森喜朗の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○森内閣総理大臣 教育問題といいましょうか、教育に対する改革といいましょうか、これは何も今に始まったことではなくて、長い、多くの政治家も国民もみんな考えていたことだろうと思っています。
 ただ、私は、ちょうどいよいよ今世紀も終わって新しい世紀に入る、いろいろな改革を進めていかなきゃならないだろう。その中には国際化という視点もありますし、情報化という視点もあるし、当然高齢化、少子化ということもあるでしょうし、いろいろな角度から日本の教育を一遍よく振り返ってみて、二十一世紀をしっかりと支えていってくれる日本の子供たちをどういう教育の環境の中から育てていくことが大事かということを改めてみんなで考えてみよう、そういうことで、小渕前総理の提起でこの教育改革の国民会議への御審議をお願いした、こう思っております。そういうふうに承知をいたしております。
 戦後、確かに日本の経済をここまで大きく成長させてきた、日本の国民はやはりむしろ心をそこに置いていたと思うんです。確かに、それだけの十分な力を持つ、技術も持ち、経済も持つ国になった。しかし一方、静かに振り返ってみると、さまざまな問題がこの社会に露呈をしてきた。それを一つ一つ分析していくと、いろいろな要素はあるんでしょうけれども、やはり教育というところに結局落ちついてくる、たどり着いてくる。やはり人間というのは教育によって人間になっていくというのは、これは先人の言葉でもあるわけでありますけれども、そう考えてみると、今の社会のいろいろな現象というのは、恐らく日本のどの国民も、これでよかったんだろうか、これで本当に日本の教育はよかったんだろうか、そんな思いを、私はどの国民の皆さんもやはり心配をしておられるんだろうと思います。多くの成果を得てきたと思いますし、すばらしい教育の実績もあると私は思いますが、しかし、ごくわずかなことかもしれませんが、やはりまゆをひそめるようなことが、また心を寒々とさせるものがあることは事実だというふうに考えれば、そこの点についてやはり反省をしていく、そこの点について改革をしていくということが大事だというふうに思います。
 今、金子議員がおばあちゃんのお話をとられ、人間というもの、死というもの、そういうものを例としてお話しになったことが人間教育のすべてだろう、私はこう思っております。
 そういう意味で、そうしたところに視点を少し置いていくべきではないか。優秀な、すばらしい、学問を身につけていくことも大事だけれども、最も大事な人間としての良識をわきまえていく。これからの教育は、社会の中に生きていく一国民として当然持っておるべきような良識、そういうものをしっかりとやはり教えていく人間教育、全人教育ということにむしろ私どもは軸足を置くべきではないか、私どもはそのように考えて、今回の中間答申をいただいたわけでございます。
 これを、先ほど金子議員もおっしゃいましたように、多くの国民の皆さんにやはりよく見ていただいて、知っていただいて、そういう意味でこれから地方での公聴会なども考えておられるようでございまして、そしていよいよ最終答申、報告をまとめていただくようになろうかと思っております。政府といたしましても、今いただきました中間答申について早速対応でき得るように、大島文部大臣にはそのことをお願いいたしておるところでございます。
 本当に今大事な時期でありますから、これは与野党を超えてみんなで、日本の将来に対してみんなが思いを一つにして、どういう教育が日本の国の将来にとって大きな支えになっていくのかということをやはり真剣に考えていただく。そういう意味で、私は、次の国会にはそうした関連の法案をお願いして、そしてみんなで日本の教育を考えていくような、そういう国会にしていただきたいものだな、そういう思いで申し上げたわけであります。

発言情報

speech_id: 115005261X00120000928_009

発言者: 森喜朗

speaker_id: 27194

日付: 2000-09-28

院: 衆議院

会議名: 予算委員会