菅直人の発言 (外務委員会)
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○菅(直)委員 この問題は、大臣は理解されているかどうかわかりませんが、どういう構造になっているか。つまり、我が国が批准をすれば、ヨーロッパ、ロシアと一緒になれば、これが発効する可能性が高い。逆に言えば、アメリカはこの問題で孤立をするわけです。
世界はどう見ているかというと、アメリカは孤立を恐れて、カナダやオーストラリアを巻き込むだけでは数が足りませんから、日本政府に対して、アメリカが批准しない以上は日本も批准しないように。アメリカが批准しないでも、日本が批准してしまえば発効してしまう。発効するということは、国際社会の中でアメリカは孤立することになります。
これは、きょうはミサイル防衛問題は別の委員に任せますけれども、ミサイル防衛問題でも、NATOの多くの国は慎重論であります。そうすると、ブッシュ大統領就任以来、最も大きな外交案件であるミサイル防衛構想も、同盟国からも理解が薄い。そして、クリントン大統領のときにゴア議定書とまで言われるような形で決めたこの案に対して、ブッシュ大統領が離脱を表明したことによって世界じゅうからアメリカが孤立をする、こういう可能性を持った状況に来ているんです。
そのときに日本が、いや、アメリカの様子を見てから考えます、アメリカが批准するかどうかが一番重要なんです、こういうふうに言っていれば、ああ何だ、日本の本音は、結局のところはアメリカが圧力をかけたものに屈して、みずから京都で議長を務めたにもかかわらず、その枠組みが壊れるのを、いわば共同正犯か従犯かは別として、認める気だなと。中には、今通産省が名前が変わりましたけれども、経済産業省などは、場合によっては、日本が壊したと言われなければ、アメリカが壊したと言ってくれるんだったら、壊れてもまあ仕方ないじゃないか、いいじゃないかと思っている節さえあるという指摘もあります。
ですから、今の大臣の答弁は、わかって言われているのか、わかっていないのか、わかりませんが、つまり、現時点では、日本が批准するということが、アメリカに対して、この枠組みに戻ってくる最も効果的な手段である。以前ならもっと話をしてよかったんです。既に致命的に欠陥があるとまで言い、EUとの首脳会議でも事実上全く決裂状態にある中で、これ以上アメリカが批准するのを待つという姿勢は、結果的には日本は批准できないということになりますから、そのことは国会決議とも反する行動でありますので、そのことの認識を問うているわけです。いかがですか。