牧野徹の発言 (国土・環境委員会)
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○参考人(牧野徹君) ただいまの松谷先生の御質問にお答えする前に、前提として、場合によると矛盾するようなことですが、二つ申し上げておきたいと思います。
一つは、ただいまおっしゃられましたように、私どもの都市公団発足は昨年の十月一日でございます。ただ、それは要するにスタートしたということですが、実は新公団にしなきゃいかぬという思い、あるいは作業は四、五年前から始まっておりまして、今思い起こしますと、前回の衆議院総選挙、平成八年だったかと思いますが、あの総選挙のたしかニックネームみたいなものは行革総選挙と言われたというふうに記憶しております。
その当時、私ども前身は住宅・都市整備公団でございましたが、非常に国会でもいろんな御議論をいただきましたし、マスコミでもいろんなことを言われました。そういうことがありましたので、私どもは、こういうことではいけないからみずから変革しようということでこの四、五年努力を続けてきたことの成果があらわれている面もあるということを一つ御理解いただきたい。
それからもう一つは、今御質問の後段で、一年だからそういきなり変われないのかということに対しても、実はそういう面もあります。と申しますのは、全く白いキャンバスに絵をかくように新公団がスタートしたわけではございませんで、当然のことではありますが、前住宅・都市整備公団の原則としておおよその事業を承継した上で事業展開をしているわけでございますから、かなりのものが地元の自治体とか地元の住民の方とのお話し合いの上で面的整備事業を積み重ねておりますので、一気にがっと進路を変更するということはできない。
この、ちょっと矛盾するようですが二つのことを前提にしてただいまの御質問にお答えいたしますと、一番やはり端的に申し上げまして、私は公団の組織なり定員なりについて徹底的に合理化しろ、効率化しろということは着実に実行しておりますし、今後も実行いたします。
例えば、定員で申し上げますと、これは法案の御審議の際にも申し上げましたが、全体の一割強に当たる五百人を十年間で純減いたします。しかも、前半五年でそのうちの八割に当たる四百人は減員いたしますと申し上げましたが、着実にその線に沿って進めております。もちろん、役員の数も減らしております。
それから、仕事で申し上げますと、民間で完全にできることからは撤退しようということで、シンボリックになりましたのは一般的な土地を買って提供する分譲住宅でございますが、これは撤退する。これはもうそのとおりにしておりますし、それから単なる宅地供給を目的とする面的整備の区画整理事業等は今後やりません。これはやっておりませんし、現に十三年度の要求をただいまさせていただいておりますが、新規箇所はゼロということでお願いをしております。
そういうことでございまして、スリム化といいますか効率化、合理化も進めておるつもりでございますが、一方、積極的なことを少し申し上げておきますと、新しい法律の第一条の中で、今までも実はそうだったんですが、明快に書いていただいたのは、地方公共団体、民間事業者と協力、役割分担のもとに仕事をしなさいと書いていただいております。
それを一つずつ例を申し上げますと、例えば民間との役割分担で申し上げますと、私どもの公団が土地を取得して基盤整備をして、その上でその町にとって必要とされる賃貸住宅も供給いたしますが、同時に、やはり賃貸だけではなくて分譲住宅もつくった方がいいという自治体等の御希望がある場合には、その部分は民間の事業者にお願いして相協力して仕事をやる、こういうのは例えば三軒茶屋等で実行にもう既に移しております。
それから、自治体との御協力の関係で申し上げますと、自治体がいろいろ町づくりをする上で必ずしもマンパワーが十分でないと、そこで公団の方から支援してくれないかというようなお話が間々あるわけでございますが、それについても、例えば東京都の区部からのそういう意味の御依頼というのは非常にふえております。
一つ一つ申し上げましたが、そういうことで着実に成果も上げておりますし、いま一つだけ、ちょっと長くなって恐縮ですが、例えば建てかえに関することでございますが、これは私どもも昭和六十年以来、昭和三十年代に建てた十六万戸の賃貸住宅を建てかえようという大方針のもとに着々と仕事をやっておりましたが、法律上明文の規定はございませんでした。それを、新公団法で建てかえの規定を明定していただきましたので、今までも私どもは自信を持って仕事はしておりましたが、今後、より公団業務の中心として真正面から取り組むことができるようになったというふうなことであろうかと思います。