大蔵委員会

2000-11-29 衆議院 全165発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十二年十一月二十九日(水曜日)
    午後二時三分開議
 出席委員
   委員長 萩山 教嚴君
   理事 大野 功統君 理事 根本  匠君
   理事 渡辺 喜美君 理事 五十嵐文彦君
   理事 中川 正春君 理事 石井 啓一君
   理事 鈴木 淑夫君
      大木  浩君    鴨下 一郎君
      岸田 文雄君    倉田 雅年君
      七条  明君    砂田 圭佑君
      高市 早苗君    中山 成彬君
      林  幹雄君    松宮  勲君
      宮本 一三君    村井  仁君
      村田 吉隆君    山本 明彦君
      池田 元久君    上田 清司君
      江崎洋一郎君    海江田万里君
      河村たかし君    小泉 俊明君
      小林 憲司君    長妻  昭君
      牧野 聖修君    赤羽 一嘉君
      谷口 隆義君    若松 謙維君
      中塚 一宏君    佐々木憲昭君
      山口 富男君    阿部 知子君
      植田 至紀君    小池百合子君
    …………………………………
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 相沢 英之君
   金融再生政務次官     宮本 一三君
   大蔵政務次官       村田 吉隆君
   大蔵政務次官       七条  明君
   通商産業政務次官     坂本 剛二君
   自治政務次官       中谷  元君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局
   経済取引局取引部長)   楢崎 憲安君
   政府参考人
   (金融再生委員会事務局長
   )            森  昭治君
   政府参考人
   (金融庁総務企画部長)  乾  文男君
   政府参考人
   (金融庁監督部長)    高木 祥吉君
   政府参考人
   (経済企画庁調整局長)  河出 英治君
   政府参考人
   (経済企画庁国民生活局長
   )            池田  実君
   政府参考人
   (経済企画庁調査局長)  小峰 隆夫君
   政府参考人
   (農林水産大臣官房長)  竹中 美晴君
   政府参考人
   (農林水産省構造改善局長
   )            渡辺 好明君
   政府参考人
   (運輸省自動車交通局長) 縄野 克彦君
   政府参考人
   (運輸省港湾局長)    川島  毅君
   政府参考人
   (運輸省航空局次長)   上子 道雄君
   政府参考人
   (建設省建設経済局長)  風岡 典之君
   大蔵委員会専門員     田頭 基典君
    —————————————
委員の異動
十一月二十九日
 辞任         補欠選任
  若松 謙維君     赤羽 一嘉君
同日
 辞任         補欠選任
  赤羽 一嘉君     若松 謙維君
    —————————————
十一月二十七日
 消費税の大増税に反対、食料品の非課税に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二〇三一号)
 同(木島日出夫君紹介)(第二〇三二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇三三号)
 同(春名直章君紹介)(第二〇三四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇三五号)
 消費税の減税に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第二〇三六号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第二〇三七号)
 共済年金制度の堅持に関する請願(岡下信子君紹介)(第二〇三八号)
 特定非営利活動法人への寄付金に対する税控除に関する請願(井上和雄君紹介)(第二一五三号)
 同(上田清司君紹介)(第二一五四号)
 同(田中甲君紹介)(第二一五五号)
 同(武正公一君紹介)(第二一五六号)
 同(樽床伸二君紹介)(第二一五七号)
 同(土屋品子君紹介)(第二一五八号)
 同(原口一博君紹介)(第二一五九号)
 同(古川元久君紹介)(第二一六〇号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 閉会中審査に関する件
 国の会計、税制及び金融に関する件

    午後二時三分開議
     ————◇—————
この発言だけを見る →
萩山教嚴#1
○萩山委員長 これより会議を開きます。
 国の会計、税制及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として金融再生委員会事務局長森昭治君、金融庁総務企画部長乾文男君、同監督部長高木祥吉君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、経済企画庁調整局長河出英治君、同国民生活局長池田実君、同調査局長小峰隆夫君、農林水産大臣官房長竹中美晴君、同構造改善局長渡辺好明君、運輸省自動車交通局長縄野克彦君、同港湾局長川島毅君、同航空局次長上子道雄君、建設省建設経済局長風岡典之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
萩山教嚴#2
○萩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
萩山教嚴#3
○萩山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。砂田圭佑君。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#4
○砂田委員 自由民主党の砂田圭佑でございます。
 きょうの大蔵委員会が、大蔵委員会という名前のもとに開かれるのはこれが最後と伺っております。その今世紀最後のトップバッターに選んでいただいて、大変光栄に思っているところでございます。
 まず、日本の財政が大変逼迫をしているというのはもう国民の間の常識でありますけれども、しかしながら、本当の状況はどんなことになっているのかということについては、国民はやはり十分な認識を持っていないところがあるんではないかという気がいたします。片方では六百四十五兆円も借金があるから、片方では、いやいや、それはよその国から借りたお金じゃないんだ、日本の国なんだからそんなに心配することはないんだ、あるいは、バランスシートでいけば日本の財政は均衡している部分もあるんだ、資金繰りが厳しいだけだというような話もあります。
 そこで、これから財政をどんなふうに構造改革していくことが必要なのか、その必要性についてぜひお伺いをしたいと思います。
 本当は、きょうはもう大蔵大臣にはぜひお休みいただこうと思っていたのですが、この一件だけひとつお答えをいただいて、その後ゆっくりお休みをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
宮澤喜一#5
○宮澤国務大臣 小渕内閣が発足いたしました二年何カ月か前でございますが、この不況に対応を始めたことでございますが、そのころしばらくの間は、今砂田委員の言われますように、本当に、減税もやる、公共事業もやる、金融機関にも金を入れる、あらゆることをいたしましたけれども、率直な感じは、コンクリートパイルを打ちましてもヘドロの深さがわからない、どんどん吸い込まれていくという感じがずっと続いておりまして、強いて申しますと、昨年の暮れかことしの初めごろに企業活動がようやく回復をし始めておるということが感じられました。また、後にはQEにも出てまいりました。
 これで、民需のある部分はわかったわけでございますけれども、しかし、それがすぐに家計に響き、雇用にいい影響を与えているかといいますと、悪くはなっておりませんけれども極めてその回復は遅うございまして、したがって、今に至るまでまだ官需から民需にバトンタッチがちゃんとできておるとは申しにくい状況でございます。企業の方は当面心配はないということでございますけれども、したがって民需にバトンタッチができたというふうにはまいらないというようなことから、また補正予算もお願いをいたしておるわけでございます。
 そういう状況の中で金融機関について考えますならば、いわゆる大銀行と言われた中でまだまともに税金を払っている銀行は、たしか二行か三行になりますでしょうか、そんな状況でございますので、信用というものも十分に回復しているとは申しにくい。全体としては最悪の事態を脱したことは間違いないと思いつつ、また、国税につきましてならば少しずつ税収の回復は見えますけれども、まあそんなところが大体の概括でございます。
 そういう状況の中で、御指摘のように大きな債務を負っておるわけでございまして、これは、幸いにして今日国債の発行は、かなり低金利なこともございまして、低金利で有利な条件で発行しておりますし、利回りも今日は一・六台になっておるというようなことでございますから、当面のそういう苦労はございませんけれども、しかし、まだまだ続いて国債を発行していかなければならない状況でございますから、大きな債務を将来の我々の子孫の人たちに背負ってもらわなければならないということは、これはどうも、まことに申しわけないけれども事実でございます。
 願わくば、我が国の経済が健全な成長軌道に乗って、それによって国債の発行が少しずつでも減り、しかもそういう強い成長力の中でならば、ちょっとやそっとの債務が心配だと私は申しませんけれども、毎年の利子負担だけでも大変でございます。
 かれこれ申しまして、しかし、新しい時代のニーズに国民経済あるいは社会経済も何とか適応していこうとしつつございますし、我々の民族はそれだけの力を持っておることを私は疑いませんので、将来を悲観はいたしておりませんけれども、いろいろな改革の中で、おっしゃいますように、財政改革というのは財政の問題ばかりではございませんで、すぐに税制のことであり、また中央、地方の行財政の問題でもあり、何よりもお互いが毎日議論しております社会保障関連の施策、すべてのものを巻き込んだような改革をしなければならない。
 もう少し経済成長がはっきりしまして、国税収入も増収の方向に向かうということになりましたら、この困難な仕事に取り組まなければなりませんが、殊に社会保障等々が含まれておりますので、なかなか、国民のコンセンサスを得るということ、つまり、どれだけの負担をするからどれだけの給付をせよと、そのバランスというものを満足させなければならない結論を出す、これは出さなければならないわけでございます。出さなければならないわけでございますから、政治的には恐らく非常に困難な局面が幾つもあると思いますが、それをいたしませんと、先ほど砂田委員が描写されました困難な問題への解決の端緒をつかむことができない。
 悲観はしておりませんが、前途はたくさんの問題があるということは、これはもう十分認識してかからなければならない現状であると考えております。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#6
○砂田委員 ありがとうございます。
 いずれにいたしましても、我々が今日まで築いてきた社会、そういう中で歳出が非常に肥大化していくということは、今の大臣のお話の社会保障一つとらえても、必然的な結果であろうかという気がいたします。
 しかしながら、やはり問題は国民の活力、そういうものがしっかりと高まれば、それなりに経済も発展し、経済の向上ということも見込まれるわけでございます。そういう意味では、税収がふえるためには、やはり経済ということは欠くべからざることではないかという気がするわけでございます。
 どうぞ大臣、お休みくださいませ。
 続いて、その日本の活力をしっかりと高めていく上では、経済の発展、経済の回復、それが極めて重要であることは当然のことでありますけれども、経済企画庁からも、経済の現状についていろいろな資料なりお話が出ているわけでございます。それも、マスコミなどの評判、あるいは評論家の評判、あるいはその実態とは少し違う部分があるのではないかという気がいたします。その現状の経済についてどんな認識を持たれているか、経済企画庁からお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
小峰隆夫#7
○小峰政府参考人 経済の現状認識についてでございますが、私どもの景気判断といたしましては、景気全体といたしましては、家計部門の改善がおくれるなど、厳しい状況をなお脱していないという判断が一つでございます。
 ただ、そういった中で、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが継続しておりまして、全体としては緩やかな改善が続いているということでございまして、民間需要の中で、企業部門を中心といたします設備投資につきましてはかなり持ち直しの動きが明確でございますが、雇用、賃金の改善がおくれておりまして、家計部門の消費についてはまだ明確な改善が見られないという状況でございます。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#8
○砂田委員 新聞紙上などでも、大企業の前年に比較した経常利益は六六%も上がっているという話もあります。事実、税収もそれにつれて少しは上がってきているのではないか。それだけに将来に大いに希望を持つわけでありますけれども、特に、経済の指数あるいは一つの形として、株価の変動ということが常に言われるわけで、何かといって株が下がれば政府が悪いんだというような短絡した批評、評価が非常に多いのでありますけれども、一体我が国の株価は何によって最も大きな影響を受けているのか、どういう形の中で株価の変動が起こるのか、この辺についてぜひ大蔵省からお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
村田吉隆#9
○村田政務次官 日本の株価が何によって最も影響を受けているか、そういう御質問だと思いますけれども、株価につきましては、さまざまな要因によって影響を受けるわけでありまして、その一つ一つの要因について私の方から具体的にお答えするのは差し控えたいというふうに思いますけれども、一般的に、市場関係者は次のようなことを言って、日本の株価がそういうものに影響を受けている、こういうふうに言われていることを御紹介させていただきたいというふうに思います。
 一つは、アメリカの大統領選挙をめぐるいろいろな混迷がありまして、そういう状況、あるいは、ハイテク企業の業績悪化懸念などから、このハイテク企業の状況、ナスダック市場が不安定な状況を招いている、こういう事態。あるいは、日本の株式市場について言えば、外国人投資家の売り越し傾向の強まりや持ち合いの解消売りなど需給面が懸念されていること。それから三番目には、我が国の政局あるいは景気の先行き不透明感、信用リスクの問題等が出てまいりまして、そういったところが日本の株価の低迷に影響しているのではないかというふうに言われている、こう言われております。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#10
○砂田委員 いずれにいたしましても、株の売り買いが常に頻繁に行われるということがやはり株価の高低にもつながることでありますし、ぜひとも一般の投資家、日本には千三百兆も資産がある、預貯金があると言われながら、なかなか株に手が出ないという傾向もあるわけでございますけれども、株式を売り買いしたときの譲渡益に対する課税については、源泉分離課税の方式が廃止されて申告分離課税へと一本化するというようなことも言われているわけであります。これは個人の投資家の株式離れを起こしますし、また逆に、それだけ株価が動かない、株が動かないことによって株価の下落を引き起こす要因ともなりかねないところであります。
 低迷している株式市場を活性化することを通じて、日本の経済を回復させるということは最優先に考えるべきだと思いますが、株式譲渡益の課税の見直しについて、どのようにお考えでありましょうか。
この発言だけを見る →
宮本一三#11
○宮本政務次官 確かに御指摘のように、株式市場は個人の投資家がどういうふうな対応をするかということで非常に大きな影響を受けますし、またそれが、譲渡益課税がどういう態様になるかによって大きな影響を受けることも事実でございます。
 それで、今のお尋ねの件に関しましては、平成十一年度の税制改正におきまして、株式譲渡益課税について、源泉分離課税が平成十三年三月末までの経過措置として残されて、平成十三年四月以降は申告分離課税一本というふうに一本化されることに決定されたわけでございます。しかしながら、現在、約七割の個人投資家が源泉分離課税を選択しているというのが実態でございまして、申告にふなれな非常に多くのサラリーマンにとりまして、申告事務、これは非常に負担が大きいわけでございます。他の金融資産、預金等が源泉分離である中で、株式譲渡益だけが申告分離制度一本化ということになりますと、個人の投資家の株式離れというのを引き起こす心配が、確かに今先生御指摘のようにあるわけでございます。
 また、損失の生じる可能性のある株式投資に係る税制ですから、リスクに応じた措置をとるという必要もあるわけでございますけれども、我が国の現行制度では、こうした措置が全くと言っていいほどとられていないような現状でございまして、このまま申告分離課税に一本化ということになりますと、我が国の株式譲渡益課税が、株式市場の育成という観点から、欧米諸国と比べて非常に厳しい制度になるということ。また、リスクマネーの円滑な供給ということ、これは非常に我が国産業の活性化のために必要でございます。そういった政府全体の政策との関係という意味からも、整合性を欠くことになりはしないかというふうに存ずる次第でございます。
 そういうことも踏まえまして、金融当局といたしましては、個人の投資家にとって魅力のある株式市場を育成するということで、次代を担う産業へのリスクマネーが円滑に供給されるような観点から、株式譲渡益課税につきまして、まず第一に、証券会社による源泉徴収納税で、課税関係がこれでもうおしまいというふうになる源泉分離課税を選択できる制度を引き続き維持していきたいということでございます。
 それからもう一点は、申告分離課税について、株式投資のリスクに応じた制度といいますか、そういった改善を図らなきゃいけない。例えば税率を、今二六%でございますけれども、二〇%に下げていただきたい。また、現在は一年間の株式の譲渡益と損は通算されますけれども、年間の損が出た場合に、それはそれでおしまいでございますが、それが翌期への繰り越しといいますか、そういう形ができるようにしていただきたい。さらにまた、一年以上長期に保有しているような株を売却した場合の売却利益については二百万の控除を認めてもらいたい、こういった改善も今お願いをしている次第でございます。
 他方、そういった個人投資家の利益のためになるというか、それと対応するという意味で、逆に、現在認められておりまする取引一件ごとにこれは申告します、これは源泉でやります、こういったことはやめにしよう。そして、一年間の最初の取引のときに、ことしは源泉一本でいきます、あるいはことしは申告でいきますということを決めてもらうというようなバランスも考えて年間選択制も導入する、こういうふうなことも要望をいたしております。
 そんなことで税制改正についても努力をさせていただきたいと思っております。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#12
○砂田委員 時間がなくなりましたけれども、あと一点だけ。
 今、日本の国会でもIT基本法が通るところでありますけれども、十一兆円規模の景気対策ということでありますが、けさちょっと聞いたところでは、アメリカではもう既にIT産業のリストラが始まっているという話もあります。この十一兆円規模の景気対策をやってどれくらいの雇用が創出できるか、その点について、簡単で結構ですので、経済企画庁からお答え願います。
この発言だけを見る →
河出英治#13
○河出政府参考人 今回の経済対策で、全体で十一兆の事業規模でございますが、そのうち、公共投資に関連します社会資本整備あるいは災害対策関連は五・二兆でございます。これを、私どもの経済研究所のモデルで乗数を掛けまして計算しますと、大体実質GDPを一・二%くらい押し上げる効果がございます。
 なお、雇用面への効果でございますけれども、定量的にはなかなか難しいわけでございますが、今回の対策の中で、特に雇用面につきましても、IT化の推進に対応しました職業能力開発策の拡充ですとか、雇用ミスマッチを解消するような施策ですとか、あるいは経済、産業の構造変化に対応した雇用システムの整備、こういったものを盛り込んでおりまして、こういった施策を強力に推進することによりまして、現在まだ完全失業率は四・七%と厳しいわけでございますけれども、一方で、残業時間が非常にふえているとか、あるいは求人数が非常にふえている。雇用もこのところ増加傾向にございます。こういった現在の雇用情勢の改善の動きを、できるだけ確かなものにしていきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
砂田圭佑#14
○砂田委員 質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
萩山教嚴#15
○萩山委員長 次に、赤羽一嘉君。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#16
○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。きょうは、いわゆるNPO法人に対する優遇支援税制についてまず御質問をさせていただきたいと思います。
    〔委員長退席、根本委員長代理着席〕
 いわゆるNPO法が一昨年十二月に施行されて以降、その法律の中の附則並びに附帯決議に、NPO法人に対する優遇税制は二年以内に検討し、そして三年以内に措置を講ずるというふうにされております。その検討期間の二年という期限が目前に、この十一月三十日までに迫っている、こういった状況でございます。このNPO法に関して、大臣は大変御見識も深いものというふうに了解をしておりますが、まず質問の冒頭、このNPO法に関することについて、私の見解を述べさせていただきたいと思います。
 まず、このNPO法施行以降の二年間で、いわゆるNPO法人の法人格の認証を受けたNPO法人は、きょう調べてまいりましたが、二千九百八十九になったということでございます。日本の国内の地域社会におきまして、障害者福祉、介護、これは介護保険対象外での分野。また医療、これは医業ではない医療の分野。また、学校、企業によって支えられてまいりましたスポーツにおきましても、地域スポーツクラブということで百四十四の団体が創設された。また、文化、芸術。また、商店街の活性化などの地域おこし、町づくり。環境問題、災害救援活動、人権擁護、平和推進。まさに多岐にわたるいろいろな分野におきまして、NPOと呼ばれる市民団体の活躍が目覚ましいわけでございます。
 また同時に、NPOと企業の関係というのも、以前とかなり激変をしております。昔は、企業は自分たちの本業ではない分野での活動について、まさにボランティアという意識で経済的な支援をする、NPOは企業から支援をされている、そういった関係だったと思いますが、最近では、企業の本業の企業活動を支援するNPOと、起業支援のNPOなどという産業支援型のNPOというのも創設され始めているという現象が見られるわけでございます。
 社会において最低限必要な基礎的なサービスは行政が責任を持つ、そして、行政では手が回らないような、言いかえれば、市民でしかできない、市民の多様な価値観を代弁するようなサービスはNPOが担う、こういった仕組みは、今の、また今後の国、地方自治体の財政状況を考えた場合、今後ますますNPOの仕組みの必要性が大きくなるだろう、私はそう考えるわけでございます。
 加えて、NPOがこのような社会において独自の役割を果たすということは、社会的課題への取り組みに対して、国民、市民一人一人が、傍観者ではない、その社会的課題に参加するんだといった意識を促進させる、そういった意味で大変大きな意義があるというふうに私は考えているわけでございます。
 また、国内だけではなくて国際社会に目を転じましても、近年の国際問題の中で、環境問題、難民問題、南北問題等々は一国で解決することができない、国際社会として取り組まなければいけない問題がふえてきているわけであります。こういった問題というのは、国ごとに利害が往々にして対立をしていて、なかなか政府間の話し合いでは解決できない場合が多い。このような場合、国としての利害を超えて活動するNPOの働きが大変重要な役割を果たしている。事実、国連などが行う国際会議ではNPOの参加というのは当たり前となっておりますし、国連ではNPOからの提言を受ける場が用意されておりますし、また、会議の中で個々のNPOに発言の機会が与えられているのが今の実態であります。アメリカ最大の環境NPOの全米野生生物連盟には四百万人もの会員が所属するなど、百万人台のオーダーの会員を擁するNPOは珍しくないのが今の世界の現状であります。
 また、日本の労働省の調査によると、NPOの現実、有給職員の所得というのは年収三百万円以下と大変厳しい状況で、かつ長時間労働が強いられているような事態でありますけれども、そういった厳しい労働環境の中でも、最近の新卒の学生や、私が前に所属をしておりました総合商社からも、会社をやめてそういったNPOに従事するといったケースも徐々にふえているのが実態であります。
 そういった今の現実の中で、日本でも、欧米諸国のように、NPOが行政、企業と並んで第三のセクターとして成長していけるような社会的な仕組みを整備していくことが急務であるというふうに私は考えております。
 その社会的な仕組みということで考えると、最優先すべきは、今はNPOに対する税制支援の確立である、私はそう考えておるわけでございます。NPOの先進国のアメリカでは、約六十五万団体のNPOが寄附金に関する税制優遇措置をもう受けている、こういった状況でございます。これは質問の前口上でありますが。
 この税制優遇措置につきまして、九月二十九日の参議院予算委員会におきまして宮澤大蔵大臣はこのように発言をされております。「事務当局に対して、来年の税制改正及び税務行政の問題としてこのNPOの寄附金減免税を実現に入ろうという指示をいたしました。」そういった御発言がございました。
 まさに、この検討期間も目前に迫り、明年度の税制改正の論議も今行っている時期だと思いますが、この御発言、その指示に対する現状はどのようになっているか、御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
宮澤喜一#17
○宮澤国務大臣 ただいま、NPOの現在並びに近い将来についての大変詳しい赤羽議員からの御見解が披瀝せられましたが、私も基本的に同様に存じておりまして、既に世界の先進国ではそれがかなりもう顕著になってまいりました。また、別な意味で世界的な活動がありまして、別の意味で注目されておるところでございますが、いずれにしても、これはこれからの新しい一つの、先ほど企業と行政と第三のとおっしゃいましたが、そういったような動きになることは間違いないと私も思っております。
 それで、先般来、この年末に議論されます税制改正につきまして、NPOに対する寄附金の問題をひとつ各省庁一緒になって十分に検討して、そして平成十三年度からは実施ができるようにいたしたい、するように準備せよということを申しまして、それは順調に準備が進んでおります。したがいまして、この行政は平成十三年度には実際に具体化していくことであると思っております。
 そこで、少し先走るようでございますけれども、もともとNPOは、公というものの関与なりあるいは縛りからできるだけ自由に活動をしたいという、それがNPOのエッセンスでございますが、ここで寄附金免税をするということになりますと、どういう基準で免税をするのか、いわゆる公益性といったようなこと、そういう基準であるとか、またその公益性が事実上その後も確保されておるかというようなことについての調査であるとか、免税ということになりますと、どうも、勢い国の関与というものが入ってこざるを得ない。
 それは常識的な範囲であればやむを得ないことですが、どうも、ひょっとすると、せっかく国から自由でありたいというNPOの活動に、かなり面倒な、うるさい注文をつけたり報告を求めたりすることになるのではないか。
 これはこの行政をするときに一番注意すべき点だと思っておりまして、そのことも含めまして、できるだけ簡素に、しかし国民の税金でございますから、公益ということ、あるいは一種のナショナルなレベルということも無視できない。そこを、行政の陥りやすい過剰介入と申しますか、そういう弊に陥らないようにやらなければいけないということを各省庁に注文をつけておる。しかし、この行政は必ず十三年度から行うことになるようにいたします。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#18
○赤羽委員 寄附金控除の優遇税制を平成十三年度からスタートする、こういった大蔵大臣の言明をいただいたのは大変喜ばしい、ありがたい御回答だったというふうに思います。
 確かにNPOというのは、本来であれば官からの、行政からの関与を受けない、さはさりながら、一方では税金の免税措置ということの中で、その辺は野方図にはできない、そのさじかげんというか、その辺の縛り方が難しいと思いますが、来年度の税制改正にぜひ間に合うように決着をつけたいという御答弁だというふうに思いますので、よろしくお取り扱いを願いたいと思うのでございます。
 ただ一点、私、この一点については非常に、私は神戸選出なものですから、阪神・淡路大震災のときに今でも忘れられないことが実はございまして、当時、避難所に災害救助法に基づいて毎日お弁当が支給されるのですね。二カ月ぐらい毎日毎日お弁当が出ていますと、食中毒なんかの心配がありますので、フライ物が毎日おかずで出るのです。そうすると、お年寄りが多いものですから、食べられないのですね。二カ月もするとぼちぼち神戸市内のお店も始まっているけれども、お店はお客さんがなかなか来ないので商売ができない。だから、災害救助費用は一食たしか八百円前後だったと思いますが、食品券というか食券みたいな券を配ったらどうか、こういった議論が実は神戸市内であったのです。
 これは災害救助法の縛りということなのでしょうけれども、結論としては、食券とか商品券で配ったら本当に食費に使われるかどうかはわからない。結局最後までお弁当で、あの運搬とかアレンジだけでも大変だったと思いますけれども、そういったことが続いて実現しなかった。
 これは、まさに税金を公平に使うとか税金の使い道はちゃんと掌握するといった観点からだと思いますけれども、そこまで詰めると、要するに、その感覚が官の常識だとするならば、このさじかげんというのは非常に見通しが暗いものになると思いますので、そういったお気持ちは多分ないと思いますが、ぜひ、NPO本来のあり方に御勘案をいただいて、前向きな決着を願いたいというふうに思っておるのです。
 それで、適格性の認定基準について、所轄の経済企画庁、考えておると思いますが、御答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →
池田実#19
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、NPOは、行政でも営利企業でもない第三のセクターとして、国民の多様化したニーズに効果的かつ機動的にこたえる仕組みとして、我が国経済社会において今後ますます重要な役割を果たすことが期待されております。
 経済企画庁としては、こうした団体の活動を促進していくために、特定非営利活動促進法に基づき認証された法人のうち、一定の要件を満たすものに対して、当該法人自体及び当該法人に対して寄附を行った者に対する税制上の優遇措置を講ずるよう、平成十三年度税制改正要望を大蔵省及び自治省に提出しているところであります。
 税制上の優遇措置は、憲法に定められた国民の納税の義務を免除するものである以上、私どもは、すべての特定非営利活動法人が対象になるのではなく、一定の要件を満たす特定非営利活動法人を適切に選ぶ必要があると考えております。例えば、相当の公益性と適切な業務運営の二つが担保される基準が必要と考えております。
 相当の公益性の担保につきましては、法人の活動、事業内容の公益性に着目した一定の基準、それから、収入面に着目して一般からの支持度合いをはかる基準が必要だと考えておりますし、適切な業務運営の担保に関しましては、特定の個人、法人、その他の団体の利益を目的として事業を行うことを排除する効果を持つ基準が必要と考えております。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#20
○赤羽委員 ちょっと今の御答弁で確認をしたいのですが、私は、公益性の評価というのは、本来、そのNPOを支援している市民の評価によるべきだ、本当に一生懸命やって公益性があるものだったらそれは具体的に支援を受ける、理想論はそうあるというふうに思います。
 その流れの中で、アメリカでは、パブリック・サポート・システム、こう呼ばれるシステムが採用されていると聞いておりますが、今経済企画庁が考えられている適格性の認定基準の中で、このアメリカのパブリック・サポート・システムと呼ばれる概念といったものが反映されているのかどうか、御質問をしたいと思います。
この発言だけを見る →
池田実#21
○池田政府参考人 先ほど申しました基準の中に、収入面に着目して一般からの支持度合いをはかる基準についてということを触れましたが、これは、国民生活審議会のこの六月に取りまとめられた中間報告にも述べられておりますように、「基準が明確で恣意性が働きにくいこと、多様な寄付者の多元的な価値観の存在を認めること、寄付者による法人の選択の仕組みが機能すること、寄付者の選択に資するために法人の経理の透明化が図られること等の利点」があり、適格NPO法人の認定基準の一つとして、我々は適切なものと考えておりますが、委員御指摘のようなアメリカのパブリック・サポート・テストもこうした考え方に基づくものであると考えておりまして、参考とすべきものと考えております。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#22
○赤羽委員 それで、認定機関についてどのようにお考えですか。市民団体からは第三者機関の要望が出ておると思いますが、それは理想的だと思いますが、現実的には、免税措置ということも考えれば、次善の策としてではあると思いますが、手続とか基準を明確化することによって、国税庁にそこの職務を任せるといったことも一つの考え方だと思いますが、経済企画庁としてはどう考えられているか。
この発言だけを見る →
池田実#23
○池田政府参考人 適格性の認定機関につきましては、第三者機関、税務当局の二つの考え方がありますが、第三者機関については、行財政改革の流れとの関係で問題があると思います。
 委員御指摘のとおり、明確な認定基準ができるならば、地域社会と一定の距離を保ち専門的な判断ができると考えられる税務当局が、通常の税務執行の一環として直接に執行に当たることが適切ではないかと考えております。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#24
○赤羽委員 わかりました。
 それで、先ほど、基準の中に「一定の」とかという文言がありましたが、この「一定の」に具体的な数値を入れていく作業の中で、現実にNPOをやっている現場の皆さんの声もよく聞いていただきたいということを強く要望したいと思います。
 寄附金控除だけではなくて、大臣の御発言ではないのですが、その他の優遇税制について、みなし寄附金控除制度とか、収益事業、八百万円を超える部分の公益法人等並みの課税税率についての見解を伺いたいのですが、特に、みなし寄附金控除制度については、NPOというのは、民間企業と違って利潤追求だけをしているわけではございません。利益が上がらない活動をしていくためにも、ある意味では、みなし寄附金控除制度というのは必要不可欠の優遇税制だと思いますが、この点についての御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
村田吉隆#25
○村田政務次官 みなし寄附金控除制度を適用したらいかがかということでございますけれども、NPO法人に対する税制上の優遇措置でございますが、NPO法人にとって本当に必要な措置は何であるか、あるいはどのような支援がそのNPOの活動にとって有効か、そういう観点から税務当局で今検討を進めているところであります。
 ところで、NPO法人の実態調査の結果を見ますと、NPO法人で法人税法上の収益事業を行っているものは全体の三割に満たない、そのうち八割弱が赤字法人である。だから、ほとんどのNPO法人が法人税を納税していないという状況にあるようでございます。
 黒字法人にあってもその所得金額は相当低くて、平均納税額も同様であるということを踏まえると、今おっしゃったような措置がNPO法人の活動を政策的に支援するために本当に必要かどうか、あるいは有効かどうかということについては、もう少し慎重に検討する必要がありはしないかというふうに思っております。
 いずれにしましても、十三年度の税制改正に向けた議論の中でこうした問題についても議論を進めていきたい、こういうふうに考えているわけであります。
    〔根本委員長代理退席、委員長着席〕
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#26
○赤羽委員 今のことですけれども、制度ができれば現状も変わってくる、こういう議論もあると思いますので、ぜひこの点につきましても、現場の声もパブリックコメントとして聞いていただいて、よりよい制度をつくっていただきたいというふうに思っております。
 きょうは運輸省からも実は来ていただいたのですが、時間がないので質問はいたしません。申しわけございません。
 自動車税制のグリーン化について運輸省は税制要求をされていると思います。これは、COP3の京都会議で日本が世界に向けた国際公約であると私は思いますし、その国際公約を果たす上で自動車税のグリーン化というのはぜひ実現をすることが大事だというふうに思っておりますので、その点、御答弁はいただきませんが、大蔵大臣、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。
 もしよければ最後に、時間が来ていますけれども。
この発言だけを見る →
縄野克彦#27
○縄野政府参考人 今御指摘の自動車の排出ガスの問題につきましては、地球環境の問題としても、それから地域の環境対策としても大きな問題であるというふうに認識をしておりまして、いろいろな交通システム全体の問題の対策も進めるとともに、今御指摘の自動車の税制のグリーン化ということで、関係省庁、環境庁、通産省とともに、環境に優しい自動車の負担を軽減する、そういう観点での税制をお願いしているところでございます。
 私どもとしては、ぜひこの趣旨を御理解いただきたいというふうに御要望の中で説明をしておるところでございます。
この発言だけを見る →
赤羽一嘉#28
○赤羽委員 どうもありがとうございました。終わります。
この発言だけを見る →
萩山教嚴#29
○萩山委員長 次に、小池百合子さん。
この発言だけを見る →
← 戻る