津島雄二の発言 (国民福祉委員会)
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○国務大臣(津島雄二君) ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
まず、健康保険法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
今後の急速な高齢化等による医療費の増加を考えますと、良質な医療の確保とともに医療の効率化は避けて通れない課題であります。このため、国民各層の御理解と御協力を得つつ、抜本改革を着実に進めていくことが必要であります。
このため、医療保険制度及び老人保健制度の安定的運営を目指し、給付と負担の見直し等の所要の措置を講ずるための健康保険法等の一部を改正する法律案を第百四十七回国会に提出いたしましたが、衆議院の解散に伴い廃案となり、成立を見るに至りませんでした。
しかしながら、今回の改正は抜本改革に向けた第一歩であり、一刻も早くその実現を図る必要があることから、ここに再度この法律案を提案し、御審議を願うこととした次第でございます。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一は、健康保険法等の改正であります。
まず、高額療養費の見直しであります。高額療養費における自己負担の限度額につきましては、これまでの患者負担が家計に与える影響に加えて、患者が受けた医療サービスの費用も考慮して定めることとしております。
次に、健康保険の保険料率の上限の見直しであります。現在、医療保険料率と介護保険料率を合算した率に適用されている保険料率の上限について、医療保険料率のみに適用することとしております。
このほか、健康保険組合の円滑な事業運営を図るための所要の改正、傷病手当金の見直し、育児休業期間中の事業主負担分の保険料の免除等の措置を講ずることとしております。
また、船員保険法等についても、これに準じて所要の改正を行うこととしております。
第二に、老人保健法の一部改正であります。
老人医療の一部負担金について、薬剤一部負担金を廃止するとともに、定額の上限額を設け、過度の負担増とならないよう配慮した上で、定率一割負担制を導入することとしております。なお、診療所については定額負担制も選択できることとしております。
第三は、国民健康保険法の一部改正であります。
まず、高額療養費については、健康保険法と同様の改正を行うほか、被保険者等が日本国外にある場合についても療養の給付等の対象に加えることとしております。
また、病院または診療所への入院によって他の市町村に転入した者については、転入前の市町村の国民健康保険の被保険者とすることとしております。
最後に、この法律の施行期日は、一部の事項を除き平成十三年一月一日としております。
なお、健康保険法等の薬剤一部負担金については、平成十四年度までに薬剤一部負担金を廃止するために必要な財源措置について検討を行った上で廃止するものとしております。
また、医療保険制度の改革については、平成十二年度の改正に引き続き、この法律の施行後における医療費の動向、医療保険の財政状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、抜本的な改革を行うために検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。
次に、医療法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
高齢化に伴う疾病構造の変化や医療の高度化、さらに医療についての情報提供のあり方など、医療を取り巻く環境は今大きく変化しようとしております。こうした状況の変化を踏まえ、今後とも良質な医療を効率的に提供することができるよう、入院医療の提供体制を見直すとともに、医療における情報提供の推進、さらに医療従事者の資質の向上を図るための医療法等の一部を改正する法律案を第百四十七回国会に提出しましたが、衆議院の解散に伴い廃案となり、成立を見るに至りませんでした。
しかしながら、今回の改正は抜本改革に向けた第一歩であり、一刻も早くその実現を図る必要があることから、ここに再度この法律案を提案し、御審議を願うこととした次第であります。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、入院医療の提供体制の見直しであります。これまでは、精神病床、感染症病床及び結核病床以外の病床はすべてその他の病床として取り扱われておりましたが、これを長期療養のための療養病床と看護婦の配置を手厚くした一般病床とに区分し、それぞれの機能にふさわしい基準を定めることとしております。また、人員の配置が基準に照らして著しく不十分であるため、適正な医療の提供に著しい支障が生じる場合には、人員の増員または業務の停止を命じることができることとしております。
第二に、医療における情報提供の推進であります。医業等に関する広告規制を緩和し、診療録などの情報を提供することができる旨などを広告事項として追加することとしております。
第三に、医療従事者の資質の向上であります。医師及び歯科医師に対する臨床研修につきましては現在努力義務とされておりますが、診療に従事しようとする場合、医師については二年以上、歯科医師については一年以上の臨床研修を必修化することとし、病院または診療所の管理者は臨床研修を修了した者とすることなどを規定することとしております。
最後に、この法律の施行期日は公布の日から六月以内の政令で定める日としておりますが、医師の臨床研修の必修化に関する規定については平成十六年四月一日から、歯科医師の臨床研修の必修化に関する規定については平成十八年四月一日から施行することとしております。
以上が、健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。