竹下亘の発言 (労働委員会)

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○竹下委員 自由民主党の竹下亘でございます。
 労災保険法等の改正につきまして、労働大臣ほかの皆さん方に順次質問をさせていただきます。
 このたび、いわゆる過労死をめぐりまして、二次健康診断を行いその給付をするという新しいシステムを導入するというのが、この労災保険法等の改正案の重要な趣旨であるというふうに存じておりますが、過労死をめぐる法律というのは、私は、端的に言いますと、大変悲しい法律であり、しかし世界一のいわゆる働く者にとってのセーフティーネットになっておる法律だというふうに感じておる次第でございます。
 といいますのも、私はかつて記者をしておりまして、世界のジャーナリストといろいろな話をするわけでございますが、その中で時折過労死の問題について議論をすることがございます。
 ところが、どうしても過労死という概念そのものを、世界じゅうの、特に先進国の記者たちが理解をしてくれないというか、それは何だというふうに質問をしてくる。いや、働き過ぎて、その結果脳疾患や心臓疾患を発症して死に至るんだと。どうしてそこまで働くんだという、労働に対する基本的な人生観といいますか、そんな違いみたいなものをひしひしと感じながら議論をしてきました。
 英字新聞を見ましても、過労死という言葉は英語になっておりません。KAROUSHI、カローシという言葉が実はそのまま使われておるのが現状でございまして、まさにその意味で、過労死をめぐる法律をつくる、あるいはそれを強化するというのは、非常に悲しいことであると同時に、実はその部分も、もし不幸にして過労死、あるいは過労による脳疾患、心臓疾患によって障害が残った場合に、それを保険制度で支えるという、世界に類を見ない、ある意味ではこれは世界一の働く者に対する最後のセーフティーネットではないかなと思うような次第でございます。
 例えば、遺族年金にいたしましても、障害に応じた補償あるいは介護補償、休業補償といったようなもので、過労死、あるいは不幸にしてその被害というかそういう状態に陥った方、あるいはその家族の方に手厚いシステムをとっておるということでございます。
 私は、この法律は、かつて五五年体制と言われたときの自民党といわゆる社会党、民社党という図式の中で、野党の皆さん方が大変熱心にお取り組みになった。労働界ももちろん大変熱心に取り組んでこられた。医師会もまた違う側面から熱心に取り組んできた。そして、企業のサイドも、この保険制度そのものがすべて経営サイド、事業主の負担で成り立っておるということも含めまして、いわば日本の労働に対する人生観というものをそれぞれが認め合う中で、与野党まさに足並みをそろえてきたからこそ、世界に類のない、悲しいけれども世界一のセーフティーネットがここに誕生をしておるというふうに思います。
 そして、この過労死の問題は、高齢化を迎えるに当たりまして、ますます重要な問題になってきております。さらに、最近では認定をされる件数というのは増加傾向にあるということも伺っておりますし、この問題は大変重要な問題である。と同時に、今回この労災保険法の改正案で、二次健康診断そしてその給付を行うという方向は、これを防ぐという意味でも非常に重要な、大切な法案であると思うような次第でございます。しかも、その改正の方向が、制度をさらに充実する、しかも予防するという観点の中で充実するということに向かっている点に、私は、大変時宜を得たものといいますか、すばらしい改正ではないかなと感じておるような次第でございます。
 そこで、大臣にお伺いをさせていただきます。
 二次健康診断を行いその給付をするという新しい制度の創設に関する基本的な考え方、そしてその概要といったようなことについて、大臣からお話を聞かせていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 竹下亘

speaker_id: 31828

日付: 2000-11-15

院: 衆議院

会議名: 労働委員会