河野洋平の発言 (外交・防衛委員会)
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○国務大臣(河野洋平君) 議員のお尋ねでございますが、これはいろいろな見方がございまして、日米安保条約が片務的な条約だと見る見方もございますし、いやそうではないと、日米安保条約はきちんと双務的な条約になっているんだ、それは我が国がアメリカに対して極東の平和と安全のために我が国の施設・区域の使用を認めている、そういうことなどを考えて、この条約全体を通じて日米双方はきちんと義務のバランスをとっているんだというふうにとってくださる方もあるわけです。
これはいろいろな受けとめ方はございますけれども、私どもはその後者、つまり片務的ではない、これは双務的にバランスのとれたものだというふうに思っておりますが、しかし、日米両国国民の中には安保ただ乗り論という議論があったり、あるいはいかにも片務的ではないかという議論が依然としてある。ずっとそういう議論があることも事実だと思います。
そういう状況の中で、今議員がおっしゃいましたように、我々としては、国を守るためにはやはりただで守るというわけにはいかないんだと。どういう守り方をするかということを真剣に考えれば、ドイツはこういう守り方をしているじゃないか、あるいは韓国はこういう守り方をしているではないかという、それぞれの国々にはそれぞれの国の、その周辺の状況もありますし歴史的な状況もあると思います。
日本の国は、今でこそこういう議論ができますけれども、恐らく終戦直後、周辺諸国は日本に対して、日本の再軍備といいますかそういうものに対しては殊さら厳しい目を向けて、日本は決してそういう国であってはならない、そういう国にしたくないというふうに思っていた部分というのはあったに違いない。そういう状況の中で、我々の先輩がいろいろなことを考え知恵を出し、日米安保条約という条約をつくることによって我が国の安全、そしてそれは日本の平和と安全だけではなくて極東の平和と安全にまで寄与する日米安保条約というものをつくった。その判断は正しい判断だったというふうに私は今思っているわけでございます。
しかし、それが五十年時間を経てきて、いつも、これは未来永劫このままいくのかねという議論があるとすれば、それは未来永劫このままいくかどうかはわからぬと。それなら、どういう状況のときにはどういうことが考えられるのかといったような議論も、それはあっていいのだと思っています。
しかし、今我々がどうかと言われれば、我々は、日米安保条約というものを基軸にして我が国の平和と安全を守るというこの考え方は、あくまでも国の大方針といいますか、基本的な方針としてこれを堅持していくということが重要であろうというふうに思っております。