予算委員会

2000-09-28 衆議院 全251発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
本国会召集日(平成十二年九月二十一日)(木曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 原田昇左右君
   理事 甘利  明君 理事 金子 一義君
   理事 斉藤斗志二君 理事 中村正三郎君
   理事 原口 一博君 理事 遠藤 和良君
   理事 中井  洽君
      伊藤 公介君    伊吹 文明君
      石川 要三君    大原 一三君
      奥野 誠亮君    亀井 善之君
      久間 章生君    栗原 博久君
      小坂 憲次君    塩川正十郎君
      砂田 圭佑君    高鳥  修君
      中山 正暉君    丹羽 雄哉君
      葉梨 信行君    萩野 浩基君
      福田 康夫君    牧野 隆守君
      八代 英太君    岩國 哲人君
      生方 幸夫君    金子善次郎君
      木下  厚君    佐藤 観樹君
      城島 正光君    筒井 信隆君
      中田  宏君    野田 佳彦君
      日野 市朗君    平岡 秀夫君
      横路 孝弘君    吉田 公一君
      赤松 正雄君    桝屋 敬悟君
      鈴木 淑夫君    達増 拓也君
      木島日出夫君    志位 和夫君
      辻元 清美君    横光 克彦君
      山本 幸三君    井上 喜一君
平成十二年九月二十八日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 原田昇左右君
   理事 甘利  明君 理事 金子 一義君
   理事 斉藤斗志二君 理事 中村正三郎君
   理事 佐藤 観樹君 理事 原口 一博君
   理事 吉田 公一君 理事 遠藤 和良君
   理事 中井  洽君
      伊藤 公介君    伊吹 文明君
      石川 要三君    大原 一三君
      奥谷  通君    亀井 善之君
      久間 章生君    栗原 博久君
      小坂 憲次君    後藤田正純君
      桜田 義孝君    塩川正十郎君
      砂田 圭佑君    田中 和徳君
      高鳥  修君    中山 正暉君
      丹羽 雄哉君    萩野 浩基君
      福田 康夫君    牧野 隆守君
      八代 英太君    石井  一君
      岩國 哲人君    生方 幸夫君
      金子善次郎君    菅  直人君
      木下  厚君    城島 正光君
      筒井 信隆君    中田  宏君
      野田 佳彦君    日野 市朗君
      平岡 秀夫君    横路 孝弘君
      赤松 正雄君    桝屋 敬悟君
      鈴木 淑夫君    達増 拓也君
      小沢 和秋君    大幡 基夫君
      木島日出夫君    志位 和夫君
      辻元 清美君    横光 克彦君
      山本 幸三君    井上 喜一君
      西川太一郎君
    …………………………………
   内閣総理大臣       森  喜朗君
   法務大臣         保岡 興治君
   外務大臣         河野 洋平君
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   文部大臣
   国務大臣
   (科学技術庁長官)    大島 理森君
   厚生大臣         津島 雄二君
   農林水産大臣       谷  洋一君
   通商産業大臣       平沼 赳夫君
   運輸大臣
   国務大臣
   (北海道開発庁長官)   森田  一君
   郵政大臣         平林 鴻三君
   労働大臣         吉川 芳男君
   建設大臣
   国務大臣
   (国土庁長官)      扇  千景君
   自治大臣
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 西田  司君
   国務大臣
   (内閣官房長官)
   (沖縄開発庁長官)    中川 秀直君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 相沢 英之君
   国務大臣
   (総務庁長官)      続  訓弘君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      虎島 和夫君
   国務大臣
   (経済企画庁長官)    堺屋 太一君
   国務大臣
   (環境庁長官)      川口 順子君
   内閣官房副長官      安倍 晋三君
   総理府政務次官      中原  爽君
   金融再生政務次官     宮本 一三君
   北海道開発政務次官    橋本 聖子君
   防衛政務次官       仲村 正治君
   防衛政務次官       鈴木 正孝君
   経済企画政務次官     小野 晋也君
   科学技術政務次官     渡海紀三朗君
   環境政務次官       河合 正智君
   沖縄開発政務次官     白保 台一君
   国土政務次官       蓮実  進君
   外務政務次官       浅野 勝人君
   大蔵政務次官       村田 吉隆君
   文部政務次官       鈴木 恒夫君
   厚生政務次官       福島  豊君
   農林水産政務次官     石破  茂君
   通商産業政務次官     坂本 剛二君
   運輸政務次官       実川 幸夫君
   郵政政務次官       常田 享詳君
   建設政務次官       植竹 繁雄君
   自治政務次官       中谷  元君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    津野  修君
   政府参考人
   (厚生省老人保健福祉局長       
   )            大塚 義治君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
委員の異動
九月二十八日
 辞任         補欠選任
  亀井 善之君     奥谷  通君
  久間 章生君     桜田 義孝君
  木下  厚君     石井  一君
  平岡 秀夫君     菅  直人君
  志位 和夫君     小沢 和秋君
  井上 喜一君     西川太一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  奥谷  通君     田中 和徳君
  桜田 義孝君     後藤田正純君
  石井  一君     木下  厚君
  菅  直人君     平岡 秀夫君
  小沢 和秋君     大幡 基夫君
  西川太一郎君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  後藤田正純君     久間 章生君
  田中 和徳君     亀井 善之君
  大幡 基夫君     志位 和夫君
同日
 理事池田元久君及び海江田万里君同月十八日委員辞任につき、その補欠として佐藤観樹君及び吉田公一君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件

    午前十時開議
     ————◇—————
この発言だけを見る →
原田昇左右#1
○原田委員長 これより会議を開きます。
 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
原田昇左右#2
○原田委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に
      佐藤 観樹君 及び 吉田 公一君
を指名いたします。
     ————◇—————
この発言だけを見る →
原田昇左右#3
○原田委員長 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
原田昇左右#4
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
この発言だけを見る →
原田昇左右#5
○原田委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として厚生省老人保健福祉局長大塚義治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
原田昇左右#6
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
原田昇左右#7
○原田委員長 それでは、基本的質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。金子一義君。
この発言だけを見る →
金子一義#8
○金子(一)委員 自由民主党の金子一義でございます。
 総理は、今国会、二十世紀の最後の国会を二十一世紀の日本をつくる礎に位置づけて、重要な国会と考えておられます。どうぞ総理のお考えをこの委員会で、どんどん国民に理解をしていただくようにお述べいただくことを期待申し上げます。
 まず、その礎になります教育問題について、冒頭に御質問をさせていただきたいと思います。
 今度の教育改革国民会議分科会中間報告書でありますけれども、私これを何度も繰り返し読ませていただきました。すばらしい議論と、また、すばらしい提案が行われておると思っております。この中で、「教育という川の流れの、最初の水源の清冽な一滴となり得るのは、家庭教育である。」という曽野綾子さんが書かれましたここから始まりますこの文章、読んでいまして胸がわくわく私ですらしてくるのであります。国民の少しでも多くの皆様にこの報告書をこれから読んでいただきたい、そんな気持ちでいっぱいであります。
 一つだけ、おばあちゃんの話を御紹介させてください。八十四のおばあちゃんなんです。この方が、私は今元気で介護の必要もない、しかし、介護されるようになったら、その私の姿を孫たちに見せて、そして孫たちに老い、人の老いとは何か、そして家族とは何か教えたい、やがて私にも死のときが来る、そのとき、みずからの体で孫たちに教えたい、人の死とは何か、人の命とは何かを。こう言い切ったおばあちゃんというのは大変幸せな方だと思うんです。
 しかし、こういうお年寄りを含めまして、国民みんなが青少年の教育を大変に心配をされている。政治は決して情緒に流されてはいけないと私自身戒めつつ、教育は押しつけではいけないと私自身自問自答しつつ、あえて申し上げます。人の命の大切さ、そして家族のきずなの大事さ、こういう理念というものを教育基本法上に取り上げてもらうのに何のためらいがあるんでしょうか。
 どうぞ、来国会というのは教育国会として、礎として位置づけられております森総理のこの教育問題についてのお考えを冒頭にお伺いさせてください。
この発言だけを見る →
森喜朗#9
○森内閣総理大臣 教育問題といいましょうか、教育に対する改革といいましょうか、これは何も今に始まったことではなくて、長い、多くの政治家も国民もみんな考えていたことだろうと思っています。
 ただ、私は、ちょうどいよいよ今世紀も終わって新しい世紀に入る、いろいろな改革を進めていかなきゃならないだろう。その中には国際化という視点もありますし、情報化という視点もあるし、当然高齢化、少子化ということもあるでしょうし、いろいろな角度から日本の教育を一遍よく振り返ってみて、二十一世紀をしっかりと支えていってくれる日本の子供たちをどういう教育の環境の中から育てていくことが大事かということを改めてみんなで考えてみよう、そういうことで、小渕前総理の提起でこの教育改革の国民会議への御審議をお願いした、こう思っております。そういうふうに承知をいたしております。
 戦後、確かに日本の経済をここまで大きく成長させてきた、日本の国民はやはりむしろ心をそこに置いていたと思うんです。確かに、それだけの十分な力を持つ、技術も持ち、経済も持つ国になった。しかし一方、静かに振り返ってみると、さまざまな問題がこの社会に露呈をしてきた。それを一つ一つ分析していくと、いろいろな要素はあるんでしょうけれども、やはり教育というところに結局落ちついてくる、たどり着いてくる。やはり人間というのは教育によって人間になっていくというのは、これは先人の言葉でもあるわけでありますけれども、そう考えてみると、今の社会のいろいろな現象というのは、恐らく日本のどの国民も、これでよかったんだろうか、これで本当に日本の教育はよかったんだろうか、そんな思いを、私はどの国民の皆さんもやはり心配をしておられるんだろうと思います。多くの成果を得てきたと思いますし、すばらしい教育の実績もあると私は思いますが、しかし、ごくわずかなことかもしれませんが、やはりまゆをひそめるようなことが、また心を寒々とさせるものがあることは事実だというふうに考えれば、そこの点についてやはり反省をしていく、そこの点について改革をしていくということが大事だというふうに思います。
 今、金子議員がおばあちゃんのお話をとられ、人間というもの、死というもの、そういうものを例としてお話しになったことが人間教育のすべてだろう、私はこう思っております。
 そういう意味で、そうしたところに視点を少し置いていくべきではないか。優秀な、すばらしい、学問を身につけていくことも大事だけれども、最も大事な人間としての良識をわきまえていく。これからの教育は、社会の中に生きていく一国民として当然持っておるべきような良識、そういうものをしっかりとやはり教えていく人間教育、全人教育ということにむしろ私どもは軸足を置くべきではないか、私どもはそのように考えて、今回の中間答申をいただいたわけでございます。
 これを、先ほど金子議員もおっしゃいましたように、多くの国民の皆さんにやはりよく見ていただいて、知っていただいて、そういう意味でこれから地方での公聴会なども考えておられるようでございまして、そしていよいよ最終答申、報告をまとめていただくようになろうかと思っております。政府といたしましても、今いただきました中間答申について早速対応でき得るように、大島文部大臣にはそのことをお願いいたしておるところでございます。
 本当に今大事な時期でありますから、これは与野党を超えてみんなで、日本の将来に対してみんなが思いを一つにして、どういう教育が日本の国の将来にとって大きな支えになっていくのかということをやはり真剣に考えていただく。そういう意味で、私は、次の国会にはそうした関連の法案をお願いして、そしてみんなで日本の教育を考えていくような、そういう国会にしていただきたいものだな、そういう思いで申し上げたわけであります。
この発言だけを見る →
金子一義#10
○金子(一)委員 総理のそういう御決意そのものがまた国民の関心を呼んでいただく、そして国民にいろいろな議論を出していただく、その過程につながってまいると思っておりましたので、どうぞ、今おっしゃられた御意見を踏まえながら、どんどん国民の多くの方々を巻き込むような議論をしていただくようにお願いを申し上げる次第であります。
 ちょっと個別になります。シドニー・オリンピックで選手が大活躍をされていまして、これは文部大臣、大島大臣にお願いしたいのでありますけれども、女子マラソンで高橋尚子選手が優勝されましたけれども、高地トレーニングというのをやっているのですよ。コロラド、アメリカ、あそこまで行って、二千メーター級でやっている。陸上だけかと思ったら、水泳選手、海に潜るんじゃないのですね。高地に行って水泳もやっていて、好結果を得ている。これはやはり、海外へみんな行っちゃっているのですけれども、国内でもそういう高地トレーニングセンターというのをつくったらどうかという議論が随分今出てきております。
 地元の場所で恐縮なんでありますけれども、御岳山という、これは二千メートルの高さなんですけれども、今、大学の先生、専門家、これを含めまして、本当にその効果があるかどうかというのを調査をやってもらっているのでございますけれども、総理のお地元に白山がある、大臣のお地元に八幡平がある、いろいろありますけれども、ぜひ、どこというのは別としましても、これを進めていただくこと、それがオリンピックで大活躍をした選手へのプレゼントになると思っております。大臣に。
この発言だけを見る →
大島理森#11
○大島国務大臣 金子委員お話がございましたように、高地トレーニングというのは大変今重要なポイントだと思っておりまして、高橋選手は確かにボルダーという三千五百メートルのところで訓練、トレーニングをされました。あるいは市橋さん、女子マラソンの十五位をとりましたが、サンモリッツでやられた、これは約三千メートル。今お話しされた水泳でございますが、アリゾナ、二千百メートル。そういう高地トレーニングについてのさまざまなトレーニングの成果があちこちに出ております。我が国としても、いわゆるナショナルトレーニングセンター、この整備について本格的に検討に入らなければならない、こう思っております。
 したがいまして、来年に私ども予算要求をいたしまして、まず、どういう国立のトレーニングセンターが必要かという議論を始めたい。そういう中で、高地トレーニングセンターの必要性、あるいはまた平地でのトレーニングセンターの必要性、そういうさまざまな議論をしながら進めてまいりたい、こんな思いでございます。
 いずれにしても、金子委員御指摘のように、今、多くの国民に、すべての国民に感動を与えたあのオリンピック、やはりそこにおいては科学的なトレーニングのあり方というものも真剣に考えていかなければならない。御指摘のようなことも踏まえて来年から本格的な調査に入ってまいりたい、こう思っております。
この発言だけを見る →
金子一義#12
○金子(一)委員 ぜひ本格的に進めていただきたいと重ねてお願いいたします。
 さて、経済の現状について総理にお伺い申し上げます。
 もう既におっしゃっておられますように、明るさが見えてきた、本当にいい状況が少しずつやってきた。ただ、御指摘になられましたように、業種間の格差といいますか、業種間によって違い、ばらつきが出てきている。都会と地方というこの地域間のバランスも出てきている。こういう問題をどういうふうに我々考えていくのかというのが、今のもう一つのポイントになってきているのだと思います。
 総理のお地元、地元ばかりで恐縮でありますけれども、白山を挟んで私と隣同士でありますけれども、産業といいますと、温泉を中心とする観光、それから、私のところは家具、木工、総理のところは九谷焼といったような、それから高冷地蔬菜もそうでありますね。ただ、いずれも、厳しいだけじゃなくて、海外からも家具がどんどん安いのが入ってくる、野菜すらどんどん輸入されてきてしまう。しかし、企業というのは、こういう厳しいときというのは物すごく強いものだな、物すごく対応が早い、これも感心していることでもあるのです。
 家具というのは、今まで、つくったものを売るのだったのですけれども、今何をやっているかというと、置いてもらう家の間取り、色調、そういうものを事前に送ってもらってコンピューターに入れて、そしてそれに合わせて設計をして製造するという、もうITを先取りしちゃっています。温泉もそうなんです。お客は宿泊が少ない、伸びてこないならば、昼間、これまでと違う客層に来てもらって、ゆっくりおふろに入ってもらった上で少々豪華な食事をしてもらう、それでやっていけるような経営体質にどんどん変えていこう。大変な苦労、工夫をされておられまして、むしろ、厳しい厳しいと言ったってしようがない、どうやって生き延びていくかだ、これが昨今の動きではあると思っておるのです。そういう努力をする人たちに何とか報いていきたい、そのためにも経済をきちっと回復させる、それが我々の役割である。
 ただ同時に、我々これから考えていかなければいけないのは、一方で、全体を支えるだけではやはり済まない、どんどん我が国の将来を引っ張ってくれるような分野、地域、産業、そういうところもどんどん伸ばしていくという、両方に目を配って、両方の芽を育てていくということが一方で大事だという難しさを迎えているのだと思います。
 総理もおっしゃっておられます。我が国経済は古い殻を破って新しい構造に転換している真っ最中だと。そういうものを踏まえまして、どうぞ、当面の経済運営、財政運営についてのお考えをお話しいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
森喜朗#13
○森内閣総理大臣 詳細、経済企画庁長官からでもまた補足をしていただけたらと思いますが、今金子議員のお話を承りながら、確かに、これまでのさまざまな努力で緩やかな改善をしておりますことは、御承知のとおりでございます。
 しかし、今お話がございましたように、雇用情勢がいまだ厳しいというのは、そういう労働のミスマッチというものがやはりあるんだろうと思います。環境あるいは介護、そしてまたIT関連、そうしたものの人の需要というのはかなり多くなってきているわけですけれども、なかなかそれらに対する技術の習得が間に合っていないという面が、雇用の問題としてまだまだ厳しさが残っているんだろうと思います。
 それからもう一つは、やはり倒産が多いということ。なかなか今の時代に乗っていけないといいましょうか、ある種のあきらめみたいなものもあるんだろうと思います。そういうことが企業意欲を、他にもいろいろな理由があるんだろうと思いますが、企業意欲が喪失していることもやはりあるんだろうと思いますね。ですから、そういうところの穴をどう埋めていくかということがここ一番大事なことだろうと思うのです。
 それからもう一つは、今これも金子さんおっしゃいましたように、地域的な差がかなりございます。経企庁はウオッチングというものを設けて、それぞれの地域の景況感をいろいろ把握しております。やはり今申し上げましたように、今の時代に乗っていけるような企業、全くそういう時代に乗り合わせができないような企業、地域によってかなりばらつきがございましょう。
 それから、今例えば温泉のお話がございましたように、いろいろな工夫をしながら営業努力というものを皆さんがそれぞれの分野でなさっておられます。しかし、何といっても、全体的に景気がよくなったねという実感が国民の中に出てこなければならないだろう。それはやはり消費という問題なんだろうと思います。
 ですから、国民の皆さんには、大変御無礼な言い方かもしれませんが、よく言われるように預貯金というのはかなりあるわけですね。それがなぜ流れていかないのかということは、これもさまざまな原因があるのだろうと思いますけれども、そういう、地域全体に漏れなく、ばらつきがないようにして全体的な景気を浮揚させていくには、これは即効性があるものはやはり公共事業だろう、そう思うのです。
 ですから、そういう意味では、公共事業も十分に見きわめながら、効率よく、これも公共事業についていろいろな意見はあるけれども、地域によってはそのことにウエートを置いていかなければならぬところは、かなり私は北海道を初めあると思うんですね。ですから、今回の新たな補正予算の編成に当たりまして、そういうところをきめ細かく、今経企庁の方で検討していただいておりますので、改めて関係閣僚ともよく御相談を申し上げて、そしてまた各省庁のいろいろな要望も承りながら、従来のように、補正があるから、さあ、今までやり残したことをやろうよというような安易な公共事業等であってはいけないというふうに私は思います。ですから、そういう意味では、本当に実効性があって国家国民にとって大事なところ、その地域にとっても大事なところということを十分に精査する必要があるだろう、そう思っています。
 そして同時に、お金を投資して社会的なインフラを整備していくことが将来の日本の新しい道につながっていくことと、そして新しい産業がさらに大きく生まれ育っていくような、そういう基礎的なものになるようにすることも今回の予算措置では大事なのではないか。そういう意味で、四分野を中心にした新しい日本新生プランというものに乗って進めていきたい、このように考えているわけであります。
この発言だけを見る →
金子一義#14
○金子(一)委員 そういう中で、資金面という意味で、中小企業の方々が相当苦労されておられる。中小企業の方々、担保がない、特に土地担保がないと借りられないよ、これは今までと全然違っちゃっているよ、こういうのが随分聞こえるんです。
 ただ、一方、中小の金融機関の皆様方からは、やはり、金融検査マニュアルにしっかり準拠して、そして運営していこうとすれば、もとの担保、特に土地といったようなところに戻っていかざるを得ないんだよねと。確かに、銀行全体、金融機関全体で見ますと、日銀金融統計でありますけれども、この五年間で三十兆円、中小企業向け金融が落ちているのが今の現状だと思っているんです。
 相沢金融再生委員長、一方で経済を刺激しながら、金融という社会で見ると、特に中小金融でありますけれども金融が縮小するという、相反するベクトルが今両方で起こっちゃっているというような見方がかなり多いのであります。そうはいいましても、金融検査というものは、やはり地域の実情にきちっと合った状況というものをつくって、合ったものにやっていただきたいと思いますけれども、同時にやはり、回り道のようではありますけれども、そういう中小金融機関の皆さんに経営体質を強化してもらう、資本増強対策の必要があればやっていただく。
 前国会では、こういう中小金融機関、信用金庫、信用組合は資本増強がちょっとやりにくかったのでありますけれども、法律改正をいたしましたよね。そして、よりやりやすくするようにさせていただいたのでありますけれども、やはりこういうものを使いまして中小金融機関の経営体質を強化してもらうということが、回り道であっても中小企業事業者への円滑な資金供給を進める上で早道になってくるんだろうと思っているのでありますけれども、今後の金融庁の、この中小企業金融の問題と、そして将来これをどういうふうに進めていくかという御方針、あわせてお伺いをいたします。
この発言だけを見る →
相沢英之#15
○相沢国務大臣 お答えいたします。
 私も、いろいろ地元の中小企業の方々からお話を聞くにつけても、貸し渋りは解消しているという金融機関側の説明に対して、いや実際はそういうことじゃない、なかなか銀行は金を貸してくれない、まず担保がないからだめだと。それから、金融マニュアルのあれが厳しく適用されるようになって、特に信用組合等においてもそういう問題があるということを耳にいたします。
 しかし、今お話がございましたように、例えば信用金庫や信用組合、いわゆる協同組織金融機関につきましては、あなたが大蔵委員長の当時に金融二法の改正を行って、資本増強が行えるようになりました。でありますから、そういう信用金庫、信用組合等に対しましても、貸し出しに影響があるような状態にあれば、当然において資本増強についても考慮していかなければならぬというふうに考えております。
 それから、資本増強につきましての中小企業に対する貸し出しも、御案内のように、十二年三月末の実績で対前年度四兆二千億でございましたが増加もしておりますし、それからまた、中小企業関係の政府関係機関の融資についてもいろいろと拡充措置を講じているということでありますから、私は相当な程度改善しつつあるというふうには思っております。
 ただし、おっしゃるように、まだまだ、これで十分であるかといえば、いろいろ御注文もあるし、また実情に即した対応も必要だと思っておりますので、その点については十分に考えていくようにしていかなきゃならない。
 それからもう一点、これは中小企業庁の関係でありますけれども、例の融資に関する特別保証制度、これは来年の三月までということになっておりますけれども、その期限が切れる後の措置についても、今、一般保証枠の拡大等々、中小企業庁においてその検討が行われておるし、私もその成果に期待をしていきたい。いずれ法律改正の形でもって国会において御審議をお願いすることになる、このように考えております。
この発言だけを見る →
金子一義#16
○金子(一)委員 信用保証枠について平沼大臣に、通産大臣にお伺いしようと思ったのでございますけれども、今ちょっとお答えがありましたものですから、申しわけございません、割愛をさせていただきまして、財政構造改革の問題に触れさせていただきたいと思うんです。
 総理がこの問題、本会議の演説でお話をされています。準備は今から始めなくてはいけない、そして、まず財政の効率化、質的改善を進めると述べておられまして、今度の補正、そして来年度の通常予算、多分、私、非常に大きく踏み込まれたと思っているんです。どこか野党の本会議の演説の中で、言葉だけとおっしゃっていましたけれども、相当実質的に大きくかじを切り始められたなという実は印象を持ってこれを受けとめているんです。
 一方で、景気回復をより確かなものにした上ではありますけれども、税制、社会福祉、国と地方のあり方といったようなものを視野に入れて取り組んでいきたい。このことは、宮澤大蔵大臣もこれまでの国会で述べておられまして、しかしね、膨大な作業量になるな、時間のかかるテーマでもあるなとおっしゃっておられましたが。
 今度、経済財政諮問会議というのが来年から発足されると伺っておるのでありますけれども、こういう大きなテーマというものをここの場で御議論を始めていただくということはどうなんだろうか、何とかそういうことを検討いただけないんだろうか。
 なぜか。一つだけ申し上げます。経済財政改革とか財政再建といいますと、大蔵省の諸君は直線的に進みます。鋭角的なんです。一直線に行ってしまうんです。コンコルドみたいなものですね、びゃっと行ってしまう。例えば歳出の一割カットとか、歳出を抑えてしまう。それから、何年か後に目標を定めて、それに向けて、つまり出口をふさいでしまう。こういうやり方をこれまでとってこられたのだと思うのですよ。このことというのはうまくいかなかった。何でうまくいかなかったとつらつら考えてみますと、財政再建のための財政再建になってしまっているんです。
 それでは、これから、総理がおっしゃられたように、税制とか社会福祉とか国と地方の関係といったものを考える上では、今までのやり方、大蔵省が悪いと言っているのではないのです。彼らはまじめだと言っているのですけれども、これだけではやはりなかなか国民の理解というのが得られないのかもしらぬ。
 私は、やはりIT、これから五年後にすばらしいIT社会をつくるね、総理の言われているIT社会、これが実現すると、すばらしいこういう世の中になりますねと。学校、教育、学級編制も少人数学級ができて教育環境がよくなります、少しお金がかかるかもしれません。福祉、年金も、これだけは絶対に確保いたしますよ、しかし少し御負担を願うかもしれません。何よりもそれよりも、七十になっても八十になったって働ける場所、これを提供いたしますよ。お宅にいるお年寄りは、かかりつけの医者とインターネットで結ばれて、そして、いざというときには診断を得られますよ。そういう、いわば明るいイメージの社会というものを、だからそのためには財政再建というのは必要なんですよ、財政構造改革は必要なんですよという国民的な理解を求めていって初めて成り立ち得る。
 こういう視点というのは、こういう長期の問題でありますし、経済諮問会議というものを通じてやっていただくというのが一番望ましいのではないかと思うのでありますけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
森喜朗#17
○森内閣総理大臣 今、コンコルドとおっしゃいましたけれども、私も国会へ出ましてから三十年を超えておりますので、長い間、与党という立場の中にあっても、行政の皆さんといろいろな議論をしてきました。コンコルドという言い方がいいのかどうかわかりませんが、基本的には、やはり役所というのは単年度主義ということじゃないでしょうか。今は、単年度で物を一つ一つきちっきちっと数字を出していくということが、むしろその数字を出すためにかなり制御的なことが行われているということになろうと思うんです。
 いろいろな過去のそういう経験も自分なりに考えながら、今度改めて中央省庁が発足するわけでありますが、その中央省庁の最大の大きな意義づけはいわゆる経済財政諮問会議だろう、そういうふうに思います。
 この経済財政諮問会議は、金子議員よく御承知のとおり、経済運営に関する事項、財政運営の基本その他経済財政政策に関する重要事項について、有識者の意見を十分に反映させながら、内閣総理大臣としての指導性を十分に発揮するということを目的に内閣府に設置するということになりますので、今お話がありましたようなことなどを十分参考にして議論をしていくことになるんだろう、そう思っております。
 したがいまして、当面これから日本の財政構造について改革していかなきゃならぬし、このことについて避けることはできないわけであります。しかし、私の姿勢は、今金子議員からの一つの御判断をいただいたような感じが、非常に評価をいただいたことはありますが、私としては、やはり景気をしっかりしていくということが、財政を改革し、財政を改善していくには、何といっても税収ということをやはり一番考えなければならぬわけでありますから、そういう意味で、日本の経済がまずは本格的な軌道に乗るということに引き続き大きなウエートを置くということは、基本的には私は変わっておりませんし、そういう考え方でこの補正予算にも取り組んでいきたい、そういうふうに思っています。
 そして、先ほど議員からも御指摘がございました、その上で財政再建にどういう道筋でたどっていくかということはまた改めて、今お話をいただきましたように、そうした有識者やいろいろな方々の御意見をいただきながら、また日本の行政をしっかりと担当してきた役所の皆さんの意見も十分聞くことも当然のことであろうと思いますが、政府や民間一体になって、日本の財政改革が本当にこれから国民の皆さんに理解が得られるような、そういう透明性を持って進めていかれるように最大限の努力をしていきたい、こんなふうに考えております。
この発言だけを見る →
金子一義#18
○金子(一)委員 私も、どんな状況であっても、財政構造改革とか財政再建、こういうものを踏み出すときには、絶対的な、マクロ経済的な支援というものが必要であるということはもとより大事なことであると思っているのです。
 ただ、アメリカンドリームという言葉があります。親の世代たちよりは子供の世代の方がより豊かだ、そして孫の世代がより豊かだ、このことは決して我が国にとっても無縁ではなくなってきたのかもしれない。そのことを実現していくのが私たちの責任でもある。そういう意味で、議論をなるべく早くスタートしていって、そういう大きな絵をかいていただきたい、我々もいきたい。そういう思いでこういう——今、長期の問題を議論する場所がなかなかないのです。財政諮問会議というのも、御指摘がありましたような単年度の考え方でいかれるということでありますので、政治は政治として、一方でこういう長期の問題というものを検討する場として御活用、御検討をさらにいただきたいと思っております。
 IT問題について、総理はいろいろおっしゃっておられたのであります。五年後にだれでもが手に触れられるというIT社会、これを具体的に翻訳いたしまして、堺屋長官、これが実現されますと我々は、うちの中では何が変わるのですか、外へ、社会に出ると何か変わるのですか。まだ我々見えないのですけれども、ぱっと桜が咲くような話をちょっとやってください。
この発言だけを見る →
堺屋太一#19
○堺屋国務大臣 IT社会の未来についてはいろいろと議論されておりますけれども、委員御指摘のように、これは世の中全体にかかわる問題でして、大きな変化が起こると思います。その一番のあれは、我々が目指します日本型IT社会のまず第一として考えるべきことは、個としての自立した個人がデジタル情報で結ばれることによって好みの縁でつながる世の中、いわば好縁社会というようなものが誕生するんじゃないか、これが非常に重要なポイントだと思っております。
 日本は、かつて大家族の血縁社会あるいは村や町ごとのまとまった地縁社会でございました。ところが、戦後、それが崩れまして、高度成長の中でみんな大都会へ出てきて、職場のえにし、職業のえにしでつながる職縁社会になったわけです。高度成長はしたのでございますが、今、終身雇用制が崩れ、労働力の流動化が言われ、職業がどんどん変わる、産業も変われば職場も変わると言われております。そういった中で、多様な知恵の社会を迎えるのに、職場に結びついた社会だけではなくして、本当に人々が好きこのみ、そういったことで楽しく結びついて、そして安全に生きられる、そんな社会が出てくるんじゃないかと思っています。
 そのあらわれとして、既に若い人たちの間では職縁社会、職場人間、会社人間というのを拒否するようなフリーター志向というのがあらわれていますし、一方ではテーマコミュニティーというようなものが生まれてまいりまして、退職した後の人々も楽しみかつ働けるという世の中が生まれてきております。
 こういった日本型デジタル社会、情報で好みでつながる社会ができる、これが重要でございまして、それだけに日本では、全国民がデジタル情報につながっている、そんな社会を一日も早くつくらなければならないのではないかと思っています。
 産業経済的に見ますと、IT革命が進行いたしましたら、個人や組織の活動が情報技術上の制約を外れまして自由に飛躍できる、そういう意味で経済社会のさまざまな面でのダイナミズムと創造性が高まってくるだろうと考えています。そのことが、生産性を向上し新しいビジネスを生む。人間の、国民の生活を便利にし楽しくしていくというような、楽しさと便利さが増進するということも期待できると思います。
 また、企業の経営の面で見ますと、ネットワークの取引でありますとか、企業経営の効率化、生産性の飛躍的な向上といったものがもたらされまして、消費生活にも利便と選択の幅が広がるというようなことが起こってくると思います。
 ITとは、今までのパソコン技術などと違って人と人とをつなぐネットワークでございますので、これをより安くより速くより美しいネットを実現することで、すべての国民がITを基礎とした活用能力を身につけて、多様な魅力的なコンテンツを充実させていく。光ファイバーでつながった世界というハード、それからみんなが使えるというソフト、そして便利で楽しいコンテンツ、情報の中身、この三つを同時的につくり上げていくことで、五年くらいの間に、人々が好みのえにしでつながって、職場を離れても年をとっても、安心できる、便利で楽しく生きられるような社会ができ上がるんじゃないかと思っております。
この発言だけを見る →
金子一義#20
○金子(一)委員 ありがとうございました。
 ただ、まだ三分咲きぐらいなイメージで、これから、これをさらに進めていくために、また政府としてもどうやって国民に説明していくのか、御努力をいただければと思います。
 いろいろ御質問、大臣にもお願いをしておりましたけれども、時間も参りましたので最後の質問とさせていただきます。
 自治大臣にお願いしたいのです。
 公設秘書の給与問題。前民主党の山本譲司君の事件をきっかけにいたしまして、この公設秘書給与のあり方、与野党を通じて検討をされるべきであると思っておりますし、その動きもようやく出てまいりました。
 そういう中で、昭和四十八年から平成十年まで共産党参議院議員の公設秘書を務められました兵本達吉という方が、公設秘書給与の扱いに関して、日本共産党及び同党代表者ほか数名を、政治資金規正法違反の刑事責任を問うべきとして東京地検に告訴いたしまして、今年七月、受理をされました。
 告発状によりますと、日本共産党は、長年にわたり、同党所属の衆参両議院議員の公設秘書から、両院より支給される公設秘書給与の約半額を強制的に徴収している。その仕組みは、両院から支払われる給料は、まず共産党議員団名義の預金口座に一たん振り込まれまして、その後、公設秘書本人に対しては、約半額を天引きの上、党から支払われる。これが仕組みだそうであります。同人の場合も、過去十年間で、参議院からの支給額約一億円に対しまして、実際の党からの支給は五千三百六十万円にすぎなかったと記しております。
 この告発状によりますと、兵本さんは、日本共産党より、党に寄附する意思がありますかという確認を求められたことはない。また、それに対して異議を申し立てたならば、直ちに解雇されることは確実であった状況だ。つまり、本人の同意もなく、半ば強制的に給与を天引きされたとこの告発状の中で申し立てておられます。
 この共産党の給与天引き問題というのは、昨年、確かに一部マスコミで取り上げられました。これを機会に、日本共産党は、秘書給与の徴収分を個人寄附金として政治資金収支報告書に記載をするようになりました。これだと思うんですけれども、平成十一年度の日本共産党の政治資金報告書では、個人寄附金が約十二億三千六百万円と、前の年に比べて倍増しておりますが、これもそういう処理をとったためであろうと思われております。
 そこで、自治大臣、寄附のあっせん者が個人に対して半ば強制的に当たるような方法によって寄附のあっせん行為を行ったということであるならば、政治資金規正法上どのように扱われるかをお伺いさせてください。
この発言だけを見る →
西
西田司#21
○西田国務大臣 お答えをいたします。
 政治資金規正法第二十二条の七では、第一項において、「何人も、政治活動に関する寄附に係る寄附のあつせんをする場合において、相手方に対し業務、雇用その他の関係又は組織の影響力を利用して威迫する等不当にその意思を拘束するような方法で、当該寄附のあつせんに係る行為をしてはならない。」とされておるわけであります。また、同条第二項においては、「政治活動に関する寄附に係る寄附のあつせんをする者は、いかなる方法をもつてするを問わず、寄附をしようとする者の意思に反して、その者の賃金、工賃、下請代金その他性質上これらに類するものからの控除による方法で、当該寄附を集めてはならない。」とされているところであります。
 そして、これらの規定に違反した場合については、第二十六条の四第一号、第二十六条の五第一号にそれぞれ罰則が設けられているところであります。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
金子一義#22
○金子(一)委員 条文の一つ一つが御回答であったと思っておりまして、公設秘書の給与、これは税金で賄われているわけですから、組織的に公設秘書から献金をやらせるやり方というのは、税金をいわば分け取りするという行為そのものと言わざるを得ないのですよね。
 日本共産党は、政党助成金というのは国民の税金を分け取りする憲法違反と批判をいたしておりますけれども、まさにこの今おやりになっている行為というのはその行為そのものだと我々は思っておりまして、ちなみに、この兵本さんという方は、ことしの春にある月刊誌に手記を載せまして、この手記の記事の中で、自分は四十年近く在籍した共産党から密告者として査問されたと。そして、その査問というのはどういう意味か。同氏によりますと、昔ながらの暗黒裁判を受けた、その上で除名をされたと語られております。
 そういう経緯がありますので、我々はさらにこれは議論をさせていただきたいと思っております。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
原田昇左右#23
○原田委員長 これにて金子君の質疑は終了いたしました。
 次に、赤松正雄君。
この発言だけを見る →
赤松正雄#24
○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。
 私は、IT革命の本質という問題と、それから日米関係の成熟化などといった問題、二兎を追う質問をしたいと思っております。
 まず最初に、森内閣は、国民運動としてのIT革命という、さきの総理の所信表明でも大変に熱のこもったお話があったわけですけれども、この国民運動としてのIT革命を掲げられた森内閣に対して、きょうお集まりの全大臣に最初に質問をしたいと思うのですが、大変恐縮ですけれども、お手を挙げていただくということで質問させていただきたいと思います。
 いわゆる個人のホームページを皆さんで持っておられる方は手を挙げていただきたいと思うのですが、官庁のホームページじゃなくて、個人、政治家としてのホームページを持っておられると。
 私、実は調べましたら、六人の方が持っておられて、あとはお持ちでない。宮澤大蔵大臣のは拝見しましたけれども、大臣、手を挙げられなかったですね。
 総理はお持ちじゃないということですね。これは、総理御自身のやはりIT革命に対する取り組み姿勢という意味でも、私はぜひお持ちになるべきだというふうに思います。
 そこで、多分これは、今聞きますと、官邸にあるというふうにおっしゃると思うのですけれども、実はその官邸の情報公開度といいますか、これも、私に言わせると余り十分ではないというふうに思います。
 一例を挙げます。これが後の日米関係の成熟化ということに絡んでくるのですけれども、実は総理、九月二十二日に、来日中のアメリカの国防長官コーエンさんとお会いになられた。そのときの様子が実はある新聞の夕刊に、その日の朝お会いになられたことが出ている。それは、在日米軍が日本の軍事大国化を防ぐ役割を果たしているという、いわゆる瓶のふた論というものを総理が認められたと。「在日米軍、周辺諸国の不安抑える」、こういう見出しで、あわせて同時に、瓶のふた論首相認める、こういうふうな見出しでありました。
 私は、これは何らかの勘違いというか、総理は当然反論されると思います。実は私、ここで言いたいのは、総理が反論をなさる、どこかの機会をつかまえて反論される、こう思っていたんですが、その反論がない。ずっといろいろなものを探してみましたけれども、ない。ようやく、九月二十五日の外務省のホームページで、記者の質問に答える形で川島事務次官がお答えになっている。総理自身の声ではなくて、外務次官の、外務省の受けとめ方として答えられている、こういうことでございます。
 このことは後でまた聞きますから。このことについては実は私がきょうここで初めて言おうと思ったんですが、きのうの参議院本会議で野党の方が質問なさっているので、総理の御答弁も、未定稿でありますけれども、拝見しました。後でそれについては触れます。
 私は、ここで冒頭に総理にお聞きしたいのは、先ほど堺屋経済企画庁長官の方から、将来像、この五年間かけてソフトとハードとコンテンツというお話がありました。
 私は、このIT革命の本質というのは、いろいろな言い方がなされると思いますけれども、やはり一番大事なポイントは、いわゆる技術の革命という側面ではなくて、もちろんそれも大事なんですけれども、情報の主権の革命だというふうに思います。つまり、市場経済社会でいえば、消費者がメーカーと直結する、つくった人、経営者と消費者が直結するということの変化が大変大きい。いわゆる中間層、ミドルの大きな変化ということも今言われておりますけれども、それを政治の世界に当てはめると、今度は、有権者と政治家と直結するという時代が来るというのが、私はIT革命の本質だろうというふうに思うのです。
 こういうIT革命の本質は、言いかえればおのずと情報公開を必然的に促す、こういうふうに思っているんですけれども、総理、その辺のとらえ方についてお話し願いたいと思います。
この発言だけを見る →
森喜朗#25
○森内閣総理大臣 まだ、IT化といいましょうか、まさに創成期のところだろうと思うのです。
 ちょっと御質問と違いますが、私がホームページを持っていなかったのは、一応開いたんですけれども、しばらく党の役員をやっておりまして、党の中にホームページを置いておりました。今、官邸としてまたホームページを持っておりますので、自分の個人の意見を今言うべき時期でもないだろう、かえっていろいろな意味で誤解があってもいけないし、いろいろなことで重複してもいけないということで、官邸のホームページにはできるだけ多くのことを入れるようにという指示はいたしております。
 今おっしゃいましたように、確かにそういう意味で、これからのIT社会というのはそれぞれ個人の情報、個人の意見というものが多くの人たちに出ていくわけでありますけれども、逆に言えば、これは不特定多数のところに出ていくという面での危険性もまたあるわけでございます。そういう意味で、こういう新しい時代に広がりを見せていくという時代の中では、やはりそれをどうやってセーフティーガードをまたある意味ではつくっていくのかということも非常により大事なことでありまして、その双方をしっかりとわきまえてやっていかなければならぬ、そういう時代だと思っています。
 今、政府のIT戦略本部も、そうしたデバイドの問題もありますし、セキュリティーの問題もありますし、そういうことも含めてどういう戦略を進めていくのか、どういうことを国民の皆さんに教示を、教示というのは大変失礼な言い方ですけれども、啓蒙と言った方がいいのでしょうか、していったらいいのかということも含めて今議論をいたしておるところでございます。
この発言だけを見る →
赤松正雄#26
○赤松(正)委員 今総理は、自分の個人の意見を述べるのは誤解があってはいけないというふうにおっしゃいました。まあそういう側面もあろうかと思いますが、先ほど申し上げたような、まさに誤解を招いたようなことがあったら直ちに私は反論されるとかいうことがあっていい、というよりも、その前に的確な情報をきちっと公開されるべきだ。そういう姿勢がないと、私はIT革命は何のためのものかというふうに思います。
 私は、持論を申し上げさせていただきますと、いわばこのIT革命は、政治家の世界にとっても大変重要な役割を果たす、何でも隠したり真実を述べないという政治家はおのずと淘汰される、こんなふうに思います。
 私は、きょうはこういう場面で話をさせていただく機会を得ましたけれども、通常、私のような普通の政治家は、なかなか自分の意見を述べる場面が、世の中にわかるという場面がない。そういうときに、インターネット、ホームページでどんどんいろいろなことを言うということを今やっていますけれども、大変にいい時代がやってきた、こんなふうに思っております。
 しかし、先ほども金子先輩の質問に対して光と影というお話がありました、やじで。確かに影の部分が想定されます。そういった意味で、総理の所信表明の中で、非常に、私はさらに具体的に聞きたいという部分があります。それは、みんながインターネットを使えるようになることが大事なんだ、こういうことをおっしゃった後で、必要な基礎技能習得のための思い切った方策を展開したい、思い切った方策を推進してまいりたいと。この必要な基礎技能習得のための思い切った方策推進というのは何ですか。
この発言だけを見る →
森喜朗#27
○森内閣総理大臣 まだそのことにつきましては勉強中といいましょうか、検討中でございます。興味ある方は、これはもう御自分の意思でどんどん真摯に勉強していかれるだろうし、しかし、なかなか、ちょうど我々の世代かと思いますけれども、我々のエージといいましょうか、こういう世代は、やはりやや腰が引けてくる。私自身もそういう体験をしてまいりました。ですから、もっと多くの人たちがこれになじめるようにするにはどうしたらいいのかということ、このことをやはり今政府としても真剣に取り上げるべきだろうと考えております。
 この前、先々週の土曜日でしたか、日曜日でしたか、九月十五日の敬老の日でございましたけれども、三鷹市を訪問いたしましたら、三鷹市ではお年寄りの皆さんが喜んで勉強していらっしゃるんですね。会社などでそういうさわったことのある経験者の方々にある程度の技術を習得させて、そして認定させて、指導者になっていらっしゃる。
 その三鷹の産業プラザといったと思いますが、その建物の中は、そういうパソコンのことに非常に興味を持っている人がみんなお集まりになっていて、そこで、七十五歳のお年寄りの方でございましたけれども、一生懸命に、もちろん一人でなくて何人かで碁を打っておられました、パソコンで。お尋ねをして、どなたと打っていらっしゃるんですかと言ったら、アメリカの方と打っているんだと。御存じなんですか、いや、全然知らない方ですけれども、ちょうど私と手ごろな相手ですよと言って、一生懸命にパソコンを見ながら碁を打っておられて、本当にほほ笑ましいなと思いました。
 だから、何となく及び腰の世代も、パソコンの使い方によっては非常に楽しく興味ある、さっき堺屋さんおっしゃいましたけれども、コンテンツの問題なんだろうと思いますが、そういう意味で、さわらないままで、いわゆるインターネットの恩恵に浴さないままでいる人たちがやはりあるんだろうと思う。そういう人たちに積極的に入っていただいて、そして本当に興味あるものだなということを勉強していただくことがとても大事じゃないかということで、今、具体的にどういう方策がいいだろうか、公のところと民のところ、個人のところ、非常に難しい問題がございますが、これをIT戦略本部で今いろいろと議論をいたしております。
 そのことの過程で、例えばバウチャーの話だとかいろいろ出ているんだと思いますが、まだ正式にすべてをまとめているわけではございません。また、先生大分勉強していらっしゃいますので、いい案がありましたら、ぜひむしろお教えをいただきたいなと思う次第でございます。
この発言だけを見る →
赤松正雄#28
○赤松(正)委員 ただいま勉強中ということでちょっとがっかりいたしましたけれども、お互いに大いに勉強してまいりたいと思います。
 実は九月二十二日に、我が党が、これは中川官房長官に直接手渡したんですけれども、さまざまなこのIT革命の推進の具体化についての申し入れをやりました。いわゆる学校の教育システムに光ファイバー等の高速大容量の通信インフラを整備するということを初めとしまして、図書館に一般利用者がインターネットを使えるパソコンを設置することとか、あわせて小学校等の教育施設の地域開放を図るというふうなこと。
 きょう、朝、NHKのニュースを聞いておりましたら、政府がそういう今私どもが申し入れていることの、ほぼ一致したようなことをぜひやりたい、補正の中でも取り入れたい、こういうふうな報道がなされておりましたけれども、実は、私どものこういう申し入れに対して、図書館関係者から大変大きな反応がありました。ぜひ、一般利用者がインターネットを使える、そういうパソコンを図書館に設置するということは進めてほしい、こういうふうな要望も寄せられております。改めてこのことについて御決意を述べていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
森喜朗#29
○森内閣総理大臣 今、私勉強中と申し上げましたのは、どういう方法がいいかということを取りまとめ中だという意味だというふうに御理解をいただければと思います。
 今御指摘がありましたように、例えば学校の整備は少し早めていくべきだろうというふうに今私どもとしては政府部内で検討しております。それから、私は、公民館でありますとか老人ホームなどはむしろどんどんパソコンを配置して、そういう公的ないろいろな施設には、今おっしゃいましたように、大きな容量でスピーディーに情報が流れるようなそういう手だては、できる限り仕組みを考えながら、国と自治体が一体になって進めていくべきだろう、そう思っております。
 まだまだそういう公的な場所がたくさんあるのではないかな、そういうものをぜひつなぎ合わせていきたい。そして、だれもがどこへでも行ってそのことを勉強し、なじむことができるようなところを、日本じゅう全体にそういう仕組みをつくっていくということが大事かなと考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る