入澤肇の発言 (選挙制度に関する特別委員会)
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○入澤肇君 私はきょうは、選挙制度というのは我が国の衆参両院のあり方に密接に関連して決められているというふうに考えておりますので、総論的に両院のあり方についてまずお聞きしたいと思います。
きのう、参議院の役割につきましては森山委員の質問の中でも触れられておりました。非常に的確に触れられていたんですけれども、私自身の考え方を幾つか述べながら、まず発議者の意見をお聞きしたいと思います。
予算とか条約につきましては衆議院の優先議決権があることは御承知のとおりでありますけれども、現在の参議院の制度の特徴を幾つかピックアップしてみますと、一つは六年間の任期制があるわけですね。解散がない。これは身分が六年間安定的に保障されているということ。
二つ目には、広域の代表を選ぶことになっている。都道府県単位あるいは全国単位で選ぶことになっております。これも衆議院にはない特徴でございます。
それから、言葉はちょっと刺激的ですけれども、少数精鋭ということになる。衆議院の定員に比べまして二百五十二人、非常に少ない人数で審議をすることになる。これは私の経験からしますと、特に少数党におりますといろんな役割分担がありまして、なかなかこの人数では十分に役割を果たせないんじゃないかというような気持ちもするわけでございます。
それから四つ目には、被選挙権が満三十歳以上ということで年齢制限がございます。これも後で聞きますけれども、非常に大きな特徴じゃないかと思います。
それから、今の比例の制度は、例えば有馬先生のように非常に専門的な高度な学識経験を有する者を選ぶ仕組みになっている。これも衆議院にない制度でございます。
このような特徴を持っている参議院の制度でございますけれども、この結果、私は、参議院の議論におきましては一般的に、大衆迎合主義いわゆるポピュリズムに陥らないような審議が可能であるということが言えるんじゃないかと思います、一つはですね。
もう一つは、衆議院と比べまして非常に専門的な知識を持っている方が多いという観点、それから広域の代表が選ばれているという観点からしまして、より多角的な観点から審議が深められている、そういうふうにも考えられます。
さらに、三つ目を申し上げますと、最近の社会経済状況、ドッグイヤーとかキャットイヤーとか言われる状況のもとで非常に進歩が速い。それで、衆議院の方は常に選挙を意識していますけれども、参議院の方は、先ほど申しましたように六年間の任期があって身分保障がある。そういう観点から、激しい変化に対応してより本質を見きわめて議論ができる、こういうふうな仕組みになっているんじゃないかと思うんです。
私は長く行政官をやりまして、また議員になりまして参議院を見てみますと、衆議院に比べて参議院がカーボンコピーだとかなんかいうふうなことを言われますけれども、一度もそういう意識を持ったことはありません。また、実感もございません。
例えば、質問に立つときに衆参両院の議事録を十分読んでおきますと、かなり衆議院において議論が深まっていない、あるいはここが欠けているというふうな面が多々あります。ガイドラインの法案のときもそうだったし金融二法の法案のときもそうでございまして、これは、補完、補正するという参議院の役割を果たすためには必要不可欠な仕組みになっているんじゃないかなんというふうにも考えるわけであります。
しかし、こういう特色を持っているんですけれども、世上はいろいろと、衆議院、参議院両方とも同じことをやっているんじゃないかとか、特色がないじゃないかという議論もありますので、もう一度役割分担を見直すことも私は必要じゃないかと思うんです。
今度の選挙制度の改正というのは、そこまで深めた議論があったのかどうか。これはこれからお聞きしたいんですけれども、参議院の役割をもう一度原点に返って見直すということが今度の選挙法の改正のためにぜひ必要だと思うんですけれども、この役割につきましてどうお考えになっているか、まず片山発議者にお聞きしたいと思います。