若林正俊の発言 (農林水産委員会)

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○若林正俊君 農地法の一部を改正する法律案につきまして質疑を行います。若林正俊です。
 申すまでもなく、農地法は、戦後の農地改革の成果を維持し、そこで創設されました自作農が再び借地農に転落をするようなことがないように、旧地主制に戻ることがないようにという趣旨で制定されたものであります。その後、昭和三十六年の農業基本法の制定に伴い三十七年に改正が行われて以来、農政が壁にぶつかり、転換期になるたびに農地法改正が論じられてまいりました。そして、規模拡大など、農業構造の改善が進まないのは農地法のせいだと、いわば農地法悪者論みたいなものがいつも議論されるわけでございます。しかし、私は、そのことは間違っているとまず申し上げておきたいと思います。
 農地法は、農地法制の中の中核をなす基本の法制ですけれども、これはあくまで統制法でありますから、農地の権利移動を初めとする農地の権利関係の調整についての規制をいたしております。この規制をそのときの農業情勢に応じながら見直して緩和するということをいたしますけれども、積極的に農地の流動化を促進し、農地の規模拡大を図るということは農地法自身に求められるものではありません。
 これは関連の諸法制、例えば昭和五十五年の農用地利用増進法でありますとか基盤整備でありますとか、各種の推進法制が相伴い、またこれを促進するための金融、税制等の措置が行われて、これらが推進する役割を担っているものだと思うのでございます。申すまでもなく、この農地法制というのは、農地法を中心といたしまして農業振興地域の整備に関する法律、農業経営基盤強化促進法、土地改良法などの農地法制によって組み立てられているものでございます。
 私は農林省に在職中に、農地法の大きな改正でございました四十五年改正と五十五年改正に農地法担当者としてかかわってまいりました。そういう意味で、幾つかの点について明らかにしていただきたいと思うのであります。
 まず第一は、経済界などからいつも農地法について種々批判が行われております。今回も新しい農業基本法の制定に関しまして経済界から提言がなされました。経済団体連合会など財界は、農地法の役割は既に終わったということを述べまして、農地法そのものを抜本的に見直して、優良農地の保全とその有効利用という農業経営の視点を柱に据えた法律とすべきであるというふうに提案をしております。私は、これは農地法に対する無理解だと言うべきだと思っております。
 その理由は先ほど申し上げたとおりでございまして、農地の有効な利用を促進するという観点で規模拡大に結びつけていく流動化の施策といったようなものは、農地法を取り巻く他の諸法制あるいは施策によって行われていくものだと、このように思っておりますが、これにつきまして一言まず見解を伺っておきたいと思います。

発言情報

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発言者: 若林正俊

speaker_id: 28629

日付: 2000-11-27

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会