赤羽一嘉の発言 (大蔵委員会)
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○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。きょうは、いわゆるNPO法人に対する優遇支援税制についてまず御質問をさせていただきたいと思います。
〔委員長退席、根本委員長代理着席〕
いわゆるNPO法が一昨年十二月に施行されて以降、その法律の中の附則並びに附帯決議に、NPO法人に対する優遇税制は二年以内に検討し、そして三年以内に措置を講ずるというふうにされております。その検討期間の二年という期限が目前に、この十一月三十日までに迫っている、こういった状況でございます。このNPO法に関して、大臣は大変御見識も深いものというふうに了解をしておりますが、まず質問の冒頭、このNPO法に関することについて、私の見解を述べさせていただきたいと思います。
まず、このNPO法施行以降の二年間で、いわゆるNPO法人の法人格の認証を受けたNPO法人は、きょう調べてまいりましたが、二千九百八十九になったということでございます。日本の国内の地域社会におきまして、障害者福祉、介護、これは介護保険対象外での分野。また医療、これは医業ではない医療の分野。また、学校、企業によって支えられてまいりましたスポーツにおきましても、地域スポーツクラブということで百四十四の団体が創設された。また、文化、芸術。また、商店街の活性化などの地域おこし、町づくり。環境問題、災害救援活動、人権擁護、平和推進。まさに多岐にわたるいろいろな分野におきまして、NPOと呼ばれる市民団体の活躍が目覚ましいわけでございます。
また同時に、NPOと企業の関係というのも、以前とかなり激変をしております。昔は、企業は自分たちの本業ではない分野での活動について、まさにボランティアという意識で経済的な支援をする、NPOは企業から支援をされている、そういった関係だったと思いますが、最近では、企業の本業の企業活動を支援するNPOと、起業支援のNPOなどという産業支援型のNPOというのも創設され始めているという現象が見られるわけでございます。
社会において最低限必要な基礎的なサービスは行政が責任を持つ、そして、行政では手が回らないような、言いかえれば、市民でしかできない、市民の多様な価値観を代弁するようなサービスはNPOが担う、こういった仕組みは、今の、また今後の国、地方自治体の財政状況を考えた場合、今後ますますNPOの仕組みの必要性が大きくなるだろう、私はそう考えるわけでございます。
加えて、NPOがこのような社会において独自の役割を果たすということは、社会的課題への取り組みに対して、国民、市民一人一人が、傍観者ではない、その社会的課題に参加するんだといった意識を促進させる、そういった意味で大変大きな意義があるというふうに私は考えているわけでございます。
また、国内だけではなくて国際社会に目を転じましても、近年の国際問題の中で、環境問題、難民問題、南北問題等々は一国で解決することができない、国際社会として取り組まなければいけない問題がふえてきているわけであります。こういった問題というのは、国ごとに利害が往々にして対立をしていて、なかなか政府間の話し合いでは解決できない場合が多い。このような場合、国としての利害を超えて活動するNPOの働きが大変重要な役割を果たしている。事実、国連などが行う国際会議ではNPOの参加というのは当たり前となっておりますし、国連ではNPOからの提言を受ける場が用意されておりますし、また、会議の中で個々のNPOに発言の機会が与えられているのが今の実態であります。アメリカ最大の環境NPOの全米野生生物連盟には四百万人もの会員が所属するなど、百万人台のオーダーの会員を擁するNPOは珍しくないのが今の世界の現状であります。
また、日本の労働省の調査によると、NPOの現実、有給職員の所得というのは年収三百万円以下と大変厳しい状況で、かつ長時間労働が強いられているような事態でありますけれども、そういった厳しい労働環境の中でも、最近の新卒の学生や、私が前に所属をしておりました総合商社からも、会社をやめてそういったNPOに従事するといったケースも徐々にふえているのが実態であります。
そういった今の現実の中で、日本でも、欧米諸国のように、NPOが行政、企業と並んで第三のセクターとして成長していけるような社会的な仕組みを整備していくことが急務であるというふうに私は考えております。
その社会的な仕組みということで考えると、最優先すべきは、今はNPOに対する税制支援の確立である、私はそう考えておるわけでございます。NPOの先進国のアメリカでは、約六十五万団体のNPOが寄附金に関する税制優遇措置をもう受けている、こういった状況でございます。これは質問の前口上でありますが。
この税制優遇措置につきまして、九月二十九日の参議院予算委員会におきまして宮澤大蔵大臣はこのように発言をされております。「事務当局に対して、来年の税制改正及び税務行政の問題としてこのNPOの寄附金減免税を実現に入ろうという指示をいたしました。」そういった御発言がございました。
まさに、この検討期間も目前に迫り、明年度の税制改正の論議も今行っている時期だと思いますが、この御発言、その指示に対する現状はどのようになっているか、御答弁をいただきたいと思います。