これまで関係法令に従い、所要の措置を迅速かつ的確に講じてまいったところでありますが、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定に向けて万全を期してまいる所存でございます。
 それでは、御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。

発言情報

speech_id: 115004629X00220001101_002

発言者: 相沢英之

speaker_id: 33795

日付: 2000-11-01

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会