森田一の発言 (交通・情報通信委員会)
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○国務大臣(森田一君) 第百五十回国会に臨み、当面の交通運輸行政の諸課題に関し所信を述べ、今泉委員長を初め委員各位の御理解と御支援を賜りたいと存じます。
最近の我が国の経済は、厳しい状況をなお脱しておりませんが、緩やかな改善が続いており、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが続いてきております。今後は、景気をしっかりとした自律的回復軌道に乗せることを目指して、二十一世紀の新たな発展基盤となる経済社会の構築を図る必要があります。
運輸省といたしましても、来るべき国土交通省への再編と、先般運輸政策審議会よりいただいた「二十一世紀初頭における総合的な交通政策の基本的方向について」の答申を踏まえ、二十一世紀の発展の基盤となる総合的な交通体系の形成と、環境との調和や安全の確保を基本とした安定的で質の高い交通運輸サービスの提供を図ることを通じて日本経済の新生に積極的に貢献してまいります。
まず、交通運輸の分野においては、安全の確保を図ることが第一の課題であり、運輸省が一丸となって事故防止に最大限の努力を払ってまいりたいと考えております。また、三宅島などの火山・地震活動につきましては、関係省庁と緊密な連携を図りつつ、万全の観測、監視を期してまいります。
一方、新内閣の最重要課題であります日本新生につきましては、具体的な政策展開を図るため、運輸省といたしましても最大限の努力を払う所存であります。具体的な施策としましては、日本新生プランの重要四分野であるIT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応、都市基盤整備に加え、生活基盤充実・防災のための施策等を中心に、先日決定された日本新生のための新発展政策に所要の運輸省関連施策を盛り込んだところであります。
このうち、IT革命の推進につきましては、交通分野の情報化が、安全性の向上、都市交通の円滑化、物流の円滑化、効率化のために欠かすことのできないものであるため、ITS、高度に情報化された交通システム関連の技術開発等を推進してまいります。また、ITを活用した行政サービスの向上を図るため、国の行政手続のオンライン化の早期実現を図り、電子政府の早期達成を目指します。さらに、電子商取引の拡大に向け、契約時に書面の交付等を義務づけている法律について一括して改正を行う法律案に旅行業に係る所要の措置を盛り込んで、今国会に提出したところであります。
環境問題への対応につきましては、環境への負荷の少ない交通の実現を図るため、ディーゼル車等の自動車排出ガス対策を初めとした都市交通に係る環境対策の強化を図るとともに、自動車に係る廃棄物の発生の抑制、資源の再利用、再使用の促進に取り組むことによって循環型社会の構築を推進してまいります。
高齢化対応につきましては、高齢者、障害者などの移動制約者が公共交通機関を安全で、かつ身体的負担の少ない方法で利用できるよう、鉄道駅におけるエレベーター、エスカレーターの設置、ノンステップバス、低床式路面電車等の導入の促進などに積極的に取り組んでまいります。このため、先般成立した高齢者、身体障害者等の公共公通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律の円滑な施行に万全を期することとしております。
都市基盤整備につきましては、都市交通の利便性の向上等を図るため、都市鉄道の整備など都市内公共交通機関の整備を推進するとともに、ボトルネックとなっている踏切を解消するため、建設省とも連携しつつ、踏切の改良等を推進してまいります。また、都市の交流基盤として、我が国の国際・国内ネットワーク形成の拠点となる大都市圏における拠点空港、中枢・中核国際港湾等の整備を推進してまいります。
生活基盤充実・防災につきましては、地域間の交流、連携を支援する観点から、整備新幹線を初めとする交通網の整備を図ってまいります。また、最近の有珠山の火山活動、三宅島の火山活動及び新島・神津島近海等の地震活動、東海地方豪雨、鳥取県西部地震等の頻発する災害に対し、災害復旧事業等の緊急対策をできる限り早期に実施してまいります。
また、これらの施策とともに、新幹線と在来線の直通運転を可能とするフリーゲージトレーン、超大型浮体式海洋構造物、メガフロートといった新技術の開発及び実用化の推進、JR会社の完全民営化の実現に向けた環境整備、来年九月に開催される第十四回世界観光機関、WTOの大阪総会を初めとする訪日外国人の倍増に向けた国際観光交流の促進施策等の観光振興への取り組み、事故原因分析の充実等安全の確保に係る施策の推進、公共事業の透明性の確保と効率的、効果的な実施への取り組み、生活交通の維持、確保等に十分に配慮した規制改革の着実な推進など、二十一世紀の新たな発展基盤となる経済社会の構築に向けて、全力で努力してまいります。
以上申し述べましたとおり、運輸行政をめぐる課題は山積しておりますが、国民の行政に対する信頼を確保しつつ、全力を挙げてこれらの課題の解決に取り組んでまいる所存でございます。
今泉委員長を初め交通・情報通信委員会の委員の諸先生の絶大なる御協力を心からお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
ありがとうございました。